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患者・消費者の皆さまへ

科学的根拠に基づいた革新的な医薬品の開発と安定供給に努めています。

医薬品の信頼性を高める活動

グローバル水準の医薬信頼性保証体系

中外製薬では、有効性および安全性に優れた高い品質の医薬品を世界の医療現場に提供するとともに、医薬品の適正使用に有用な質の高い情報の適時、的確な提供に努めています。
信頼性保証に対する基本的な考え方は「医薬信頼性保証ポリシー」に、またその体系については「医薬品のライフサイクルにおける信頼性保証体系」として制定しています。当ポリシーおよび体系は、中外製薬の存在意義、価値観、目指す姿をうたった「ミッションステートメント」と、行動規準である「中外ビジネス・コンダクト・ガイドライン(中外BCG)」に基づくものと位置づけています。

医薬信頼性保証体系

医薬信頼性保証ポリシー

信頼性を確保する観点として以下の4点を具体的に明示し、医薬品のライフサイクルを通した信頼性確保をより確実なものにすることを目指しています。

  • (1)医薬品の質の確保
  • (2)医薬品情報の質の確保
  • (3)業務プロセスにおける質の確保
  • (4)適切な人財の確保

医薬信頼性保証ポリシーのもとで、医薬品の信頼性をグローバルで保証するための活動を行っています。

製造販売後安全確保に関して

2013年4月から、医薬品に発生する安全性情報をリスクとして把握し、各企業の「医薬品安全性監視計画」および「リスク最小化策」を盛り込んだ「医薬品リスク管理計画」(RMP: Risk Management Plan)が施行されました。このRMPは、製造販売後の安全性の確保、ベネフィットとリスクの評価およびそれらの評価に基づく安全対策の改善に役立てることを目的として作成され、省令施行後に承認申請した品目については、厚生労働省のホームページにて公表されます。
中外製薬ではRMPを患者さん、医療機関への安全対策コミットメントとして位置づけ、新規のオンコロジー製品、バイオテクノロジー製品の販売でこれまでに蓄積している豊富なリスク管理の経験を活かして、他社に先駆け2012年より9品目においてRMPを策定し運用を開始しています(2015年10月現在)。
これまで中外製薬ではRMPを確実に実行していくため、安全性にかかわる機能充実を図ってきました。例えば安全性情報を迅速かつ確実に収集するために、電子的に情報を取り入れるシステム(EDC: Electronic Data Capture)の導入、また収集された安全性情報から安全性に関するシグナルの早期検出の体制を構築しました。また、安全性情報の評価の実施にあたっては、疫学的観点に基づく分析能力強化を行うとともに、臨床経験の豊富なメディカルドクターを社員として医薬安全性本部に専任で配置し、専門性の高い評価を実現することにより、新たな安全対策の要否を早期に的確に検討し、迅速に安全対策が実施できる体制・プロセスを整備しました。
さらに、製品ごとの固有の副作用については、学会や医療機関への情報提供に加えて、医療機関を通じた患者さん向けの副作用冊子の提供や、中外製薬ウェブサイトでの情報公開を行っています。こうした的確な情報提供をタイムリーに行うための専門グループを設立し、副作用発現リスクの高い患者さんに配慮した治療が行われる環境を整え、副作用の発現や重篤化の低減に着実につなげています。
一方、欧州ではすでにRMPは施行されており、ロシュとのパートナーシップのもと、グローバルで整合性のとれたRMPの内容となるように連携しています。
現在、安全性情報のみならず、製造販売後におけるベネフィット情報を収集し、ベネフィットとリスクのバランスを評価していく動きも活発化しています。このバランス評価を適宜適切に行うことにより、薬の真に価値ある情報を患者さんに提示できるようになり、患者さんや医療関係者のより厚い信頼を得られることと思っています。
中外製薬は、先例にこだわることなく科学的なエビデンスに基づき医薬品のリスクを適切に評価し、このリスクを最小化するための安全対策を継続的に実施し、薬の適正使用を浸透させていきたいと考えています。

