循環型資源利用

サーキュラーエコノミーが重視され、一定の責務を果たすだけでなく、より能動的な資源有効利用の取り組みを行っていくことが必要です。廃棄物ゼロエミッションに向けた展開が不可欠であると同時に、サーキュラーエコノミーに対応する中外製薬独自の事業活動を設計していきます。また、水リスクについては、国内中心の事業活動のため相対的に低いという事業特性があるものの、外部からの要請の高まりを受けて、リスク評価・管理の徹底を行っていきます。

廃棄物の削減

2020年の実績

2020年の産業廃棄物発生量は2019年差407トン減の2,776トンでした。宇都宮工場での製造ライン減少による生産量低下に伴う汚泥発生量低下が主な要因です。また、廃油排出量の最も多かった藤枝工場では、廃油量削減のために排水処理設備に油水分離プロセスを導入するなど、廃棄物削減の取り組みを進めています。

種類別産業廃棄物発生量

2020年の再資源化量は産業廃棄物発生量2,776トンのうち2,700トンにのぼり、再資源化率は97.3%と高いレベルで目標を達成しました。「ゼロエミッション(再資源化率99%以上)」を3事業所以上で達成するという中期目標に対しては、2事業所のみの達成にとどまりましたが、藤枝工場では再資源化率100%を達成しています。また最終処分されたものは13トン、最終処分率は0.5%と目標の前年(2019年:1.1%)以下を達成しました。今後も産業廃棄物削減とともに、再資源化率の向上に向けた取り組みを進めていきます。

再資源化量、再資源化率※1

産業廃棄物最終処分量、最終処分率※2

廃棄物の適正処理

事業所の廃棄物担当者を中心とした廃棄物担当者会議を年1回実施しています。
担当者間で、廃棄物処理法の改正および適正処理等の情報を共有し、違法処理等の廃棄物リスクの低減に努めています。また、廃棄物処理法において努力義務である廃棄物処理委託業者現地確認に対し、現地確認率3年(2018-2020年)で100%以上という目標を掲げ、2018-2020年の3年間で現地確認実施可能な処理委託業者の現地確認を実施し、現地確認率71%を達成しました。引き続き違法処理等の廃棄物リスク低減に努めていきます。

OA紙・コピー用紙使用量の削減

OA紙・コピー用紙購入量は、2019年比 43.5%減少しました。
従業員の在宅勤務の機会が増え、オフィスでの業務が減少したことが要因です。また、グリーン購入法に適合した用紙の購入も継続的に推進しています。

OA紙・コピー用紙購入量

過去データの算定に誤りがあり、2017年・2018年の購入量を修正しています。
2017年:誤)124トン→正)147トン、2018年:誤)118トン→正)147トン

環境負荷低減に対する当社製品対策への取り組みについて

近年、資源循環分野における世界規模の喫緊の課題として、「海洋プラスチックによる生態系への影響」が共通認識となっており、G20や国連をはじめとする様々な国際会議において議論が行われています。2019年6月に開催されたG20大阪サミットでは、この海洋プラスチックごみ問題について、2050年までに海洋プラスチックごみによる追加的な汚染をゼロにすることを目指す「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」が共有されました。日本では2019年5月に3R+Renewable(4R)を基本とするプラスチック資源循環戦略を策定し、プラスチック使用量の削減に向け具体的な数値目標を設定して、様々な取り組みを行っています。
中外製薬グループでも中期環境目標2030の重点課題の一つである循環型資源利用の中で、プラスチック廃棄物の延べ床面積当たりの排出量を、2019年比で2025年に5%削減、2030年に10%削減という目標を策定し、事業所から排出されるプラスチック廃棄物の削減に取り組んでいます。
また、中外製薬グループの製品は、医療機関を通じて患者さんに処方され、処方されたあとの製品の容器包装が医療機関や一般家庭から廃棄されますが、製品に使用する容器包装の環境負荷低減についても、以前から4Rの視点に基づいて取り組んでいます。Reduce(削減)として包装材料の薄肉化、Recycle(再資源化)として個装箱や段ボール箱等の紙製容器包装への再生紙利用や廃棄の際にリサイクルを促す材質表示などは既に取り組んでおります。

包装材料 施策
1次包装 PTP 薄いプラスチックフィルムを使用
ガラスボトル 軽量瓶を使用
2次・3次包装 個装箱 薄い板紙を使用
再生紙を使用
紙トレイ
段ボール箱
包材共通 材質表示によるリサイクル循環の促進

プラスチックへのReduceに加えた新たな取り組みとして、2020年よりRecycleとして再生プラスチックの利用、Renewable(再生可能資源の利用)として石油由来のプラスチック原料から、植物由来のバイオマスプラスチックなどの持続可能な原材料への変更を検討しています。特に使用量の多い、PTP、アルミピロー、シリンジブリスター、プラスチックボトルを中心に導入し、2030年には全製品において上記のような環境に配慮したプラスチック素材を含有した包材の使用を目指した技術検討を進めています。
日本では、家庭から出るごみの容積の約6割を占める容器包装廃棄物についてリサイクルを促進するために、製品の販売者が販売した製品の容器包装廃棄物のリサイクル量を負担する容器包装リサイクル法があります。中外製薬グループが国内で2020年に販売した製品の容器包装使用量、再商品化委託申込量の合計は、それぞれ130.9トン、25.6トンであり、再資源化委託料金は112万円となりました。
中外製薬グループは、廃棄物の削減目標に加えて、製品に使用する容器包装についても、「4R」に基づく環境に配慮した容器包装に切り替えていくことで、環境負荷の低減に取り組んでいます。

容器包装使用量、再商品化委託申込量(2020年実績)(トン)

  容器包装使用量 再商品化委託申込量
21.6 0.6
プラスチック 98.0 21.3
ガラス(茶色) 11.3 3.8
合計 130.9 25.6

水質汚濁防止および対策

中外製薬グループでは水質汚濁防止法や都道府県条例などに基づき、排水処理施設で処理を行い、排水基準に適合していることを確認したうえで公共用水域への排水を行っています。

用水量は、2019年差136トン減少しました。排水量も2019年差58トン減少しています。排水中の水質は、2019年差で総BOD量2,709kg増、窒素量8,179kg増、リン量16kg増でした。BOD量の増加は、浮間工場において生産工程で使用する高濃度培養液が流入したことが要因です。下水道局に報告し、再度水質測定を実施した結果、基準値内で推移しており、増加が一時的であったことが確認されています。事業所安全衛生環境委員会を通じて注意喚起・排水時の事前対応の徹底を図り、その後BOD量増加は発生していません。
また、宇都宮工場において窒素量の増加がみられましたが、排水基準(窒素含有量:120mg/L以下)であることを確認済みです。

用水量・排水量

総BOD量、窒素量、リン量

* 2019年度の窒素量・リン量に誤りが見つかったため数値を修正しています。
(窒素量:4,444kg→6,655kg リン量:647kg→715kg)

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環境

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