心臓
目次
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心臓について
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心臓が病気になると…
心臓について
心臓のなかはどうなっているの?
心臓は4つの部屋からできていて、常にからだ中へ血液を送り出しています。

血液は50秒ほどでからだを一周します。とても速いですね。
心臓のしくみ
心臓はきれいな血液を全身へ送り、よごれた血液を回収して肺に送ります。心臓の中は右心房(うしんぼう)、右心室(うしんしつ)、左心房(さしんぼう)、左心室(さしんしつ)の4つの部屋に分けられています。心房は血液を受け取り、心室は血液を送り出す役割をしています。心房と心室の間には弁膜(べんまく)があり、血液は一方通行で流れています。

心臓が病気になると…
心臓が病気になる原因はなに?
運動不足や偏(かたよ)った食事などを続けると血液がドロドロになって心臓に負担がかかります。

心臓にもしものことがあったら大変です。毎日の規則正しい生活を大切にしましょう。
心臓の病気の関連性
狭心症と心筋梗塞は、どちらも「虚血性心疾患」に分類され、心臓に酸素を送る冠動脈が狭くなったり詰まったりすることで起こります。狭心症が進行すると冠動脈が完全に詰まり、心筋梗塞に移行することがあります。心不全は、心臓が全身に十分な血液を送れなくなる状態で、狭心症や心筋梗塞の「結果」として起こることが多いです。
また、心筋梗塞や心不全の影響で心臓の電気信号が乱れると、不整脈が発生することがあります。特に心筋梗塞後の不整脈は、突然死の原因にもなり得るため注意が必要です。心臓弁膜症が長期間続くと、心臓に過剰な負荷がかかり、心不全や不整脈を引き起こすことがあります。このように、心臓の病気は互いに影響し合い、連鎖的に進行することがあります。たとえば、狭心症 → 心筋梗塞 → 心不全 → 不整脈という流れも珍しくありません。
狭心症(きょうしんしょう)とは
血管が何らかの原因で狭(せま)くなり、心臓の筋肉に十分な血液が送られなくなった状態を狭心症(きょうしんしょう)といいます。心臓が一時的な酸素不足になるので、胸がしめつけられる、胸の奥(おく)が痛むなどの症状(しょうじょう)が起こります。階段や坂道を上っているときなど、からだを動かしている状態や、精神的に興奮している状態などで起こりやすい病気です。
「心筋梗塞(しんきんこうそく)」とは
心臓に酸素や栄養を送る冠動脈が血栓などで完全に詰まり、心筋の一部が壊死する状態を心筋梗塞といいます。突然、胸が強く締めつけられるような痛みが起こり、冷や汗や吐き気、息苦しさを伴うことがあります。安静にしていても症状が続くのが特徴で、発作が15分以上続く場合はすぐに救急車を呼ぶ必要があります。
「不整脈(ふせいみゃく)」とは
心臓の拍動のリズムが乱れる状態を指します。心拍が異常に速くなったり(頻脈)、逆に遅くなったり(徐脈)、あるいは一時的に止まったりすることで、血液が効率よく全身に送り出せなくなります。軽度であれば無症状のまま経過することもありますが、種類や程度によっては命に関わるケースもあります。
「心臓弁膜症(しんぞうべんまくしょう)」とは
心臓の中にある弁がうまく開閉できなくなり、血液の流れに支障が出る状態を心臓弁膜症といいます。弁が狭くなったり(狭窄)、逆流したりすることで、心臓に負担がかかります。初期には症状が出にくいこともありますが、進行すると息切れや動悸、むくみ、疲れやすさなどが現れます。加齢やリウマチ熱、先天的な異常などが原因となります。
「心不全(しんふぜん)」とは
心不全とは、心臓のポンプ機能が低下し、全身に十分な血液を送り出せなくなる状態を指します。これは単一の病気ではなく、心筋梗塞・高血圧・弁膜症・不整脈などの心疾患が原因で起こる症候群です。心臓がうまく働けないことで、血液が滞り(うっ血)、肺や足などに水分が溜まり、さまざまな症状が現れます
監修:公益財団法人 日本学校保健会