メディカルインフォメーション部によるお問合せへの対応

医療現場では、従来の医師主導型医療といえる「コンプライアンスモデル」から「患者参加型医療」が提唱され、医薬品情報の提供においては、基本情報から高度専門情報に至るさまざまかつ広範なニーズに応えていくことが求められています。その中で、製薬企業のくすり相談部門は、お問合せをいただく医療関係者や患者さん一人ひとりの背景を踏まえつつ適正使用を推進する、という役割を担っており、その重要性がさらに増しています。
中外製薬のメディカルインフォメーション部では、患者さんやそのご家族、医療従事者、医薬品卸売業者、MRからの電話やEメールなどによるお問合せに対し、開かれた企業窓口としての自覚を持ちながら、自社医薬品に関連する専門性の高い情報を迅速かつ的確に提供し、その対応に満足していただくことに努めています。
2015年のお問合せ件数は前年同様に約6万件で、その約70%は病院薬剤師または保険薬局の薬剤師の方々からによるものでした。薬効群別では、抗インフルエンザウイルス剤が全件数の約15%を占めたほか、抗悪性腫瘍剤、骨粗鬆症治療剤、抗甲状腺剤、ヒト化抗ヒトIL-6レセプターモノクローナル抗体製剤、持続型赤血球造血刺激因子製剤などに関するお問合せを多くいただきました。
今後とも、「患者さん志向」を基本理念とし、さらなる顧客満足度向上のため、センター一丸となって取り組んでいきます。

お問合せ件数の推移

* 東日本大震災など外部要因による影響で件数が大きく変動した年もありました

お問合せの領域別割合(2015年)

* 抗インフルエンザウイルス剤を除く主要領域における割合

患者さん中心の医療への貢献

患者さんへの支援活動


従業員がボランティアとして参加した
「リレー・フォー・ライフ・ジャパン」(RFLJ)

リレー・フォー・ライフ・ジャパン

がんと闘うための絆を育む啓発サポートキャンペーン「リレー・フォー・ライフ・ジャパン」(RFLJ)は、がん患者さんや家族・支援者たちがチームをつくり、交代で24時間歩き続けるイベントで、2015年は全国47カ所で行われました。2007年からボランティアで参加している中外製薬は、各地で「チーム中外」を結成し、全国27カ所で648名が参加しました。バーチャルリアリティー「体験3Dアドベンチャー(乳がん編)」による疾患啓発活動を22会場で2,261名の方に参加いただきました。体験者は「チーム中外」のメンバ-から内容の説明を受けながらビューアーをのぞき、「がん検診に行った方がよい人」や「がん細胞」を映像から探しながら、明るく楽しく乳がんについての早期発見早期治療の大切さを理解していただきました。

希少な難病に苦しむ患者さんを支援する荻田修平基金

中外製薬では、「NPO法人荻田修平基金」(http://www.fund-ogita.org/japanese/jtop.htm)に協力して、「リンパ管腫*1」という希少な難病に苦しむ世界中の子どもたちへリンパ管腫治療剤を25年にわたり無償提供しています。
荻田修平基金とは、1986年に極めて困難な外科的治療しか選択肢がなかったリンパ管腫に、当時、京都府立医科大学の小児外科医だった故荻田修平先生が、リンパ管腫治療剤局所療法によって目覚ましい治療成績をあげたことをきっかけに、外国に住む患児を救うための「カルロスちゃん基金*2」が設立され、その後、荻田先生の功績を讃え、遺志を継いで「荻田修平基金」と改められたものです。この基金は同疾患に苦しむ世界中の子どもたちが、現地の医療事情や経済的問題に左右されることなく、平等に治療を受けられることを目的に活動しています。

