医薬品開発における患者さんとの協働のあり方
患者さんは医薬品開発チームの一員
中外製薬は、医薬品開発を行っていく上で患者さんを医薬品開発チームの一員ととらえています。
なぜならば、患者さんは、ご自身の生活の中で疾患と向き合う経験をもつ唯一の存在であり、この視点は医薬品開発において不可欠だからです。
中外製薬は患者さん、医療機関、厚生労働省と協働し、患者さんが心から満足できる「くすり」や「医療機器」の開発に繋げていきます。
患者さんと共に取り組む医薬品開発
中外製薬は、医薬品開発に「患者さんの視点や声を活かす取り組み」を行っています。また、「我々が実施している治験情報を広く伝える取り組み」や「治験に参加された方の一人一人に中外製薬の想いを届けるような取り組み」、「治験に参加される患者さんの負担軽減に向けた取り組み」も行っています。
これまでの治験で行った具体例を紹介します。今後も医療機関と相談をしながら、これらの活動をより多くの治験で実施すると共に患者さんとの新たな協働体制を模索し続けていきます。
患者さんの視点や声を医薬品開発に活かす取り組み
【1】治験実施計画
治験計画立案時に、患者さんに「治験参加を想定した場合の懸念点」等を日々疾患と向き合われている視点からご意見をいただき、治験計画に反映した上で、最終化しています。
【2】同意説明文書
作成段階の同意説明文書を「対象となる病気を患っている複数の患者さん」に読んでいただきます。患者さんの視点で分かり難い表現がないか、詳しい説明が必要な箇所があるかという観点でのご意見を同意説明文書に反映した上で、最終化しています。
【3】治験に参加された方へのアンケート
治験に参加された方にアンケートを実施しています。アンケート結果を我々が十分に理解し、次に実施する治験の計画に反映していきます。
中外製薬の治験情報を広く伝える取り組み・治験に参加された方に中外製薬の想いを届ける取り組み
【2】治験に参加された患者さんへの感謝の気持ちとお手紙
ご自身の疾患と向き合われている中で、治験参加という選択をとっていただいたことに対し、中外製薬は、治験に参加されたすべての患者さんに本サイトを通じて「感謝」の気持ちをお伝えします。
一部の試験では、医療機関を通じて「感謝」の気持ちをお伝えするお手紙をお渡ししています。
【3】「治験結果を説明した文書」のjRCTでの公開
治験に参加いただいた方や一般の患者さんに「治験全体の結果」を共有していきたいと考え、日本で実施されている治験を含む臨床研究全般の情報を見つけることができる公的なサイトであるjRCTでの公開を進めています。
本ウェブサイトの臨床試験情報からも検索することが可能です。
臨床試験情報リンクはこちら>
治験に参加される患者さんの負担軽減に向けた取り組み
【1】診療場所の選択肢の提供
オンライン診療、訪問看護サービス、在宅医療や患者さん宅への治験薬の配送等の仕組みを活用し、医療機関スタッフと相談しながら、ご自宅等の患者さんのご負担の少ない場所での問診や検査を選択いただけるようにします。
【2】近隣医療機関の活用
従来の治験では、治験を実施する特定の医療機関への来院が参加の前提となりますが、検査の一部を患者さんの近隣の医療機関にて実施いただける仕組みを取り入れます。
<医薬品開発協働ガイド[PDF 1.2MB]>
医薬品開発のチームの一員であるみなさまに、
「医薬品開発の全体像」や「治験に関する一般的な知識」の理解をより一層深めていただき、
みなさまの経験が医薬品開発を進める上で重要なヒントになりうることを知っていただくことで、
製薬企業との協働活動をさらに充実したものにしていきたいとの想いから、この資料を準備しました。
