生物多様性保全

かけがえのない地球を次世代につなぐため、自然資本の保全・回復への取り組みに加え、研究開発型の製薬企業として、有害化学物質に対し独自の削減目標を設定し、製品のライフサイクル全体で化学物質リスクの最小化に取り組みます。

有害化学物質の削減

中外製薬グループでは人の健康や生態系に有害な影響を及ぼす恐れのある化学物質について、適切な管理・処理を行うことはもとより、使用量の削減に向けた取り組みを進めています。

有害廃棄物排出量の推移

2023年の有害廃棄物(特別管理産業廃棄物に該当する廃棄物)発生量は前年比28%減の815トンでした。また、延床面積あたりの排出量は、基準年の2019年2.7㎏/m2から2.3㎏/m2に減少しています。

有害化学物質使用量の削減

2021年以降、開発候補となるすべての自社品は、商用生産までにREACH規則のSVHC(高懸念物質)リスト化合物を使用しない製造プロセスを構築することを、中期環境目標に設定しました。2021年にSVHC使用に関するガイドラインを策定し、それに基づき有害化学物質使用量の削減を進めています。

PRTR法対象物質取扱量

(集計期間:2022年4月~2023年3月)

PRTR法*1対象物質の取扱総量は、前年度(2021年4月~2022年3月)差15.7トン増の77.4トンでした。しかし、バイオ医薬品の製造工程で発生する高BOD排水の処理に使用している塩化第二鉄は、2022年から処理方法を見直した結果、大幅に減少しました。また、新たな開発パイプラインの進展に伴い、アセトニトリルおよびN,N-ジメチルホルムアミドの使用量が増加しました。

  • *1 「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律」の略称

大気汚染防止および対策

中外製薬グループでは大気汚染防止法や都道府県条例に基づき、窒素酸化物(NOx)・硫黄酸化物(SOx)・ばいじんの排出量を測定し、排出基準に適合していることを確認するとともに、削減に努めています。

NOx排出量の推移

2023年のNOx排出量は2022年差3トン増の31トンでした。コジェネレーションシステムをNOx低排出型に更新するなど、大気汚染防止に努めていますが、生産量増加に伴う同システムの稼働時間増加のため、排出量は増加しました。

SOx・ばいじん排出量の推移

2014年下期より貫流蒸気ボイラー熱源設備の主燃料について、重油から都市ガスへの燃料転換を実施しました。この燃料転換により、SOx排出量は大幅に削減され、その低い水準を維持しています。また、全ての事業所から排出される大気汚染物質は、環境基準値を大幅に下回る数値で推移しています。

土壌汚染防止および対策

中外製薬グループでは土壌汚染対策法や都道府県条例に基づき、法令に準じた適切な土壌調査を実施しています。土壌汚染を確認した場合は行政と協議を行い、拡散防止、浄化対策などの適切な処置を実施しています。

水の保全活動

中外製薬グループでは、生物多様性保全の観点から、事業所排水の環境生物への影響を確認するため、法令による排水基準を満たすことはもとより、排水に含まれる化学物質の影響を総合的に把握・評価するために2013年よりWET*3試験の実施を開始しました。2023年についても、すべての工場・研究所において年1回のWET試験を実施し、問題がないことを確認しました。
また、2019年からは当社の藤枝工場で使用する水の水源となる静岡県榛原郡川根本町で、2022年からは浮間工場の水源となる埼玉県秩父郡横瀬町で、森林整備を通じた水源保全活動を継続的に行っています。2023年には埼玉県および公益社団法人埼玉県農林公社と「埼玉県森林(もり)づくり協定」*5を締結し、この協定に基づき中外製薬グループの従業員とその家族が間伐作業*4を行いました。さらに2024年4月、中外ライフサイエンスパーク横浜のある横浜市水道局と協定を締結し、「水源エコプロジェクトW-eco・p(ウィコップ)*6」に参加しました。当社の生産活動が地球環境へ与える影響を最小限に抑えるだけでなく、流域に住む方々と共に豊かな水資源の保全に貢献することを目指しています。水を大切に使い、きれいにして自然に還すことを事業活動の中で実践し、さらに水を育んでくれる森を整備する活動を今後も継続していきます。

活動の詳細は以下のページをご覧ください。
地球環境保全への貢献 ~生産拠点における森林整備を通じた水源保全活動~

  • *3 全排水毒性(Whole Effluent Toxicity)。希釈した排水を入れた水中で、甲殻類(ミジンコ)、藻類、魚類(メダカなど)への影響を調べ、排水や環境水の安全性を総合的に評価する手法
  • *4 間伐作業:森が茂りすぎるのを防ぐために、一部の木を伐採し適正な密度の健全な森林に導く作業です。間伐することで、それぞれの樹木へ日光を届けることができ、さらに低木の育成も促すことができるため、健全な森林に導くことができます。
  • *5 埼玉県民共有の財産である森林を守り育てるため、森林づくり活動を行う企業や団体、活動場所を提供する市町村等及び埼玉県の三者が協定を結び、協力して森林づくりを行うもの
  • *6 横浜市水道局が、きれいな水を創り出す豊かな森林を育み、次世代に引き継ぐために、横浜市が所有する山梨県道志村の水源林を、企業や団体からの寄附により整備する取組み
  • Facebookのシェア(別ウィンドウで開く)
  • ポストする(別ウィンドウで開く)
  • Lineで送る(別ウィンドウで開く)
  • メールする(メールソフトを起動します)

地球環境

トップに戻る