コーポレート・ガバナンス

中外製薬では、株主をはじめとしたステークホルダーの皆様の要請に適切かつ公平に応え、企業価値を持続的に拡大させるため、コーポレート・ガバナンスの充実を重要な経営課題として位置づけています。

基本的な考え方

中外製薬(以下、当社)は、世界有数の製薬企業であるロシュとの戦略的アライアンスのもと、「革新的な医薬品とサービスの提供を通じて新しい価値を創造し、世界の医療と人々の健康に貢献する」ことをMission(存在意義)とし、「ロシュ・グループの最重要メンバーとして、国内外において革新的な新薬を継続的に提供する、日本のトップ製薬企業となる」ことを経営の基本目標としています。

当社は、この経営の基本目標の実現に向け、ロシュ・グループの一員でありながら、独立した上場企業として経営の自主性・独立性を確保しつつ、さまざまなステークホルダーの負託に適切かつ公平に応えるため、「中外製薬株式会社 コーポレートガバナンス基本方針」の定めるところにより、コーポレート・ガバナンスの充実に継続的に取り組みます。

経営の意思決定と業務の執行・監督

当社では、業務執行の迅速化と執行責任の明確化を目的に執行役員制度を導入し、経営上の最重要事項に関する意思決定機能と業務執行機能を分離しています。前者を担う機関が取締役会です。後者は取締役会から業務執行の権限を委託された執行役員が行い、取締役会で決定する経営上の最重要事項以外の業務執行上の意思決定は、経営会議などにおいて行っています。なお、業務の執行にあたっては、2018年3月より最高経営責任者(CEO)が全社の経営戦略および業務執行に関する意思決定について責任を担う体制としました。

取締役会

取締役会は経営上の最重要事項に関する意思決定を行うとともに、業務執行状況に関する四半期ごとの定期報告や経営会議における重要決定事項の報告を受け、業務執行の監督を行っています。取締役会は独立社外取締役3名を含む9名で構成されています。2017年は取締役会を9回開催しました。

経営会議

全社の経営戦略および業務執行に関する重要な意思決定は経営会議などにおいて行っています。経営会議は、最高経営責任者(CEO)をはじめとする業務執行取締役および主要な執行役員と常勤監査役で構成されています。また、経営会議の下部機関として、IR委員会、リスク管理委員会、CSR推進委員会、コンプライアンス委員会を設けています。

指名委員会・報酬委員会

指名委員会は、取締役会の諮問機関として取締役候補者に関する議案を審議するとともに、最高経営責任者(CEO)を含む業務執行取締役の後継候補者にかかる審議を行います。社内委員1名および独立社外取締役1名以上を含む社外委員3名以上で構成され、社内委員は代表取締役またはその経験者の中から、社外委員は業務執行取締役を除く取締役またはその経験者の中から、取締役会が選任します。報酬委員会は、取締役会の諮問機関として取締役の報酬に関する方針および取締役の個別の報酬について審議します。独立社外取締役1名以上を含む社外委員3名以上で構成し、社外委員は業務執行取締役を除く取締役またはその経験者の中から取締役会が選任します。

中外製薬株式会社のコーポレート・ガバナンス体制

外部視点の導入

当社はより広いステークホルダーの視点を経営の意思決定に反映させるべく、社外取締役の登用や国内外の専門家による助言機関の活用など、外部視点の導入を積極的に進めています。

Chugai International Council(CIC)

グローバルなビジネス環境の変化へ的確に対応するとともに、適正な企業姿勢によるグローバルビジネスの展開を目指して、国内外の各界専門家による中外・インターナショナル・カウンシル(CIC)を運営し、意思決定のより一層の充実に努めています。なお、CICメンバー11名のうち、1名が女性です。

CICメンバーシップ

社外取締役

当社は、より広いステークホルダーの視点を経営の意思決定に反映させるべく、社外取締役を登用しています。社外取締役は、企業経営者や医師・大学教授としての豊富な経験・知識などから、中外製薬の経営に関し適宜指摘・助言などを行っています。2017年の取締役会(全9回)における社外取締役の出席率は平均100%でした。

