2026年度
中間期 株主通信
BUSINESS REPORT20262026年1月1日〜2026年6月30日
マネジメントメッセージ
自社創製品の着実な進展と
さらなる事業投資の拡大により
持続的な成長の実現へ
- 代表取締役社長 最高経営責任者
- 奥田 修
国内外の売上が順調に推移し、増収増益を達成
通期業績予想の達成に向け順調に進捗
2026年度中間期の連結業績(Core実績※、以下同)は、売上収益6,633億円(前年同期比14.7%増)、営業利益3,291億円(同21.0%増)、中間利益2,384億円(同23.2%増)となり、増収増益を達成しました。
国内製商品売上高は、薬価改定や後発品浸透の影響を受けたものの、「バビースモ」、「ポライビー」、「エンスプリング」、「フェスゴ」などの主力品の売上が伸長したことに加え、「エレビジス」、「ルンスミオ」などの新製品が市場浸透したことで、2,379億円(前年同期比6.5%増)となりました。海外製商品売上高は、輸出単価低下の影響があったものの、ロシュ向けの「ヘムライブラ」輸出とガルデルマ向けの「NEMLUVIO」輸出が増加し、3,286億円(同14.1%増)となりました。また、一時金収入やロイヤルティ収入も伸長し、全体の収益拡大に貢献しています。
Core通期業績は、売上収益1兆3,450億円(前年同期比6.9%増)、営業利益6,700億円(同7.5%増)、当期利益4,850億円(同7.5%増)と予想しています。上期の順調な進捗を踏まえ、通期予想の達成を見込んでいます。
持続的な成長を担う自社創製品の開発進展と事業投資の推進
当社の持続的な成長は、自社の創薬エンジンから革新的な医薬品を継続的に創出し、患者さんにお届けできるかにかかっています。
短中期的な成長においては、二つの自社創製品が重要な役割を担います。ガルデルマ社に導出した「NEMLUVIO」は、米国において、医師の実臨床での高い評価がシェア獲得と好調な現地売上につながっています。米国以外では、上市済みの欧州各国で良好な立ち上がりを見せています。また、それ以外の各国での承認審査も進んでおり、さらなる成長を期待しています。イーライリリー社に導出した「FOUNDAYO」は、本年4月に米国で肥満症を対象に発売され、現地売上に応じたロイヤルティ収入の計上を開始しました。現在、各種医療保険での適用範囲が拡大していることに加え、米国での2型糖尿病への適応拡大や米国以外での新規上市も本年中に見込まれることから、一層の成長を期待しています。
中長期的な視点では、次世代の成長ドライバーとして期待する自社創製品の開発が着実に進んでいます。血友病Aを対象に開発中の「NXT007」は、主力品「ヘムライブラ」との比較試験を含む2つのフェーズ3試験を開始しました。また、治療法のないセリアック病を対象に開発中の「DONQ52」は、本年よりフェーズ2試験を開始しています。さらに、当社が新たなモダリティとして注力している中分子医薬品では、3つ目の臨床入りプロジェクトとなる「AQUA07」のフェーズ1試験を開始しました。本剤は非臨床段階のデータからそのポテンシャルが評価され、本年5月に米国FDAよりFast Track指定を取得しています。
加えて、持続的な成長に必要な事業投資に従来以上に積極的に取り組んでいくため、戦略投資の方針策定や個別案件の検討・推進を主導する専任組織として、「戦略投資部」を本年7月に新設しました。当社の資本配分の基本方針に則り、関係部門と連携して、中長期の成長戦略や研究戦略と連動した投資を推進いたします。
当社は引き続き、成長戦略「TOP I 2030」の目標達成と、その先にある持続的な成長の実現に向けて取り組んでまいります。株主の皆さまにおかれましては、今後とも変わらぬご支援を賜りますようお願い申しあげます。
用語解説
- ※ Core実績 …当社事業の核(コア)である医薬品事業から発生する経常的な収益性を管理するための指標。IFRS(国際会計基準)実績から、当社が非経常的と捉える事象に係る損益等を除いたもの
Core実績連結財務ハイライト
(2026年1月1日~2026年6月30日)
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売上収益
6,633億円(前年同期比 14.7%増)
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営業利益
3,291億円(前年同期比 21.0%増)
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中間利益
2,384億円(前年同期比 23.2%増)
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研究開発費
902億円(前年同期比 4.5%増)
詳しくはこちらから
2026年12月期中間配当
戦略的な投資資金需要や業績見通しを勘案したうえで、Core EPS※対比平均して45%の配当性向を目処に、株主の皆さまへ安定的な配当を行うことをこれまで通り継続する方針です。
なお、今期は、1株当たり年間132円(中間配当66円、期末配当66円)を予想値としており、普通配当として10年連続での増配となります。
中間配当につきましては次のとおり実施させていただきます。
中間配当金
66円
用語解説
- ※ 「Core EPS」とは、当社が定める非経常的損益項目を控除したうえで算出された、当社株主に帰属する希薄化後1株当たり当期利益であります。
