2023年12月29日

カンボジアにおける遠隔検診システムを活用した眼科検診プロジェクトの実施

~白内障などの発見・治療に貢献~

患者さん中心の持続可能な医療 グローバルヘルス 社会貢献 医療

中外製薬は特定非営利活動法人AMDA社会開発機構*1及び、一般社団法人en Vision*2との連携により、地方における眼科医不足が問題となっているカンボジアにおいて、2023年7月31日~8月24日の期間に実施した眼疾患の早期発見と啓発に取り組むプロジェクトへの支援を行いました。

【プロジェクトの背景】
カンボジアにおける失明有病率は、一般人口で0.37%、50歳以上では2.5%と推計され、人口増加と高齢化の進展、平均寿命の延伸によって、失明者数は今後も増加していくことが予測されています。また、失明原因の92.2%は回避可能で、そのうち80.9%は治療可能、11.3%は予防可能であるにもかかわらず、眼科医の約6割が首都プノンペンに集中し、それ以外の地域で顕著な眼科医不足が問題となっています。人口100万人あたりの眼科医数も5.12人で、WHO(世界保健機関)が推奨する10人の半分ほどです。このような背景からカンボジアでは、遠隔検診システムを活用した眼科検診が求められています。*3

【プロジェクトの詳細と結果】
同プロジェクトは、スマートフォン装着型の眼科医療機器等を用いて遠隔による眼科検診を行い、即時に住民へ結果を伝えるという試みです。今回は20歳以上のカンダール州住民を対象に、視力検査、視機能検査、前眼部検査の3項目の検診を行ない、計117人が参加しました。検診の結果、なにかしらの異常があった79人(受診済のケース含)のうち、受診を希望した19人が実際に眼科を受診し、最終的に白内障の手術に至った7人を含め、9人が点眼薬、5人が眼鏡の処方を受けました。

参加者へのアンケート調査で、検診を受けた人の98%が「今後も同様の検診があれば参加したい」との回答をしており、検診に対する高いニーズを確認することができたほか、検診を実施したヘルスセンターや看護師、現地サポートスタッフからも、今後も継続的に実施してほしいとの声が上がりました。また、en Visionの担当者は「このプロジェクトにより、カンボジアの僻地における眼科検診実施率の向上に貢献できたものと考えている。今後も地域住民の目の健康向上に取り組んでいきたい」と話しています。

参加者数は最大150人としていた目標には若干届かなかったものの、眼科疾患の発見・治療に貢献できた上、カンボジアの失明原因第一位である白内障の患者の早期発見に対する遠隔検診の有効性も確認できたと考えています。
これからも、カンボジアの人々の眼科医療へのアクセスのさらなる充実に向けて、取り組みを支援して参ります。

提供:一般社団法人en Vision

提供:一般社団法人en Vision

*1 特定非営利活動法人AMDA社会開発機構
  https://www.amda-minds.org/

*2 一般社団法人en Vision
  https://www.envision.or.jp/blank-1

*3  JICA 眼科用遠隔診断サービス
  https://libopac.jica.go.jp/images/report/1000048533.pdf

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