遺伝子治療とは?

遺伝子治療は、病気の原因となっている遺伝子の問題を直接修正することで治療を行う治療法です。この治療法では、患者さんの体内に正常な遺伝子を導入したり、異常な遺伝子の働きを抑えたりすることで、遺伝性疾患やがん、その他の難治性疾患の治療を目指しています。
遺伝子を使った治療には、いろいろな方法がありますが、その一つとして、患者さんの骨髄から幹細胞を取り出し、ベクターと呼ばれる運び屋を利用して健康なヒトから取り出した正常な遺伝子を幹細胞の核のDNAに組み込み、その細胞を特殊な方法で増やして、もとの身体に戻す方法があります。
体内で正常な遺伝子が働き、今まで作られなかったタンパク質が作られて病状が改善する可能性があります。
もともとは患者数の少ない遺伝性疾患に対して研究が始められましたが、今ではがんなど多くの患者さんがいる疾患でも遺伝子治療の開発が進められています。

遺伝子が壊れていたり、遺伝子が不足したりする患者さんには、遺伝子治療が有効なため将来が期待されています。