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2022年01月21日

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アクテムラ、SARS-CoV-2による肺炎に対し適応追加の承認を取得

  • COVID-19入院患者に対する複数の臨床試験成績に基づく承認

 中外製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長 CEO:奥田 修)は、ヒト化抗ヒトIL-6レセプターモノクローナル抗体「アクテムラ®点滴静注用80 mg、同200 mg、同400 mg」[一般名:トシリズマブ(遺伝子組換え)](以下、アクテムラ)について、SARS-CoV-2による肺炎(ただし、酸素投与を要する患者に限る)に対する適応追加の承認を本日、厚生労働省より取得しましたのでお知らせいたします。2021年12月13日の適応拡大の申請から1カ月での承認となりました。

 代表取締役社長 CEOの奥田 修は、「当社創製のアクテムラを、SARS-CoV-2による肺炎に対する新たな治療選択肢としてお届けできることを大変嬉しく思います。これまでの臨床試験成績から、SARS-CoV-2感染症の患者さんにおいて、アクテムラ投与による死亡率低下が認められています」と述べるとともに、「オミクロン株によるSARS-CoV-2感染の急拡大に伴い、重症化し酸素投与が必要な肺炎に至る患者さんが増加することが想定されます。アクテムラが、これら生命にかかわる可能性のある重症肺炎患者さんの予後に貢献できることを願っています」と語っています。

 今回の承認は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)入院患者を対象とした、医師主導の海外ランダム化非盲検プラットフォーム試験(RECOVERY試験)のアクテムラコホートの成績、ロシュ社が実施した3つの海外第III相プラセボ対照ランダム化二重盲検多施設共同試験(COVACTA試験、EMPACTA試験、REMDACTA試験)、および国内第III相単群多施設共同試験(J-COVACTA試験)等の成績に基づいています。

 アクテムラはCOVID-19治療薬として、これまでに欧州で承認され、米国で緊急使用許可を取得し、世界保健機構(WHO)より推奨されています。

添付文書情報 ※今回追加部分のみ記載

効能又は効果:SARS-CoV-2 による肺炎(ただし、酸素投与を要する患者に限る)

用法及び用量:〈SARS-CoV-2による肺炎〉通常、成人には、副腎皮質ステロイド薬との併用において、トシリズマブ(遺伝子組換え)として1回8 mg/kgを点滴静注する。症状が改善しない場合には、初回投与終了から8時間以上の間隔をあけて、トシリズマブ(遺伝子組換え)として8 mg/kgを1回追加投与できる。

【参考情報】
アクテムラ、重症COVID-19治療薬として欧州で承認を取得(2021年12月8日プレスリリース)
https://www.chugai-pharm.co.jp/news/detail/20211208113000_1171.html

アクテムラ、成人および小児のCOVID-19による入院患者に対し米国FDAより緊急使用許可を取得(2021年6月25日プレスリリース)
https://www.chugai-pharm.co.jp/news/detail/20210625153000_1121.html

COVID-19関連肺炎による重症入院患者を対象としたアクテムラの第III相COVACTA試験の最新情報について(2020年7月29日プレスリリース)
https://www.chugai-pharm.co.jp/news/detail/20200729151500_1006.html

第III相EMPACTA試験で、COVID-19関連肺炎による入院患者において、アクテムラが人工呼吸器が必要となる可能性を低下させる(2020年9月25日プレスリリース)
https://www.chugai-pharm.co.jp/news/detail/20200925153001_1025.html

新型コロナウイルス感染症に伴う肺炎を対象としたアクテムラの国内第III相臨床試験結果について(2021年2月9日プレスリリース)
https://www.chugai-pharm.co.jp/news/detail/20210209150000_1078.html

重症新型コロナウイルス感染症に伴う肺炎患者を対象としたアクテムラとレムデシビル併用の第III相REMDACTA試験の最新情報について(2021年3月11日プレスリリース)
https://www.chugai-pharm.co.jp/news/detail/20210311150000_1086.html

アクテムラについて
 アクテムラは、炎症性サイトカインの一種であるIL-6の作用を阻害する働きを持つ、当社創製の国産初の抗体医薬品です。国内では2005年6月に販売を開始し、点滴静注製剤では関節リウマチをはじめ6つの適応症(キャッスルマン病、関節リウマチ、全身型若年性特発性関節炎(sJIA)、多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎(pJIA)、腫瘍特異的T細胞輸注療法に伴うサイトカイン放出症候群、成人スチル病)、皮下注製剤では3つの適応症(関節リウマチ、高安動脈炎、巨細胞性動脈炎)で承認を取得しています。現在、世界110カ国以上で承認されています。

上記本文中に記載された製品名は、法律により保護されています。

以上

本件に関するお問い合わせ先:
中外製薬株式会社 広報IR部

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