社外取締役の選任理由
氏名 独立役員 適合項目に関する補足説明 選任の理由
池田 康夫
  • 学校法人根津育英会武蔵学園副理事長
  • 早稲田大学特命教授
  • 慶應義塾大学名誉教授

池田康夫氏は、学校法人根津育英会武蔵学園の副理事長、早稲田大学の特命教授および慶應義塾大学の名誉教授です。当社は慶應義塾大学と共同研究等の取引を行っており、早稲田大学および慶應義塾大学に寄付を行っております。これらの取引額、寄付額は僅少であり、その規模・性質に照らして株主・投資家の判断に影響を及ぼすおそれはないと判断しております。

医師・大学教授としての豊富な経験・知識等から、当社の経営に関する適切な助言・監督等を社外取締役として適切に遂行することができるものと判断いたしました。
また、株式会社東京証券取引所が定める独立役員の要件及び当社の定める社外役員の独立性判断基準を満たしており、一般株主と利益相反を生ずるおそれはないと判断し、独立役員に指定しております。
奥 正之
  • 花王株式会社社外取締役
  • 株式会社小松製作所社外取締役
  • パナソニック株式会社社外取締役
  • 南海電気鉄道株式会社社外監査役
  • 東亜銀行有限公司(中)非常勤取締役

奥正之氏は、三井住友フィナンシャルグループの取締役会長でありました。当社は、同グループに属する三井住友銀行との間に資金預入など、通常の銀行取引がありますが、その規模・性質に照らして株主・投資家の判断に影響を及ぼすおそれはないと判断しております。

企業経営者としての豊富な経験・知識等から、当社の経営に関する助言・監督等を社外取締役として適切に遂行することができるものと判断いたしました。
また、株式会社東京証券取引所が定める独立役員の要件及び当社の定める社外役員の独立性判断基準を満たしており、一般株主と利益相反を生ずるおそれはないと判断し、独立役員に指定しております。
一丸 陽一郎
  • トヨタ自動車株式会社相談役
  • あいおいニッセイ同和損害保険株式会社特別顧問

<該当事項なし>

企業経営者としての豊富な経験・知識等から、当社の経営に関する助言・監督等を社外取締役として適切に遂行することができるものと判断いたしました。
また、株式会社東京証券取引所が定める独立役員の要件及び当社の定める社外役員の独立性判断基準を満たしており、一般株主と利益相反を生ずるおそれはないと判断し、独立役員に指定しております。
社外監査役の選任理由
氏名 独立役員 適合項目に関する補足説明 選任の理由
原 壽
  • 長島・大野・常松法律事務所顧問
  • 日本ペイントホールディングス株式会社社外取締役

原壽氏は、長島・大野・常松法律事務所の顧問であり、当社は原壽氏以外の弁護士より必要に応じて法律上のアドバイスを受けておりますが、同事務所との取引額は僅少であり、その規模・性質に照らして株主・投資家の判断に影響を及ぼすおそれはないと判断しております。

企業法務専門家(弁護士)としての豊富な経験・知識等を有しており、社外監査役として適切に職務を遂行できるものと判断いたしました。
また、独立性の基準として取引所が規定する項目に該当するものはなく、一般株主と利益相反を生じるおそれはないと判断し、独立役員に指定しております。
二村 隆章
  • 二村公認会計士事務所代表

同氏と当社との間に特別の利害関係はありません。

企業会計専門家(公認会計士)としての豊富な経験・知識等を有しており、社外監査役として適切に職務を遂行することができるものと判断いたしました。
また、独立性の基準として取引所が規定する項目に該当するものはなく、一般株主と利益相反を生じるおそれはないと判断し、独立役員に指定しております。

