
患者中心の高度で持続可能な
医療
- 独自の技術とサイエンスによる革新的な医薬品とサービスの創出
- 個々に最適で、全人的な医療ソリューション提供
- 保健医療へのアクセス
- 製品とサービスの品質保証と安定供給
- 患者および臨床試験被験者の安全
- 社会・コミュニティとの医療エコシステムの共創
中外製薬が
「患者中心」を
最優先する理由
患者さん一人ひとりの健康と幸せを最優先に考える中外製薬の価値観
ー
それが「患者中心」です
中外製薬は、ミッションステートメント(=企業理念)の中でも重要な位置付けである「価値観(コア・バリュー)」に「患者中心」を掲げ、患者さん一人ひとりの健康と幸せを最優先に考えて事業に取り組む姿勢を明確に示しています。
中外製薬が目指すのは「患者中心の高度で持続可能な医療の実現」です。革新的な医薬品を創出することで患者さんを中心とした医療の発展に貢献すると同時に、自らも企業として成長していきます。
価値観(Core Values)
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1. 患者中心
患者さん一人ひとりの健康と幸せを最優先に考えます
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2. フロンティア精神
自らを磨き、新たな発想で、イノベーションを追求します
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3. 誠実
常に誠実な行動で、社会の期待に応えます
マテリアリティとの関わり
マテリアリティとは、企業が優先的に取り組むべき重要課題を表す言葉です。
患者中心の高度で持続可能な医療を実現する上で、中外製薬は、さまざまなステークホルダーとの対話から、患者さんや社会を起点に解決すべき課題を定めています。
患者中心の高度で持続可能な医療に関わるマテリアリティ
独自の技術とサイエンスによる
革新的な医薬品とサービスの創出
高度で持続可能な医療の実現に向けて、アンメットメディカルニーズを満たす革新的かつ高品質な医薬品とサービスを連続的に創出する。そのために、創薬を中心に独自の技術を生み出し、サイエンスと疾患バイオロジーの理解を深耕していく。
患者中心の価値観を礎として、ケアギバーや医療従事者等の周囲の人々にとっても負担軽減やQOL向上に繋がる医薬品とサービスの提供を目指す。デジタル等の先進技術を積極的に取り入れ、価値創造に向けたビジネスプロセスの高度化・高速化、アカデミアとの連携、オープンイノベーション、知的財産の高度な活用等、世界中の人々と手を取り合い、継続的に革新に取り組む。
「患者中心」の
取り組みの全体像
マテリアリティに基づき、活動範囲を3つに分類して
課題解決に取り組んでいます
中外製薬の「患者中心」の取り組みは、マテリアリティに基づきその活動範囲やスコープによって3つに分類しています。
中核となるのは、製品・サービスを通じて、患者さんにもたらす価値向上を目指す活動です。これは中外製薬のコアビジネスであり、患者さんの声を取り入れながら、継続的な進化を図ってきました。
この活動に加え、患者さんをパートナーとして位置づけ、患者団体との協働を基軸とした活動にも取り組んでいます。ダイアログ(対話)を通じ、創薬や開発をはじめ、患者団体との協働を全てのバリューチェーンに組み込んだ、新たなアプローチも進めています。
そしてこれらの取り組みを通じて、患者さんや社会に対して直接働きかける、啓発などの活動があります。

