個別化医療の課題と展望とは?

ツクルくんのイラスト

Qこれから、ますます個別化医療が広がりそうですね。

ミチ先生のイラスト

A一方で、個別化医療が普及するためには、解決すべき課題もあります。 例えば、調べた遺伝子変異に対応した治療薬がない場合が多くあることや、検査が高額なことなどです。
その他、倫理的な問題や社会整備も課題となっています。

個別化医療は、がん以外に、呼吸器や神経系などの病気の治療にも広がりつつあります。しかし、これまでの医療とは違った検査方法や治療薬を用いるため、実施できる施設や専門的な人材が不足しているのが現状です。また、検査は保険適応の範囲が限られています。検査ができても対応する治療薬がまだ見つかっていないことも多く、新しい治療薬や診断薬の開発が求められています。

加えて、遺伝子検査の品質や精度を確保するための基準の策定や、解析結果の正しい解釈の方法なども検討する必要があります。

また、社会的な課題もあります。遺伝子検査を行うことで、まだ治療法が確立していない病気になるリスクが見つかったり、遺伝性の病気の場合は家族にも検査結果が影響したりすることもあり、倫理的な課題があります。そのため、遺伝カウンセリングなどのサポート体制の充実が必要です。また、遺伝子検査結果などの情報は、本人や家族にとって非常に大切な個人情報です。個人情報保護の観点からは、遺伝情報を扱う施設のセキュリティや、データを扱う専門家の育成なども社会的な課題といえます。

ツクルくんのイラスト

個別化医療が進んだら、どんな未来になりますか?

ミチ先生のイラスト

病気の予防や早期発見・治療が可能な世の中になることが期待されています。

現在は、既に決められたセットの遺伝子変異だけを調べる遺伝子パネル検査だけでなく、個人がもつすべての遺伝情報を調べるゲノム解析の研究も始まっています。研究が進めば、遺伝子検査によって自分がどんな病気にかかりやすいかが予測できるようになり、自分にとってリスクの高い病気に特に注意することで、病気の予防や早期発見・治療につながる可能性があります。将来的には、「個別化医療が当たり前」の世の中になると期待されています。

個別化医療の展望を語るツクルくんとミチ先生のイラスト

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用語解説

個別化医療
患者さんの体質や病気の特徴に合った治療を行うことです。英語では「パーソナライズド・ヘルスケア(PHC)」「パーソナライズド・メディシン」といい、「オーダーメイド医療」、「テーラーメイド医療」、「プレシジョン・メディシン(直訳すると精密医療)」などと呼ばれることもあります。
遺伝子変異
遺伝子に起きた変化のことをいいます。遺伝情報が他の情報と入れ替わったり、別の情報が入り込んだり、欠損して情報がなくなってしまったりといった、様々な種類の変異があります。遺伝子が変化したために正常なタンパク質ができなくなり、病気の発症につながる場合があります。
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遺伝に関するカウンセリングのことです。患者さんや家族などの相談者に、専門家が科学的根拠に基づいた正確な医学的情報をわかりやすく伝え、相談者自身の力で問題が解決できるように心理面や社会面も含めて支援します。臨床遺伝専門医や認定遺伝カウンセラーなどの認定を受けた専門家がカウンセリングを行います。
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遺伝子パネル検査
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ゲノム解析
ゲノムとは個人が持つすべての遺伝情報のことで、それを解析することです。ゲノムには遺伝子だけでなく、遺伝子の働くタイミングや量などを決める調節領域などのほか、進化の途中で遺伝子としての機能を失った部分など、遺伝子以外の部分がたくさん含まれています。
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