監査体制

監査役監査

当社は監査役会設置会社であり、経営上の意思決定や業務の執行状況に関する監査は、業務執行より独立した立場から、社外監査役2名を含む4名の監査役が行います。

監査役は取締役会、経営会議(常勤監査役のみ)、監査役会への出席などを通じ、リアルタイムで適切なガバナンスの観点から意見表明を行っています。

内部監査部門

内部監査組織としては、公認内部監査人や公認不正検査士を含むスタッフからなる監査部を設置しています。監査部は業務活動の有効性・効率性およびコンプライアンスなどの観点から、子会社を含むグループ全体の業務執行状況の監査を実施し、経営会議への報告・提言や監査役会への報告を行っています。さらに、子会社監査役については監査部員が担当する体制をとっています。

また、金融商品取引法に基づく財務報告の信頼性を確保するため、一般に公正妥当と認められる内部統制の基準に準拠して有効な内部統制が整備・運用されていることを評価しています。

会計監査人

会計監査(ならびに内部統制監査)については、有限責任あずさ監査法人が担当しています。

監査連携体制

監査の相互補完および効率性の観点から、監査役、内部監査部門、会計監査人の三者は双方向的な情報交換を定期的に行い、緊密な連携を図りながら監査にあたっています。また、監査役と会計監査人は、監査計画の相互確認、四半期レビュー結果などについての定期的な会合を持ち意見交換を行っています。さらに、子会社監査役とは四半期報告・期末報告などを通じて連携を行い、グループ企業のガバナンス強化に努めています。なお、監査役の独立性の保持と監査機能の充実を図るため、監査役を補佐する監査役室を設けています。

役員報酬

取締役および監査役の報酬については、優秀な人財の確保と適切な動機づけにより、中外製薬の企業価値の持続的向上を実現するとともに、業績との連動、株主の皆さまとの価値共有も考慮した報酬水準および体系となるよう設計しています。

業務執行取締役の報酬については、報酬と業績および株主価値との連動性をより一層明確にし、取締役の業績向上に対する意欲や士気を高めることを目的に、固定報酬である定例報酬に加えて、各事業年度の業績に応じて支給される賞与および中長期的な業績に連動する、企業価値の持続的な向上を図るインセンティブとして、譲渡制限付株式報酬(勤務継続型、業績連動型)により構成し、株主総会で承認された報酬枠の範囲内において中外製薬の基準に基づき取締役会の決議を経て支給することとしています。また、役付取締役の報酬については、報酬委員会において報酬に関する方針およびその内容を審議することとし、決定プロセスの客観性と透明性を確保しています。

非業務執行取締役および監査役(社外監査役を含む)の報酬については、固定報酬である定例報酬のみとし、株主総会にて承認された報酬枠の範囲内で、非業務執行取締役については取締役会の決議を、監査役については監査役会の協議を経て支給することとしています。

なお、当社は2009年3月開催の第98回定時株主総会の決議により取締役に対する退職慰労金制度を、2006年3月開催の第95回定時株主総会の決議により社外取締役および監査役(社外監査役を含む)に対する退職慰労金制度をそれぞれ廃止しています。

また、2017年3月23日開催の第106回定時株主総会において、業務執行取締役に対してのストック・オプション報酬に代えて譲渡制限付株式報酬を新たに導入することが決議されました。その総額は、現行の定例報酬および賞与のための報酬枠とは別枠で年額345百万円以内としています。

取締役および監査役に対する報酬等体系

取締役および監査役に対する報酬等(2017年)

代表取締役の報酬等

ロシュとの関係性と株主の権利・平等性の確保について

当社の親会社であるロシュは、戦略的アライアンスの合意に基づき当社発行済株式総数の59.89%を保有していますが、当社とロシュは当社普通株式の東京証券取引所市場第一部における上場の維持に協力することに合意しています。

