気候変動対策

中外製薬グループは、気候変動を地球環境保全のための重大な課題の一つと考え、GHG*1排出量の削減に取り組んでいます。この取り組みの一環として、エネルギー消費量の削減、営業車両へのエコカー*2導入の推進、2020年を目標年とする特定フロン*3全廃に向けた使用量削減の取り組みなどを行ってきました。
気候変動対策は、ますます世界的に重視される重要課題であり、フロン規制の強化も想定される中、従来の取り組みの延長線上では限界があり、より高い水準での取り組みが不可欠となります。中外ライフサイエンスパーク横浜の新稼働・研究拠点整理、エネルギー削減・効率化と使用電力のサステナブル電力への変換を推進し、2025年にはサステナブル電力使用率100%を目指します。同時に、燃料使用に伴うCO2直接排出(Scope 1)の削減も必要となることから、既存設備の転換や設備統廃合・再設計なども検討していきます。
長期的かつ大規模な対策が必要となる気候変動対策について、2050年を最終年とした長期目標として、CO2排出量ゼロを目指します。

また、気候変動がもたらす影響は年々その深刻さを増しており、それに伴い、投資家を含むステークホルダーは、企業の事業活動における影響を適切に開示することを求めてきています。中外製薬では、こうしたステークホルダーの要求に応えるべく、「TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言」*4のフレームワークに基づき、シナリオ分析を行いました。それを通じた気候変動リスクと機会への対応とさらなる情報開示の充実に取り組んでいきます。

気候変動リスクにおけるシナリオ分析

  • *1 GHG:Greenhouse Gas(温室効果ガス)
  • *2 エコカー:ハイブリッド車、高燃料効率車
  • *3 特定フロン:クロロフルオロカーボン(CFC)、ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)
  • *4 TCFD:自社への財務的影響のある気候関連情報を開示すること

GHG排出量の削減

環境パフォーマンスデータの第三者保証

中外製薬グループは、透明性・信頼性の高い環境情報を開示することは重要であると考え、毎年、環境パフォーマンスデータの第三者保証を受けています。KPMGあずさサステナビリティ株式会社により保証を受けた2020年度のデータには、第三者保証マークを付しています。今後も、透明性・信頼性の高い情報を開示していくとともに、第三者保証を有効に活用し、環境マネジメントの継続的な改善を進めていきます。

独立した第三者保証報告書 [PDF 2.0MB]
サステナビリティに関する方針、データ集2020

GHG排出量

スコープ1、2およびスコープ3排出量はそれぞれ、42,771トン、59,935トンおよび1,075,945トンでした。スコープ1排出量は、自社による直接排出量を算定しており、ガソリン、軽油、重油、都市ガス、LPGの使用に伴うCO2排出量およびフロン類、炭酸ガス等の排出量が含まれています。スコープ3排出量は、2020年から算定範囲を広げ、該当する全カテゴリのGHG排出量の算定を進めています。
なお、エネルギーおよびCO2排出量算定に用いた各種係数および各スコープ・カテゴリの算定範囲はサステナビリティに関する方針、データ集2020に掲載しています。

GHG排出量

機能別エネルギー起源CO2排出量(スコープ1、2)

最も排出量の多い機能は工場で60,248トン、次いで研究所35,176トン、支店2,359トン、本社548トン、物流561トンとなっています。また海外研究・生産拠点で2,770トン排出しています。

機能別エネルギー起源CO2排出量(スコープ1、2)

エネルギー種別エネルギー起源CO2排出量(スコープ1、2)

最も排出量の多いエネルギー種は電力で58,569トン、次いで都市ガス40,044トン、ガソリン1,307トン、熱1,367トン、軽油172トン、重油136トン、LPG69トンとなっています。

エネルギー種別エネルギー起源CO2排出量(スコープ1、2)

スコープ1、2排出量の推移

エネルギー起源のスコープ1、2排出量は、2019年比6%減の101,663トンでした。従業員1人当たりのCO2排出量は2010年比20%減少しています。グリーン電力証書を2020年のエネルギー消費量に充当する予定であるため、一人当たりのCO2排出量はさらに減少する見込みです。従業員1人当たりのCO2排出量が減少したのは、高エネルギー効率設備の導入、燃料転換、省エネ施策推進等による燃料使用に伴うCO2直接排出(Scope 1)の削減が主な要因です。
CO2排出量削減の取り組みのひとつとして、中期環境目標2030の推進に先立って、2021年から宇都宮工場、浮間事業所、鎌倉研究所、御殿場研究所においてサステナブル電力を導入する契約を電力会社と締結しています。
東京都キャップ&トレード制度の対象事業所である浮間工場においては、2020年に東京都が目指す「ゼロエミッション東京」実現に協力し、2021年1月4日付で東京都都知事から感謝状が授与されました。

CO2排出量

エネルギー消費量の削減

中期環境目標達成のために、最終年である2020年に向けて、着実な取り組みを進めてきました。従業員1人当たりエネルギー消費量は、2010年度比17%削減にとどまりましたが、グリーン電力証書を2020年のエネルギー消費量に充当する予定であるため、これを加味して従業員1人当たりの非再生可能エネルギー消費量を算定した場合、20%削減となります。今後も高エネルギー効率設備の導入、燃料転換、エコカーの導入や、日々の事業活動における省エネ運動によりエネルギー消費量を削減する取り組みを進めていきます。

エネルギー消費量

フロン類の使用中止/転換

中外製薬グループは、オゾン層破壊作用を有する特定フロンを使用する機器を2020年までに撤廃することを目標とし、オゾン層破壊作用軽減フロンを使用する機器への転換活動を進めてきました。特定フロンの2020年末の保有量はわずか34kgを残し、ほぼ達成しました。この34kgは2023年の横浜研究所への移転により解体を予定している御殿場・鎌倉研究所の建物設備での保有であり、移転時に使用廃止します。その他の特定フロンは、2020年末で全廃しました。なお、撤廃までの間に機器に補てんした量(漏洩フロン量:補てんしたCFC、HCFCの量)も厳密に確認しています。

CFC、HCFC保有量の推移

エコカー導入状況

中外製薬は、2003年に営業車両へのハイブリッドカーの導入を開始し、2006年には「2012年末までに営業車両へのハイブリッドカー比率を50%にすること」を目標として導入率を引き上げてきました。2014年にはエコカー導入率60%以上および2020年までの燃費目標16km/L以上、2019年からはエコカー導入率80%以上と目標の妥当性を検証しながら、さらなる効率化を図っています。
2020年末の営業車両のハイブリッドカーおよび高燃料効率車の合計は累計1,294台、導入率は85%になり、目標である80%以上を達成しました。営業車両からのCO2排出量も年々減少しています。2020年はさらに新型コロナウイルス感染症拡大防止のための営業活動の自粛・抑制等が減少の要因となっています。また、平均燃費は27km/Lとなり、目標である16km/Lを大きく上回っています。

営業車両からのCO2排出量とエコカー導入比率の推移

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環境

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