取り組み
中外製薬は、革新的な医薬品とサービスの創出を核としながら、創薬、開発、生産、マーケティング、安全性、信頼性保証など、あらゆる機能の進化を図り、患者さんにとって真に価値のあるソリューション提供や、医療そのものへの貢献を目指しています。
「患者中心」の活動について、特に注力している取り組みを一連の事業プロセスごとにまとめると以下のようになります。 関連リンクから詳細情報や事例をご確認いただけます。
創薬 | |||
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「患者中心」の事業活動
患者さん・患者団体をパートナーとした取り組み 患者さん・医療・社会への働きかけ |
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アンメットメディカルニーズ*1に対応した新薬創出(新規ターゲット探索、中分子などの新たなモダリティ*2の展開) [関連リンク] |
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患者さんニーズ、メディカルニーズの調査・対話 |
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患者さんの声を反映した新たな創薬スキーム構築 |
開発 | |||
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「患者中心」の事業活動
患者さん・患者団体をパートナーとした取り組み 患者さん・医療・社会への働きかけ |
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ePRO(患者報告アウトカム電子システム)の推進 [関連リンク] |
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希少疾病用医薬品の開発 |
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患者さんの視点や声を医薬品開発に活かす取り組み、治験情報を広く伝える取り組み [関連リンク] |
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新薬の迅速な提供を目指した複数疾患同時開発への挑戦 |
生産 | |||
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「患者中心」の事業活動
患者さん・患者団体をパートナーとした取り組み 患者さん・医療・社会への働きかけ |
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新薬を迅速に届ける生産体制の構築 [関連リンク] |
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患者さん基点の製品安定供給 [関連リンク] |
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需要に即応するスマートファクトリーの取り組み [関連リンク] |
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グローバルレベルの医薬品品質システムの構築・運用 [関連リンク] |
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偽造医薬品対策 中外製薬はロシュとの戦略的アライアンスを締結以降、海外から製品を輸入するだけでなく、海外へもオリジナル製品を供給していることから、日本を含めたグローバル規模でサプライチェーンのセキュリティ対策に取り組んでいます。 |
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服用のしやすさ・使いやすさを考慮した製剤の剤形・デバイス・包装の設計および開発 |
ソリューション | |||
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「患者中心」の事業活動
患者さん・患者団体をパートナーとした取り組み 患者さん・医療・社会への働きかけ |
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医薬品・安全性・臨床試験などの情報公開 中外製薬グループは、高品質の医薬品と、患者さん・医療関係者の皆さまが医薬品を適正に使用されるための質の高い情報を、適時、的確に提供するよう努めています。 [関連リンク] |
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患者さんへのタイムリーな情報発信に向けたガイドライン策定 |
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医薬安全性向上の取り組み 「適正使⽤の徹底を通じた成⻑ドライバー製品の価値最⼤化」、「個別化医療に資する独⾃のエビデンス創出と⾰新的な顧客エンゲージメントモデル構築」、「臨床開発段階からの安全対策強化による製品価値の最⼤化」の3つを戦略のポイントとして、医薬安全性向上に向けた取り組みを進めています。 |
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患者さん中心の地域医療発展への取り組み |
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患者さん・一般の方のリテラシー向上のための活動 [関連リンク] |
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アドボカシー活動支援 [関連リンク] |
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保健医療へのアクセス向上に向けたグローバルヘルスへの取り組み [関連リンク] |
- *1 いまだに有効な治療方法が無く、十分に満たされていない医療ニーズのこと
- *2 医薬品の物質的な種別のこと(低分子医薬品、抗体医薬品、中分子医薬品など)
中分子が患者さんにもたらす価値
患者さんへの提供価値を高めるためには、いまだ治療法が確立されていない疾患に対して、新たな薬剤を生み出すことが何より重要です。
当社が抗体、低分子に次ぐ第3の柱とした中分子医薬品は、これまで抗体や低分子では到達できなかった標的分子(タフターゲット)に対するアプローチが可能となることが期待されます。
当社は、長い年月をかけて中分子技術に取り組んできました。ここに至るまでには、気の遠くなるような実験・検証を繰り返してきましたが、現在、ようやく技術プラットフォームを確立することができました。多くのプロジェクトが研究段階にあるほか、第1弾の薬剤候補が臨床開発段階に進んでいます。
中分子医薬品は、患者さんにとって価値のあるものとなるはずです。研究・開発段階にあるプロジェクトを前に進め、一日でも早く、患者さんのもとに届けていきたいと思います。

ヒト予測研究が患者さんにもたらす価値
当社では、さまざまな観測データの取得・AI解析を通じ、薬物動態や生体反応を表現する数式(モデル)を構築することで、バイオマーカーや最適投与量を見極める、ヒト予測研究に取り組んでいます。これにより、患者さんの負担を軽減し、開発成功確率を高め、革新的な新薬を早期に患者さんに届けられるようになります。
こうした予測精度向上のためのデータ取得に向け、私は「オルガノイド」とよばれる、試験管内で培養したヒトの「ミニ臓器」を活用し、病態や薬物動態の解明に取り組んでいます。先端的な培養技術を用いて、生体内の複雑な現象を分子レベルで紐解くことで、患者さんへの提供価値を高めることが狙いです。オルガノイド技術は、すでにいくつかの創薬プロジェクトで実用化され、目に見える成果が上がるようになってきました。今後は、スクリーニングや安全性評価など、この技術の活用の幅を広げることで、さらなる患者さんへの貢献につなげていきたいと思います。