本アライアンスは、通常の企業買収や合弁事業とは異なる新しいビジネスモデルの確立を目指しています。当社は、ロシュ・ホールディングの連結決算の対象会社でありますが、独立した上場企業として、すべての意思決定をセルフ・ガバナンス原則に基づいて行っています。自主性・多様性はイノベーションを生み出す鍵であり、当社が自主独立経営を続けることがロシュ・グループに多様性をもたらし、その成果として生み出される医薬品が、患者さん・少数株主を含むすべてのステークホルダーへの貢献につながるものと考えています。当社が東京証券取引所市場第一部に上場することで、信用力の維持、資金調達手段の自由度、知名度や社会におけるプレゼンスの向上など、さまざまなメリットを享受できているのは、ロシュ以外の少数株主および潜在的株主である投資家の理解と支えがあるからだと認識しています。そのため、ロシュ・グループとの取引にあたり第三者間取引価格による公正な取引を実施するなど、少数株主の利益にも十分配慮し、信頼獲得に向けて努力しています。

なお、2018年4月1日現在、取締役9名のうち、3名はロシュ・グループに在籍していますが、取締役の半数に至る状況にないことから、経営の独立性が確保されていると認識しています。今後とも、当社は上場企業として自主性・独立性を維持した経営を行っていきます。

また、当社は、株主の実質的な平等性を確保することは極めて重要だととらえており、少数株主や外国人株主への配慮、その権利行使に向けた環境整備を重視しています。

  • *東京証券取引所上場廃止基準では、流通株式5%未満の場合を上場廃止と定めています。
ロシュの株式保有制限について
期間 持株比率の上限
2002年10月1日〜2007年9月30日 50.1%
2007年10月1日〜2012年9月30日 59.9%
2012年10月1日以降 当社の上場維持に協力

内部統制システムの整備・運営状況

当社は、業務の適正を確保するための体制の整備における基本方針として「内部統制システムに関する取締役会決議」を2006年5月18日に決議しています。取締役会決議の取組み状況を定期的に取締役会において報告するとともに適時に必要な改定を行い、体制整備に努めています。

リスク管理

企業活動に影響を及ぼすおそれのあるリスクの未然防止、およびトラブル発生時における迅速・適切な対応確保のために「リスク管理ポリシー」に基づき「リスク管理規程」を制定し、経営会議の下部機関であるリスク管理委員会および部門リスク管理委員会を設置しています。部門リスク管理委員会は、部門内のリスクを取りまとめ、リスクマップを作成し、リスクの未然防止に努めるとともに、その進捗状況をリスク管理委員会に報告しています。リスク管理委員会は、経営に重大な影響を及ぼしかねないリスクを中外製薬グループリスク課題として特定し、その防止策の進捗状況を経営会議に報告しています。

リスク管理体制図

コンプライアンス

中外製薬は、「企業倫理は業績に優先する」という考えのもと、生命の尊厳を第一義に置き、科学に対する真摯な取り組みと、透明かつ公正で高い倫理性を持った企業活動に努めています。

医薬品医療機器等法をはじめとする法令や、日本製薬工業協会が定める業界自主基準などの遵守はもとより、医療用医薬品製造販売業公正取引協議会や、日本製薬工業協会のコード・コンプライアンス推進委員会などの活動に積極的に取り組むとともに、透明性に関する2つのガイドラインを独自に制定することにより、医療機関などとの連携、および患者団体との協働など多様な企業活動における、高い倫理性や道徳性、透明性の確保に取り組んでいます。

コンプライアンスの推進については、社会からの医薬品企業に求められるコンプライアンスレベルの高まりを受け、全社でコンプライアンスへの取り組みを強化し、各種研修におけるコンプライアンス教育の充実を図るとともに、各組織でコンプライアンスリスク対策を実施しています。また、CSR推進部でコンプライアンス状況に関するモニタリング調査を国内外関係会社を含む全組織に対し半期ごとに実施して、結果をコンプライアンス委員会に報告しています。各組織においては、コンプライアンス責任者・コンプライアンスオフィサーを選任し、職場での法令遵守の徹底に尽力するとともに、年2回の企業倫理研修などを実施しています。

