個別化医療がもたらすメリットとは?

個別化医療がもたらすメリットの一番のポイントは、個々の患者さんに合った、効果のある治療が期待できるところです。そのほか、社会全体で考えても、いろいろなメリットがあります。

患者さん、医師や医療スタッフ、医薬品開発における個別化医療のメリットを解説した図

個別化医療によって、より効果が期待される治療を選ぶというだけでなく、効果が見込めない治療を回避することで副作用リスクを減らすという選択肢も生まれます。合わないかもしれない治療をいくつも試さずに、早くから自分に合った方法で治療を行うことができれば、早く社会生活に戻ることにつながり、早期の仕事復帰も可能にします。このように個別化医療は患者さん自身にも、家族や周りでサポートする人たちにもメリットがあると考えられます。

また、医薬品の開発においてもメリットがあります。個々の病気では臨床試験が難しい場合でも、同じ遺伝子の特徴をもつ複数の病気をまとめることで臨床試験が可能となり、効率的に新しい薬の開発が進むケースがあります。総じて医療の発展にもつながると期待されています。