2025年10月15日
中外製薬の医薬品包装が2025日本パッケージングコンテストにてテクニカル包装賞を受賞

日本パッケージングコンテスト表彰式(2025年8月27日)の様子。左から当社社員 加藤貴浩、酒井憲一、尾家弘昭
中外製薬は、公益社団法人 日本包装技術協会主催「2025日本パッケージングコンテスト」に当社医薬品のPTP包装品を出品し、「テクニカル包装賞(包装技術賞)」を受賞しました。

日本パッケージングコンテストについて
日本パッケージングコンテストは、時代と社会の要請に対応した生活文化に優れたパッケージおよびその技術を開発・普及することを目的とする、国内最大級のコンテストです。医薬品に関わらず食品や化粧品も含めた包装に関わる全産業において、材料、設計、技術、デザイン、ロジスティクス、販売促進、環境対応など様々な観点で優れた包装が選出されます。
受賞した製品包装について
今回受賞したのは、従来のボトル包装からPTP包装に変更した製品包装です。医薬品の製剤安定性と患者さん・医療関係者の使用性を両立した環境配慮型医薬品包装の技術開発が評価され、受賞にいたりました。

受賞した製品包装:PTPシート(写真上段)とピロー(写真下段)
中外製薬では、地球環境に配慮したプラスチック素材を製品包装に活用することを推進しています。受賞した製品包装には植物由来の原料であるバイオマスポリエチレンを50%以上含むPTPシート(バイオマスプラマーク認証)を採用しました。これにより、化石資源由来プラスチックの使用量削減とCO₂排出量の低減に貢献しています。バイオマスポリエチレンを含有するPTPシートの採用にあたっては、成形の難度が高いとされる、サイズの大きい0号カプセル用ポケットのフィルム厚みを均一化する技術を開発し、製剤安定性の確保に成功しました。
また、PTPを封入するピローには、使用済みPETボトルを原料とした再生樹脂を80%以上含むフィルム(PETボトルリサイクル推奨マーク認証)を使用し、資源の有効活用を図っています。
本製品の包装を変更するにあたり、環境への配慮に加えて、患者さんがより使いやすくなる工夫も取り入れています。ピローの開封部分に特殊な形状のレーザー加工を施すことで、従来品よりも開封がしやすくなり、幅広い年齢層、また様々な症状をお持ちの患者さんにとって使いやすい包装となりました。
これら一連の技術開発により、従来のボトル包装品から日本の医療機関・患者さんが求める使用量に適したPTP包装品への変更を実現しました。
製品包装に地球環境に配慮したプラスチック素材を導入する取り組みは他製品にも展開されています。今後も持続可能な社会の構築に向け、地球環境に配慮した包装開発に取り組むとともに、患者さんの利便性向上を目指した技術革新を続けていきます。
中外製薬の環境負荷低減に対する当社製品対策への取り組みについてはこちらをご覧ください。
環境負荷低減に対する当社製品対策への取り組みについて
https://www.chugai-pharm.co.jp/sustainability/environment/resource/index.html#sec02
地球環境に配慮した製品包装資材の導入
https://www.chugai-pharm.co.jp/sustainability/environment/resource/package.html2