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CROSSTALK

デジタル × 創薬

中外製薬は、デジタル技術によってビジネスを革新し、社会を変えるヘルスケアソリューションを提供するトップイノベーターを目指すという大戦略「CHUGAI DIGITAL VISION 2030」を策定しています。
ここでは中外製薬のデジタル化推進に携わる3人が、その醍醐味や可能性について語ります。

  • 中西 義人

    Yoshito Nakanishi

    デジタル・IT統轄部門
    デジタル戦略推進部長
    2005年入社

    就職活動時、中外製薬の新薬の研究開発にかける想いを語った広告に心を打たれて入社を志望。これまで創薬研究や抗がん剤開発のグローバルプロジェクトリーダーなどを広く経験し、現在はデジタル戦略推進部長を務める。

  • 角田 浩行

    Hiroyuki Tsunoda

    研究本部
    創薬基盤研究部長
    1997年入社

    大学院でバイオテクノロジーを専攻し、その知識をもとに創薬ができる場を求めて中外製薬に入社。入社後は抗体医薬品の研究開発に長らく携わり、現在は創薬基盤研究部長を務める。次世代の創薬活動に必要な新技術の研究開発を統括。

  • 丸山 徹

    Toru Maruyama

    研究本部
    創薬基盤研究部
    2018年入社

    学部時代は生物系の学科に所属。その間、ITにも興味を持ってプログラミングを学び、大学院ではバイオインフォマティクスを専攻。博士課程を修了後、実社会に貢献したいと中外製薬に入社し、現在はデータサイエンティストとして活躍中。

自分の研究の成果が、治療が難しかった病を克服し、
人の命を救っていく

中西いま社会は急速にデジタル化しています。中外製薬はその一歩先を進むべく、全社的にデジタル技術を展開してビジネスを変革していこうとしています。その旗振り役となっているのが、私が責任者を務めるデジタル戦略推進部。角田さんが率いる創薬基盤研究部とも密に連携しています。

角田私が所属する創薬基盤研究部では、画期的な新薬を創り出すためのさまざまな基盤技術を研究開発していますが、デジタルはもはや欠かせない存在です。たとえばAI(人工知能)を活用し、膨大なデータの中から病気の原因となる遺伝子や新薬の候補となる物質を探り出すなど、デジタルで創薬そのものが劇的に変わろうとしている。大量のデータを解析して新たな知見を見つけ出すには、データサイエンスの専門人財が必要です。丸山さんもその一人で、大学院でバイオインフォマティクス(※1)を専攻していたんですよね?

丸山はい。実は私、もともとは学者を志していたんです。私が学部生の頃から、一人ひとりの遺伝情報を活用して、最適な医薬品を選べる時代が来るという未来のビジョンが描かれていました。当時は絵空事のように感じられたのですが、私が博士課程に進んだ頃には、テクノロジーの進化によって大規模の遺伝子情報の解析も容易になり、未来がすぐそこまで来ているように感じたのです。ならば、アカデミアよりも企業に身を置いたほうが、実社会に貢献できる研究ができるのではないかと。

中西就職先として中外製薬に興味を持ったのはどうして?

丸山いろいろな社員の方々とお話しして、早いうちから活躍できそうな雰囲気を感じたからですね。あと、面接でお会いした角田さんの影響も大きかったです。

角田そう、私が面接を担当したのですが、丸山さんのようなデータサイエンティストはいま引く手あまたで、さまざまな企業から誘いを受けており、進路を悩んでいたんですね。丸山さんにはぜひ仲間になってほしかったので、「中外製薬なら、若いうちから責任ある社会貢献度の高い仕事に携わることができるよ」と口説いて引っ張ってきました(笑)。

丸山入社していま、まさに角田さんの言葉の通りだったと実感しています。

角田中外製薬はボトムアップの風土で、ベテランであろうが若手であろうが活躍できるカルチャーがあります。中西さんも30代でいまの部署を任されていますし、丸山さんもすでにデータサイエンスの組織で中心的な役割を果たしてくれています。

(※1)バイオインフォマティクス:生物が持つさまざまな情報を情報科学の手法を用いて分析し、生命現象を解き明かす学問

医療ビッグデータを解析し、
新薬開発につながる新たな知見を探り出す

丸山私はまだ入社して数年ですが、重要なテーマを複数担当させてもらっています。たとえばいま取り組んでいるのは、病院と協力して患者さんにご提供いただいた「がん」の手術検体から遺伝子発現などのデータを取得し、それを解析して新薬の種になるものを見つけ出す研究です。データから遺伝子レベルで「がん」を解き明かしていくのは、サイエンスとして純粋に面白いですね。

角田最近、製薬業界ではリアルワールドデータ(※2)から新薬創出につながる新たな知見を探り出そうという取り組みが大いに盛り上がっていますが、そこにも丸山さんは関わっていますよね?

