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2023年12月期第3四半期:連結決算概要
IFRS実績
当第3四半期連結累計期間の売上収益は8,376億円(前年同期比2.0%増)、営業利益は3,176億円(同17.2%減)、四半期利益は2,343億円(同13.8%減)となりました。これらには当社が管理する経常的業績(Coreベース)では除外している無形資産の償却費12億円、無形資産の減損損失51億円、事業所再編費用等63億円及び早期退職優遇措置に関わる費用104億円が含まれています。なお、前年第1四半期に当社とアレクシオン ファーマスーティカルズ インコーポレーテッドとの間において締結した和解契約による一時金収入等907億円を計上したことによる単発的な影響により営業利益、四半期利益は前年同期比で減少しています。
Core実績
当第3四半期連結累計期間の売上収益は、製商品売上高及びその他の売上収益が伸長し、8,376億円(前年同期比14.8%増)となりました。
売上収益のうち、製商品売上高は7,421億円(同15.1%増)となりました。国内製商品売上高は、薬価改定や後発品浸透の影響を受けたものの、新製品のポライビー®、バビースモ®等の伸長やロナプリーブ®の政府納入の計上に加え、主力品のエンスプリング®、ヘムライブラ®、テセントリク®等の好調な推移により前年比で増加しました。海外製商品売上高は、ロシュ向けのヘムライブラ®輸出及びアレセンサ®輸出等が増加したため、前年を上回りました。その他の売上収益は、主にヘムライブラ®の知的財産権に関するロイヤルティ及びプロフィットシェア収入等が増加したことにより、955億円(同12.9%増)となりました。製商品原価率は、為替影響等により43.1%と前年同期比で2.4%ポイント上昇しました。結果、売上総利益は5,173億円(同10.8%増)となりました。
研究開発費は中外ライフサイエンスパーク横浜の全面稼働を含む創薬・早期開発への投資や、開発プロジェクトの進展に伴う費用の増加等により1,217億円(同20.5%増)、販売費及び一般管理費は諸経費等の増加により714億円(同4.5%増)となりました。その他の営業収益(費用)は製品譲渡に係る収益や有形固定資産の売却益が発生し、163億円の収益(前年同期は15億円の収益)となりました。以上から、Core営業利益は3,405億円(同13.9%増)、Core四半期利益は2,503億円(同17.5%増)となりました。
業績の見通し
(単位:億円)
2023年見通し | 増減率 | |
---|---|---|
売上収益 | 10,700 | -8.4% |
製商品売上高 | 9,200 | -11.5% |
Core営業利益 | 4,150 | -8.1% |
Core当期利益 | 3,060 | -3.7% |
売上収益
Core売上収益は1兆700億円(前年同期比8.4%減)と減収を見込んでおります。
このうち、国内製商品売上につきましては、ポライビー®、バビースモ®、エンスプリング®等の新製品及びテセントリク®、ヘムライブラ®等の主力品の伸長の一方、ロナプリーブ®の政府納入による売上の減少、後発品発売等に伴う競争激化の影響及び薬価改定による売上高の減少等により、5,417億円(同17.3%減)と減収を見込んでおります。ロナプリーブ®の政府納入による売上については812億円(同60.1%減)を見込んでおり、ロナプリーブ®を除く国内製商品売上は4,605億円(同2.1%増)と順調に推移する見通しです。
海外製商品売上につきましては、アレセンサ®の伸長の一方、アクテムラ®、ヘムライブラ®の減少により、3,783億円(同1.6%減)と減収を見込んでおります。ヘムライブラ®のロシュ向け輸出については、円安による増収影響の一方、ロシュ・グループの在庫水準最適化による輸出数量の減少の影響、また、当社からロシュへのスイスフラン建て輸出単価がグローバルでの市場浸透を背景として低下する影響を見込んでおり、1,815億円(同5.0%減)となる見通しです。
その他の売上収益は、1,500億円(同16.6%増)となる見通しです。ロイヤルティ及びプロフィットシェア収入が、主にヘムライブラ®に関する収入の増加により1,330億円(同8.0%増)と増加することに加え、一時金収入の増加を見込んでおります。
Core営業利益、Core EPS
上記のCore売上収益の見通しに続き、製品別売上構成比の変化等により、製商品原価率は前年同期比1.7%ポイントの改善となる44.0%を想定しており、売上総利益は6,650億円(前年同期比4.0%減)となる見通しです。
研究開発費は、中外ライフサイエンスパーク横浜の稼働を含む創薬・早期開発への投資や開発プロジェクトの進展等に伴い1,650億円(同14.8%増)、販売費及び一般管理費は前年同期から微増の1,000億円(同1.2%増)を見込んでおります。また、その他の営業収益(費用)は、主に製品譲渡に係る収益の影響により合計として150億円の収益(前年同期は14億円の収益)を見込んでおります。
これによりCore営業利益は4,150億円(前年同期比8.1%減)、Core当期利益は3,060億円(同3.7%減)となる見通しです。また、Core EPSは186.00円(同3.7%減)を見込んでおります。