特集
デュシェンヌ型筋ジストロフィーに対する国内初の再生医療等製品
「エレビジス点滴静注」を発売
治療困難で希少な遺伝性筋疾患の患者さんに新たな希望を届ける
当社は、2025年5月13日に条件および期限付承認による製造販売承認を取得した、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)に対する再生医療等製品「エレビジス®点滴静注」(以下、エレビジス)を、2026年2月20日に発売しました。
DMDは、主に男児に発症する希少な遺伝性筋疾患で、全身の筋力が徐々に低下し、歩行能力や心肺機能などが失われていく重篤な疾患です。幼少期に発症し、患者さんやご家族に大きな負担をもたらします。
エレビジスは、DMDの原因となるジストロフィンの欠損を補うことを目的として開発された再生医療等製品であり、疾患の進行に伴う不可逆的な筋障害が生じる前に治療を行うことで、患者さんの将来に新たな可能性をもたらすことが期待されています。
なお、投与対象は、3歳以上8歳未満の歩行可能なDMD患者さんです。(エクソン8及び/又はエクソン9の一部もしくは全体の欠失変異を有する患者さんおよび抗AAVrh74抗体が陽性の患者さんは対象外です)
アンメットメディカルニーズへの挑戦
当社は、「患者中心の高度で持続可能な医療の実現」を目指し、これまで十分な治療選択肢がなかった疾患領域における革新的な治療法の提供に取り組んでいます。
エレビジスの発売は、希少疾患領域における患者さんのアンメットメディカルニーズに応える取り組みであり、価値創造の具体例の一つです。
安全かつ適切な治療環境の構築に向けて
エレビジスによる治療を受ける患者さんの安全を最優先に考え、医療関係者や関係機関と連携しながら適正使用の推進に努めております。
医療関係者や患者さん・ご家族への情報提供に加え、疾患の希少性や遺伝子治療という特殊性を踏まえ、主治医に対しても、専門的な知見を持つエキスパートパネルに相談・支援を求められる体制を産官学で協議のもと整備し、安全かつ適切な治療環境の構築に取り組んでいます。
サステナビリティトピックス
独自の技術を活用した医薬品包装が
「WorldStar Winner 2026」を受賞
世界包装機構(World Packaging Organization)主催の「WorldStar Global Packaging Awards 2026」において、当社製品「ロズリートレク®カプセル100 mg、同200 mg」(以下、ロズリートレクカプセル)に適用した包装がMedical and Pharmaceutical部門において「WorldStar Winner 2026」を受賞しました。当社としては、2016年に受賞した「アクテムラ®皮下注 162 mg シリンジ、同 162 mg オートインジェクター」に続く2度目の受賞です。
ロズリートレクカプセルは経口薬であり、従来のボトル包装からPTP(Press Through Pack)・ピロー包装への切り替えを行い、以下の価値を同時に実現した点が国際的にも評価されました。ロズリートレクカプセルの包装では、従来のボトル包装からPTP・ピロー包装へ変更するとともに、バイオマスプラスチックや再生プラスチックを活用した環境配慮型包装を実現しました。また、当社最大級となる大型カプセル剤のPTP包装において、独自の成形技術により安定した品質と量産性を両立したほか、ピロー包装の開封性を向上させることで、患者さんや医療関係者の利便性向上にも取り組みました。こうした環境配慮、品質確保、使いやすさを同時に実現した点が高く評価され、今回の受賞につながりました。
当社は今後も、医薬品そのものだけでなく包装技術を含めたさまざまなイノベーションを通じて、患者さんへの価値提供と持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
能登の未来を拓く、
災害復興に向けた継続支援
能登半島地震および大雨被害を受けた能登地域では、人口流出と少子高齢化の加速が深刻な課題となっています。当社は、復興には長期的な支援が不可欠であるとの考えのもと、2025年7月より「能登官民連携復興センター」へ社員を派遣し、復興に向けた活動を応援しています。また、現地で支援活動を行う「特定非営利活動法人 難民を助ける会(AAR Japan)」と連携し、生活環境の急激な変化によるフレイル(心身の衰え)や社会的孤立の防止を目的とした「健康サロン(やわやわ喫茶)」の活動を支援し、被災された方々の心身のケアと地域コミュニティの再生に取り組んでいます。
健康サロンでは、健康チェックに加え、和倉温泉の旅館の被災により働く場を失った視覚障がいのあるマッサージ師や理学療法士によるマッサージの施術、傾聴活動を実施しています。また、生活再建に関する悩みや困りごとを早期に把握し、必要な支援につなげるなど、地域に根ざした多面的な活動を行うことで誰もが健康に安心して暮らし続けられる地域づくりを支えています。
当社は今後も、すべての人が健やかに自分らしく暮らせる社会の実現を目指し、支援を必要とする人々に寄り添いながら、地域とともに持続可能な社会づくりに取り組んでまいります。
2026年9月30日(水)まで
株主さまアンケートの実施について
株主の皆さまからのご意見・ご要望を今後の株主さまとのコミュニケーション活動の参考とさせていただくため、WEBアンケートを実施いたしますので、ご協力をお願い申しあげます。