また、法令や社内規程、中外BCGなどに関する従業員の相談や報告を受ける窓口として、「BCGホットライン」および社内外に「ハラスメント相談窓口」を設置しています。

なお、2017年1月より、薬事規制、一般法令、業界基準、社内規程に基づくコンプライアンスやヘルスケアコンプライアンスなど、複数の委員会が対応していたコンプライアンスの統括機能を集約して、経営専門委員会であるコンプライアンス委員会を設置し、より経営に直結した管理体制としました。これは、グローバル化の加速によって、事業内容や人財の多様化が進むことを踏まえ、製薬会社に求められる社会通念上の規範や価値観に基づいた適正かつ適切な判断・行動を取っていくとともに、米国の反トラスト法や贈収賄防止に関する法令をはじめとする諸外国の各種法令の域外適用など、多様化する世界の規制強化に適正かつ適切に対応するためのものです。海外子会社も含めて、中外製薬グループ全体のコンプライアンスを監視・牽引・支援するコンプライアンス統括機能(CSR推進部、信頼性保証ユニット)を設置し、横軸をとおして管理するグローバルコンプライアンス体制としています。

コーポレートガバナンス・コードへの対応

当社は、東京証券取引所「コーポレートガバナンス・コード」に定めるすべての原則について、これを実施しています。その原則を踏まえ、当社のコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方を定めた「中外製薬株式会社 コーポレートガバナンス基本方針」を2015年11月25日に制定し、中外製薬ウェブサイトで公開しています。

情報開示方針

当社は、患者さんや医療従事者、株主、投資家、社員など、すべてのステークホルダーとの間で相互理解を深め、信頼関係を構築していくことを目的とした双方向のコーポレート・コミュニケーション活動を行っており、その実現のため、ステークホルダーに対し、企業活動情報を明瞭かつ公平、継続的に発信しています。

株主・投資家の皆さまへの情報開示については、資本市場から正当な評価を得ることを目的に、金融商品取引法などの関係法令および上場証券取引所規則に則した、適時適切かつ公平な情報開示活動を行う方針とし、透明性確保の一環として、開示情報への容易なアクセスを可能とする環境整備を図っています。また情報開示は、原則として和英同時に実施し、国内外への迅速かつ公平な情報提供を心がけています。

CFO、広報IR部長、経営企画部長、財務経理部長、CSR推進部長および総務部長で構成するIR委員会を経営専門委員会として定期的に開催し、情報開示方針の策定・改編および社内浸透、情報収集・開示活動などを管理、推進しています。開示活動においては、CEOをはじめ主要執行役員ら経営陣が率先して説明責任を果たすほか、広報IR部が主管部署となり、関連部署と連携して速やかな開示に努めています。

社外からの評価

世界的な社会的責任投資指数に継続的に選定

中外製薬は、世界的なSRI指標であるFTSE4Good指数シリーズに2003年から、MSCI ESG Leaders指数に2010年から、それぞれ継続的に選定されています。また、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が2017年7月に選定した3つのESG指数のすべてに採用されています。

これらの世界的SRI指数の構成銘柄への選定は、中外製薬の環境、社会、ガバナンスなどの積極的な取り組みが、企業の持続可能性(サステナビリティ)の観点で評価されたものと考えています。今後も生命関連企業として、積極的に社会責任を果たしていきます。

第20回日経アニュアルリポートアウォードで優秀賞を受賞

日経アニュアルリポートアウォードは、1998年から毎年、日本企業が発行するアニュアルリポートの更なる充実と普及を目的に実施されているもので、2017年度の参加企業は100社でした。中外製薬は、「アニュアルレポート2012」から従来のアニュアルレポートを統合報告書として発行し、当社の強みや企業価値を幅広い読者の方に理解していただけるよう、工夫を重ねてきました。その結果、「アニュアルレポート2012」以降、2年連続の準グランプリと2年連続のグランプリ受賞に輝き、「アニュアルレポート2016」は優秀賞を受賞するなど、統合報告を開始して以降、5年連続で高い評価を得るに至りました。

