
自宅でできる簡単ストレッチ&
おすすめリハビリテーション
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日常の中で体を動かす習慣はありますか? 本格的に運動するとなると、ついつい億劫になってしまう…という方でも、ふだんの動作に少し気を配ったり、気分転換のつもりで体を伸ばすだけでも十分運動になるもの。今日からでもすぐに取り入れられる簡単な運動をご紹介します。退院後のリハビリテーションとしてもおすすめです。
すき間時間でできる簡単エクササイズ
体力や筋力の低下を防ぐためにも、積極的に体を動かす習慣を身につけたいもの。ただし、がんばりすぎは逆効果です。自分に合ったペースで回数や時間にこだわらず、疲れたら終了。気持ちいいと思える範囲で、無理なくはじめてみましょう。
※いずれの運動も時間はおおよその目安です。胸を前に伸ばす運動(5回)

- ①いすに座って手を軽く握り、両腕を直角に曲げて、顔の前にもっていきます。
- ②鼻から息をゆっくり吸いながら、4秒かけて両腕を左右に広げ、胸を横に伸ばします。
- ③次に口から“フー”と息を吐きながら、4秒かけて両腕を最初の位置に戻します。
体の脇を伸ばす運動(3回)

- ①いすに座って左手を頭上に上げ、鼻から息をゆっくり吸いながら、体を右側に4秒かけて倒します。“フー”と息をゆっくり吐きながら、4秒かけて最初の位置に戻します。
- ②次に右手を上げ、同様に鼻から息を吸いながら、4秒かけて体を左側に倒します。息を吐きながら、4秒かけて最初の位置に戻します。
- ※ ①~②で1セットとし、これを3回繰り返します。
- ※ バランスを崩さないように、足を肩幅くらいに広げて座りましょう。
- ※ 体を倒すときは、片方の手はいすの横につきましょう。
股関節の付け根の筋肉(5回×左右の足)

- ①いすに座り、片方の足のももを5秒かけてゆっくりと上げます。
- ②次に、上げたももを5秒かけてゆっくりと下げ、最初の位置に戻します。
- ※ ①~②で1セットとし、これを5回、痛みを伴わない無理のない範囲で行いましょう。
- ※ 終わったら反対側の足でも同様に5回行います。
- ※ ももを上げたとき、体が後ろに反り返らないように注意しましょう。
- ※ どうしても体が後ろに倒れてしまう場合は、背もたれに寄りかかった状態で行ってください。
ももの筋肉と、ももの後ろの筋肉
【 ももの筋肉(5回)】

- ①立った姿勢でいすやテーブルなどに手をつきながら、まずは両膝を5秒かけてゆっくりと軽く曲げていきます。
- ②次に、曲げた両膝を5秒かけてゆっくりと伸ばし、最初の位置に戻します。
- ※ ①~②で1セットとし、これを5回、痛みを伴わない無理のない範囲で行いましょう。
- ※ 転倒の危険があるため、必ずいすやテーブルなどに手をついて行ってください。
【 ももの後ろの筋肉(5回×左右の足)】

- ①立ったままの姿勢でいすやテーブルなどに手をつきながら、片方の足のかかとを5秒かけてゆっくりとお尻に近づけていきます。
- ②次に、かかとを5秒かけてゆっくりと下げ、最初の位置に戻します。
- ※ ①~②で1セットとし、これを5回、痛みを伴わない無理のない範囲で行いましょう。
- ※ 終わったら反対側の足でも同様に5回行います。
- ※ 転倒の危険があるため、必ずいすやテーブルなどに手をついて行ってください。
- ※ お尻にかかとを近づける際は、膝が前に出ないように。
日常の動作に意識を向けてみましょう
もっと手軽に、日常生活の動作にほんの少し動きを加えるだけでも十分運動になります。たとえば、こんなところに意識を向けてみましょう。

- ■歩ける方は
-
- ・歩幅を広げて、腕を大きく振る
- ・遠回りして帰宅する
- ■歩くのは不安定でも、立てる方は
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- ・立ち上がるときにゆっくり立つ
- ・座るときにゆっくり座る
- ・支えを持たずに座る
- ■立ち上がるのが難しい方は
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- ・座ったまま背筋を伸ばす
- ・遠くの物に手を伸ばして取る
日常の運動で体力や筋力が上がってきたと感じたら、ウォーキング、水泳、ヨガなどにチャレンジしてみることもおすすめします。いずれも無理はせず、自分の体や、主治医と相談しながら取り組むと良いでしょう。
運動を行う際には水分補給や休息を忘れずに。また、服用中の薬剤などによっては骨が弱くなっている可能性もあるため、ケガや転倒には十分に注意してください。