安定供給が患者さんにもたらす価値
COVID-19に対する治療薬として当社製品が国内外で承認されたことで、世界的に需要が急増しました。
当社では、その可能性を察知した2020年2月から増産計画と課題対策の立案をスタートさせました。しかし当時、この製品は世界でも宇都宮工場のみで製造していることに加え、もとより需要が増加傾向にあり、増産は容易ではありませんでした。新規要員確保、他製品の生産ラインとの調整、目前のメンテナンス計画の見直しなど、同時並行で多様な対応を進めました。
非常に困難な施策の連続でしたが、「患者さんがいる限り必ず届ける」という強い意志のもと、取引先、社員などが一丸となって取り組みを進め、供給を維持することができました。
今後も、安定供給を続けるため、需要の急変だけでなく、材料や部品の調達なども含め、継続的にリスクと対策の見直しを実施していきます。

コンサルティング活動が患者さんにもたらす価値
2020年3月、COVID-19の拡大により、私が担当する施設への訪問が全面的に停止となりました。
こうした中、情報が滞ることで影響を受けるのは患者さんです。私たちは、当社の医薬品を処方された患者さんに安心して薬をご使用いただけるよう、コロナ禍での新たなコンサルティング活動の確立に向け、試行し続けました。
調剤薬局などへのヒアリングを行い、患者さんの実態把握に努めるとともに、当社メディカル部門や安全性部門とも協働し、病院の医薬品情報室が「生きた情報」を取り扱うための取り組みを進めました。
その結果、訪問規制から3カ月後には、医薬品情報室が基点となり、病棟薬剤師や医師が求める情報にアクセスできる体制を整えることができました。さらにその後は、副作用データベースの活用やオンラインでの副作用マネジメント研修を展開し、副作用の早期発見・早期対応にも努めています。
今後も患者中心の医療の一員として、チーム中外として取り組んでいきたいと思います。

患者団体との協働

中外製薬では、患者中心の医療とは、患者さん自らが医療に参画し「一人ひとりが自分にとって最適な治療を選択できる医療」であると考えています。そのために、患者さんが医療リテラシーを高め、医療関係者とコミュニケーションを取りつつ疾患を自己管理できる環境、そして患者さんの声を医療や政策の現場に届けていく環境を整備していくことが必要です。
中外製薬では、こうした課題を解決していくため、患者さんの声を代表する患者団体との協働を重視しています。当社マネジメントと複数の患者団体代表の皆さまとのダイアログをはじめ、積極的な対話を進めていく中で患者団体との協働における3つの柱と8つの課題を定めるなど、患者中心の医療実現に向け、全社を挙げて取り組んでいます。
ひとと活動
連続的なイノベーションの創出へ。私たちの挑戦のストーリー
患者さんに幸せを届けたい。そんな社員の想いと、挑戦のストーリーをご紹介します。
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医療現場を変える。営業力を高め、患者さんに最適な治療を届けたい
顧客に求められる業界トップクラスのコンサルティング部隊の確立をめざし、中外製薬はMPP(Medical Partner for the Patient)プログラムを他社に先駆けて始動。その1期生となる3人が、中外製薬の営業力の強み、MPP認定後の意識や行動の変化、患者中心の持続可能な医療に向けた想いを語る。(インタビ
- 患者中心の持続可能な医療
- 営業
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患者さんとともにめざす、誰もが最適な治療を選択できる未来の実現
中外製薬は、あらゆる企業活動の根幹に患者さんを置き、患者さんにもたらす価値を追求している。患者中心の高度で持続可能な医療の実現をめざし、患者団体との協働プロジェクトをリードする竹内。患者さんを「課題解決へともに取り組むパートナー」と位置づけ、医療の変革に取り組む想いを語る。 (インタビュイー:竹内) ※中外製
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