株主・投資家とのコミュニケーション

株主総会の取り組み

国内では3月を決算期としている企業が多い中、当社は決算期が12月であるため、株主総会集中日を回避できています。また、株主総会招集通知は、例年、株主総会開催日の4週間以上前に早期発送しています。

「第107回定時株主総会」は2018年3月22日に開催され、映像とナレーションによる事業報告の後、剰余金の処分、取締役選任の議案について審議し、両議案とも賛成多数で承認可決されました。

IR活動

決算発表時には、投資家・アナリスト・メディア向け説明会やカンファレンスコールを開催し、当社の事業状況をご説明する機会としています。2017年は、6月のがん関連国際学会と7月の血液疾患関連国際学会に関し、投資家の関心の高い情報を電話会議形式で解説し、質疑応答を行う「R&Dコール」を開催しました。また、個人株主とのコミュニケーション向上を目的に、2013年より毎年、宇都宮工場の見学会を実施するほか、個人投資家へのより充実した取り組みを目指し、国内証券会社の支店で個人投資家向け説明会も実施しています。

さらに、経営トップによる海外機関投資家訪問(ロードショー)に引き続き注力し、米・欧・アジアを訪問したほか、IRグループ単独でのロードショーを行うことで、北米や北欧の新規投資家の開拓を試みました。また、市場関係者と当社社長が少人数で直接対話する機会を通じて相互理解を深めることを目的に、投資家・アナリストの方々と小坂が「社長懇談会」を実施しました。

日本版スチュワードシップコードやコーポレートガバナンス・コードの施行により、従来以上に企業と株主との対話が求められる中、日本証券業協会により、証券会社所属アナリストによる発行体への取材や、投資家への情報伝達行為に関するガイドラインが定められ、発行体企業に対する決算前取材の自主規制等が導入されました。この結果、個別面談数は減少したものの、当社は投資家と経営陣の議論の場を積極的に設けることで、当社のビジョンや中長期戦略に関する充実した意見交換に努めています。今後も、当社の企業価値をご理解いただくため、「経営陣の顔の見えるIR」の充実に向けた取り組みを続けていきます。

女性の活躍推進への取り組み

当社では、多様な人財を生かし革新的な医薬品を国内外に提供する日本のトップ製薬企業の早期実現に向けて、ダイバーシティ&インクルージョンの推進を経営の重要課題と位置付け取り組んでおります。2018年に向けた中期経営計画IBI 18では、これまで取り組んできたナショナリティ・ジェンダー・シニアの3つに加え、一人ひとりの多様性にフォーカスした「インクルージョンの実践」に取り組み、多様性が組織の活性化とビジネス成果に寄与していくことを目指しています。

女性の活躍推進に関しては、2010年に経営トップのもとにワーキングチームを結成、検討を開始し、2012年には活動を幅広い領域で強化・推進するため、「ダイバーシティ推進室」を設置しました。性別や年齢等の属性に関わらず客観的尺度で人財を選抜・育成するタレントマネジメントシステムの導入、人事処遇制度の見直し、全部門での女性を対象としたフォーラム開催によるキャリア啓発策のほか、2014年度からは女性リーダーの育成に向けた研修を導入しました。あわせて、次世代育成支援対策推進法に基づき、仕事と子育てや介護の両立に向けて、在宅勤務等の勤務制度の柔軟化を進め、誰もが能力発揮していく環境整備に努めています。

実績と指標
  • 実績:管理職における女性比率12.5%(2017年末付)
  • 指標:管理職における女性比率13%(2018年)
外部評価
  • 経済産業省と東京証券取引所による「なでしこ銘柄」選定:平成26年度、27年度、28年度、29年度
  • 厚生労働省 平成26年度「均等・両立推進企業表彰」
    均等推進企業部門 厚生労働大臣優良賞
    ファミリー・フレンドリー企業部門 東京労働局長優良賞
  • くるみん認定取得:2008年、2011年、2015年
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