中外製薬のニュースリリースは、当社関連の最新情報をステークホルダーの皆様にお伝えするために実施しています。医療用医薬品や開発品の情報を含む場合がありますが、報道関係者や株主・投資家の皆さまへの情報提供を目的としたものであり、これらはプロモーションや広告、医学的なアドバイス等を目的とするものではありません。

2020年09月25日

第III相EMPACTA試験で、COVID-19関連肺炎による入院患者において、 アクテムラが人工呼吸器が必要となる可能性を低下させる

News Summary

本資料は、中外製薬と戦略的アライアンスを締結しているエフ. ホフマン・ラ・ロシュ社が9月18日(バーゼル発)に発表したプレスリリースの一部を和訳・編集し、参考資料として配布するものです。正式言語が英語のため、表現や内容は英文が優先されることをご留意ください。
原文は、https://www.roche.com/media/store/releases/med-cor-2020-09-18.htmをご覧ください。

  • EMPACTA試験は、アクテムラのCOVID-19関連肺炎への有効性を示した初の国際共同第III相試験であり、医療サービスを十分に受けられていないマイノリティ患者を中心に組み入れた初めての試験
  • アクテムラ投与群とプラセボ投与群では死亡率に統計学的な差は認められず
  • ロシュ社は、試験成績を米国食品医薬品局を含む各国の規制当局に提出予定

 ロシュ社は9月18日、第III相EMPACTA試験が主要評価項目を達成したことを発表し、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)関連肺炎患者において、アクテムラ®(トシリズマブ)と標準的な医療措置を受けた患者では、プラセボと標準的医療措置を受けた患者と比較し、人工呼吸器の使用または死亡に至る可能性が44%低下したことを示しました[p値=0.0348(log-rank検定)、ハザード比(95%信頼区間)=0.56(0.32~0.97)]。投与開始28日目までに人工呼吸器の使用まで進行、または死亡した患者の割合は、アクテムラ投与群で12.2%、プラセボ群では19.3%でした。EMPACTA試験では、アクテムラに対する新たな安全性シグナルは確認されませんでした。

 本試験は、通常、臨床試験に組み入れられず、COVID-19パンデミックによる影響を不平等に受けている患者集団を中心に組み入れた、初のCOVID-19を対象とした国際共同第III相臨床試験です。登録された389人の患者の約85%は少数派の人種・民族から成ります。大多数がヒスパニック系で、アメリカ先住民と黒人が大半を占めています。試験は、米国、南アフリカ、ケニア、ブラジル、メキシコ、ペルーで実施されました。

 EMPACTA試験は、医療サービスを十分に受けられていない人種や民族集団に対する臨床研究の障壁への対応を支援するため、ロシュ社が米国で組織横断的に取り組むAdvancing Inclusive Researchに基づいています。

EMPACTA試験の主な有効性と安全性の概要

  • 主要評価項目を達成。COVID-19関連肺炎患者において、アクテムラと標準的な医療措置を受けた患者群では、プラセボと標準的な医療措置を受けた患者群と比較し、人工呼吸器の使用または死亡に至る可能性が44%低下しました[p値=0.0348(log-rank検定)、ハザード比(95%信頼区間)=0.56(0.32~0.97)]。投与開始28日目までに人工呼吸器の使用まで進行または死亡した患者の割合は、アクテムラ投与群で12.2%、プラセボ群では19.3%でした。
  • 主な副次評価項目
    • 退院または退院待機状態までの期間において、有意差は認められませんでした[中央値(日数):アクテムラ投与群=6、プラセボ群=7.5、log-rank p値=0.2456、ハザード比(95%信頼区間)=1.16(0.90~1.48)]。
    • 順序尺度を用いて評価した投与開始28日目までの臨床状態改善に要した期間において、有意差は認められませんでした[中央値(日数):アクテムラ投与群=6、プラセボ群=7、log-rank p値=0.2597、ハザード比(95%信頼区間)=1.15(0.90~1.47)]。
    • 28日目までの死亡率は、アクテムラ投与群とプラセボ群の間に統計学的な差は認められませんでした[アクテムラ投与群=10.4%、プラセボ群=8.6%、p値=0.5146、差(95%信頼区間)=2.0%(-5.2%~7.8%)]。
  • 28日目時点の感染症の発現率は、アクテムラ投与群とプラセボ群でそれぞれ10%と11%、重篤な感染症の発現率はアクテムラ投与群とプラセボ群でそれぞれ5.0%と6.3%でした。アクテムラ投与群の主な有害事象は、便秘(5.6%)、不安(5.2%)、頭痛(3.2%)でした。EMPACTA試験では、アクテムラに対する新たな安全性のシグナルは確認されませんでした。

 なお、EMPACTA試験の結果は、査読付き医学雑誌に提出する予定です。

EMPACTA試験について

 EMPACTA(Evaluating Minority Patients with Actemra)は、通常、臨床試験に組み入れられることのない患者さんにおいて、入院中のCOVID-19関連肺炎に対するアクテムラの有効性と安全性を評価する二重盲検プラセボ対照多施設共同第III相臨床試験(EMPACTA、NCT04372186)です。

 本試験では、18歳以上のSARS-CoV-2(COVID-19)感染が確認された入院患者で、呼吸時の酸素飽和度(SpO2)が94%未満で、非侵襲的または侵襲的な人工呼吸器を必要としない患者が登録されました。主要評価項目は、28日目までに死亡または人工呼吸器を必要とした患者の累積割合です。副次評価項目には、死亡、人工呼吸器、集中治療室への入室または試験からの脱落(いずれか早い方)までの期間として定義されるclinical failure に至るまでの期間、28日目時点の死亡率、退院または退院待機状態までの期間が含まれます。

 本試験には、米国、南アフリカ、ケニア、ブラジル、メキシコ、ペルーから389人の患者が登録されています。

 なお、EMPACTA試験への国内からの参加はありません。

アクテムラについて

 アクテムラは、炎症性サイトカインの一種であるIL-6の作用を阻害する働きを持つ、当社創製の国産初の抗体医薬品です。国内では2005年6月に販売を開始し、点滴静注用製剤では関節リウマチをはじめ6つの適応症(キャッスルマン病、関節リウマチ、全身型若年性特発性関節炎(sJIA)、多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎(pJIA)、腫瘍特異的T細胞輸注療法に伴うサイトカイン放出症候群、成人スチル病)、皮下注製剤では3つの適応症(関節リウマチ、高安動脈炎、巨細胞性動脈炎)で承認を取得しています。現在、世界110か国以上で承認されています。

上記本文中に記載された製品名は、法律により保護されています。

以上

本件に関するお問い合わせ先:
中外製薬株式会社 広報IR部

  • 報道関係者の皆様
  • メディアリレーションズグループ
  • Tel:03-3273-0881
  • mailto: pr@chugai-pharm.co.jp
  • 投資家の皆様
  • インベスターリレーションズグループ
  • Tel:03-3273-0554
  • mailto: ir@chugai-pharm.co.jp
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