*1 リンパ管の異常により体の一部にリンパ液が溜まる疾患で、多くの場合、出生時に見つかる。がんと異なり良性だが、小児の発育を障害し、ときにはこのこぶが気道を圧迫して生命の危機をもたらすこともあるまれな難病
*2 1992年にメキシコに住む1歳2カ月のカルロスちゃん一家が、リンパ管腫治療剤局所療法を受けるために渡航費用を工面していることを知り、荻田先生が設立された基金

中外Oncology学術振興会議が「国際フォーラム2015」を開催


CHAAOのイベント「国際フォーラム2015」

一般社団法人中外Oncology学術振興会議(CHAAO)*3の最大のイベントである「国際フォーラム2015」 が2015年7月に東京で開催されました。6回目となる今回は、「Forefront of Oncology Care: Discovery, Development and HTA」をテーマに、世界のオンコロジー領域の第一線で活躍されているオピニオンリーダー13名の先生方から最先端のご講演をしていただき、講演後には白熱したディスカッションが展開されました。昨年、一昨年に続き、ますます期待が高まっているがん免疫療法に加え、近年重要性が明らかになってきたがん細胞のエピジェネティックも取り上げました。参加された日本の先生方からは「非常にinformativeで有意義」であったと高い評価をいただきました。発足6年を経過したCHAAOは、国際フォーラムを核に、世界のがん研究や治療のトピックスに焦点を当てたフォーカスシンポジウムの共催、将来的ながん研究・治療にもつながる基礎研究領域の学会・研究会の支援、さらには日本癌学会におけるJCA-CHAAO賞の創設など、着実に活動を推進してきました。


がん患者会会議「FFJCP」

また、がん患者団体の健全かつ革新的なアドボカシー活動を支援し、「患者さん中心の医療」が実現されるよう2013年より患者団体への活動支援を行っております。本年2月に初めて日本のがん患者会会議「FFJCP」を東京で開催いたしました。会議には国内より41団体、73名が参加しお互いの活動を知り交流を深めました。加えて、米国のがん患者会より3名を招聘し、海外のアドボカシー活動について講演いただき、活発な討議がなされました。また、3月にはミュンヘンで開催された世界の患者団体の代表者100名以上が集まって経験を交換する国際会議「IEEPO」に、今年も日本から7名の患者会の代表の方に参加いただきました。これらの活動を通じ、今後も「日本のがん医療を世界水準へ」を目標に、がん治療の向上に貢献するよう 努めていきます。

*3 2009年10月、日本のがん医療の基盤構築および発展に貢献していくことを目的に設立。日本における世界水準のがん医療実現のため、世界トップクラスのオンコロジストと日本のがん医療の最先端を担う研究者・臨床医とのより深い学問的交流を推進している。

アジア地域の研究者の支援活動




東京生化学研究会(TBRF)

中外製薬では、公益財団法人東京生化学研究会(TBRF)に委嘱して国際共同研究助成事業を実施しています。
1960年に設立された財団法人東京生化学研究会は、2010年9月1日付で内閣府より公益財団法人としての認定を受け、同年12月1日に創立50周年を迎えました。TBRFの中核を占める助成事業の一つとして、中外製薬の支援により、毎年アジア地域から博士号を取得した若手研究者を日本国内の大学および学術研究機関に招聘して1〜2年間共同研究を行う、国際共同研究助成事業を実施しています。この事業が1995年に発足して以来、今日までに支援した研究者は15カ国・地域の77名に上ります。
2015年3月に行われた研究成果発表会(The 19th TBRF Party)では、インド、インドネシア、韓国、中国、バングラデシュ、ミャンマーから招聘された若手研究者13名による口頭発表が行われました。
今後もこの事業をさらに充実・発展させ、日本を中心とするアジア地域全般の医学・薬学研究の推進、薬物治療ならびに新医薬品の創製に関する基礎研究の底上げに貢献していきたいと思います。
(公益財団法人東京生化学研究会の詳細はhttp://www.tokyobrf.or.jp/をご参照ください)

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