丸山そうなんです。リアルワールドデータの中でも私はレセプト(診療報酬明細書)の分析に取り組んでいます。レセプトというのは患者さんの疾患や処方薬の履歴情報。数百万人規模の匿名化された患者さんのレセプトが公開されています。そのビッグデータを分析することで、疾患がどう進行していくのかを読み解き、新薬を創る上での仮説を立てることができる。また、創薬基盤研究部には実験技術の専門家もいて、そうした方々と連携し、シングルセル解析(※3)のような新しいテクノロジーで得られるデータの活用法も研究しています。

角田ここにきて創薬研究のあり方が大きく変わっています。以前は、論文などで発表された研究成果をもとに医薬品の候補を開発し、動物に投与して効果や安全性を調べる方法が一般的でしたが、それではもはや限界がある。そこで最近は、患者さん一人ひとりの病態や症状に合わせた薬を創ろうという動きが強まっています。患者さんを深く理解しようとすると、最終的には患者さんの生体を構成する細胞レベルでデータを解析しなければならず、それには高度なデジタル技術が求められる。だから、これからの創薬活動には丸山さんのようなデータサイエンスの知見がある人財がとても重要だと考えています。

(※2)リアルワールドデータ:レセプトや電子カルテのデータなど、臨床現場から得られる患者単位の医療ビッグデータ
(※3)シングルセル解析:一細胞レベルで遺伝子の状態(発現、変異など)を解析する技術

自分の研究の成果が、治療が難しかった病を克服し、
人の命を救っていく

中西中外製薬のデジタルトランスフォーメーションは、角田さんや丸山さんが関わっている創薬研究はもちろん、工場での医薬品の製造や、医療関係者への情報提供活動などにおいても急速に進められています。たとえば工場をデジタル化して生産工程や品質管理をより高度にする仕組みや、医師の方々がいま何に興味を持っているのかをAIにより予測し、より的確なMR活動をサポートする仕組みなど、我々デジタル戦略推進部と製薬本部や営業本部とが協力しながら作り上げています。まだまだデジタルの力によって変革できることが社内にたくさん残されていて、本当にチャレンジしがいがありますね。

丸山データサイエンスを志向している人にとっては。本当にチャンスにあふれた場だと思います。若いうちからいろんなテーマに関われて、自分のアイデアを反映できる。そしてデータの中から自分が新たに引き出した知見が、これまで治療が難しかった病を克服する手がかりとなり、人の命を救うことに繋がっていく。

角田そうなんです。中外製薬でデータサイエンスを担う面白さは、医療などのヘルスケアの分野で新しい価値を生み出せること。自分の研究成果を新薬という製品として患者さんに届けることができるのは、製薬会社ならではの醍醐味です。

中西中外製薬では、新薬を創出し患者さんに届けるまで、一連のプロセスのどこにでもデータ解析の当事者として関われる。これはうちの会社でデータサイエンティストとして働く大きなメリットのひとつだと思います。

グローバルと連携できるのも醍醐味。
薬学の知識がなくても活躍できる

角田中外製薬はロシュ・グループの一員ですが、データサイエン スの領域においてもロシュ社との連携を深めています。ロシュ社はビジネスのデジタル活用に多大な投資をしており、データ解析技術に関してもすでに豊富な知見を築き上げています。その最先端の技術やインフラを我々も活用するために、今後は人財の交流も積極的に行っていく方針です。その先陣を切って、丸山さんは近々ロシュ社の本社があるスイスのバーゼルに出向する予定です。

丸山私は中外製薬に入社した当初から、いつかは世界に飛び出してロシュ社と共同研究したいと希望していましたが、まさか入社3年目という早さでチャンスを与えてもらえるとは思いませんでした(笑)。ロシュ社はここ数年、電子カルテ分析や遺伝子解析を専門とする有力企業を次々と買収しており、物凄いボリュームの情報を扱いながらデータサイエンスの研究を進めています。その取り組みを聞くと本当にダイナミックで、そのスケールの大きさにワクワクします。スイスに赴任してからどんな研究ができるのか、とても楽しみです。

中西グローバルと連携できるチャンスが多いのも、中外製薬で働く大きな醍醐味のひとつですね。私も以前に創薬研究に携わっていた時、ロシュ・グループのバイオベンチャーである米国のジェネンテック社に1年間出向し、現地でバイオマーカー研究を行ったことがあります。研究者としてレベルアップしたことはもちろん、異なるカルチャーと触れ合うことで自分の世界が大いに広がりましたし、その経験はデジタル戦略推進部を率いる上でも活きています。

角田中外製薬はデジタルの知識やスキルを発揮するフィールドとしても魅力的ですが、製薬企業でデータサイエンスを手がけるとなると、医学や薬学の知識が必要だと思われるかもしれません。でも、いま当社で活躍しているデータサイエンティストの中には、医学や薬学とはまったく関係のないバックグラウンドの人もたくさんいます。例えば、AI技術の一つである機械学習を使って最適な抗体医薬品を選択する技術を開発している専門家がいるのですが、彼は物理専攻出身で入社するまで薬学の知識など持っていませんでした。丸山さんもそうですよね?

丸山はい。薬についてはまったくの無知でした。でも、そうした知識は入社してから十分習得できる環境ですし、創薬に関することは周囲に専門家の方がたくさんいらっしゃるので、みなさんに相談して知恵を借りればいい。むしろ、私にとって未知の医学や薬学の世界に触れて、新たな知識がどんどん得られるのが刺激的で面白いですね。

デジタルで真の「個別化医療(※4)」を実現し、
製薬会社の枠を超えていきたい

中西中外製薬が掲げる究極の目標は、真の意味での「個別化医療」を実現していくこと。デジタルの力を存分に活用して、一人ひとりの患者さんを的確に理解し、最適な治療法を提供できれば、医療の世界が劇的に進化していきます。

角田その個別化医療を提供していくうえで、中外製薬のビジネスは従来の枠を大きく超えようとしています。医薬品を研究開発するだけにとどまらず、患者さんを診断する領域にまで踏み込もうとしている。そうした製品やサービスの提供を実現する上でもデジタルの力は不可欠です。

丸山いま角田さんがおっしゃった通り、これから製薬企業が担う役割は大きく変わっていくと思います。病気を治療するだけではなく、病気を予防することにも我々の価値が発揮できる。データサイエンスによって画期的な新薬を生み出していくことはもちろん、疾患のリスクが高い人を事前に発見し、未然に防ぐような仕組みも創り出せるのではないかと想像しています。最近はウェアラブルデバイスによる生体情報の取得や、リアルワールドデータの活用もできるようになりました。デジタルの力でいままで見えなかったものが見えるようになり、できなかったことができるようになる。ぜひデジタルで次世代の新しい製薬企業のモデルを創り上げていきたいですね。

中西中外製薬が何か新しいことにチャレンジしようとする時、最先端のデジタル技術を当たり前のように使いこなせる会社にしたいですね。

角田中外製薬は2023年、神奈川県横浜市に「中外ライフサイエンスパーク横浜」という一大研究拠点を新たに起ち上げる計画です。この新研究拠点はデジタルを最大限活用することを目指しており、まさに丸山さんのようなデータサイエンティストがより力を発揮できるステージになる。デジタルで創薬・医療などのライフサイエンス分野に貢献したいという志を持つみなさんとともに、未来へ向けて中外製薬をさらに進化させていきたいと思っています。

(※4)個別化医療:一人ひとりの体質や病気のタイプに合わせた治療を行うこと。例えば、患者さんの体質や病気に関連している遺伝子をより細かく調べた上で、個々の患者さんの体質や病気のタイプに合わせて治療を行うことを指す

※本記事の内容、および配属先・所属名称は取材当時のものです。
※中外製薬のデジタル戦略についての詳細は下のバナーをクリック。
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