2023年12月08日
地球環境保全への貢献 〜生産拠点における水源保全活動2023〜
中外製薬グループは、「中外製薬グループ コード・オブ・コンダクト(CCC)」に掲げる地球環境保全への貢献を目指し、地球環境への影響を最小限に抑制する取り組みを積極的に推進しています。水は持続的な社会と事業活動に欠くことのできない重要な資源であり、製薬にとって重要な原材料の一つです。中外製薬グループは、限りある水資源を大切に利用するとともに、きれいにして戻すことにより、健全な水循環システムの構築に貢献することを目指しています。
「中外製薬グループ コード・オブ・コンダクト(CCC)」について詳しくはこちらをご覧ください
その取り組みの一つとして、2019年より、当社の藤枝工場で使用する水の水源となる静岡県榛原郡川根本町で、2022年より浮間工場の水源となる埼玉県秩父郡横瀬町で、森林整備を通じた水源保全活動を継続して実施しています。
2023年4月、埼玉県(埼玉県知事 大野元裕)および公益社団法人埼玉県農林公社(理事長 強瀬道男)と「埼玉県森林(もり)づくり協定」1)を締結しました。この協定のもと2023年10月9日、埼玉県及び埼玉県農林公社の指導のもと、中外製薬グループの従業員とその家族が間伐作業2)を行いました。実施した間伐作業に加え、植林・枝打ち・下草刈りを行っていくことで、水源涵養機能3)をもった健全な森林を守っていくことができます。
また、静岡県川根本町では、NPO法人「地球と未来の環境基金」の協力およびNPO法人「かわね来風」の指導のもと、藤枝工場の従業員とその家族が2023年9月2日に灌木4)除去・メンテナンス作業を、11月18日には、間伐作業に加えて木工体験として、間伐材を活用した積み木づくりを実施しました。
生産活動における水の使用量削減、排水管理に加え、生産拠点における森林整備を通じた水源保全活動は、当社の生産活動が地球環境に及ぼす影響を最小限に抑えるだけでなく、流域に住む方々と共同で使う豊かな水資源の保全に貢献していきたいと考えています。これらの活動は、SDGsの水の安全性や海・陸の保全の目標達成にもつながります。
中外製薬グループは、水を大切に使い、きれいにして自然に返すことを事業活動の中で実践し、さらに水を育んでくれる森林を整備するこの活動を今後も継続することで、自然との共生社会の構築に貢献します。
埼玉県秩父での活動
静岡県川根本町での活動
当社の生物多様性保全の取り組みについて詳しくはこちらをご覧ください。
https://www.chugai-pharm.co.jp/sustainability/environment/biodiversity.html
1)埼玉県民共有の財産である森林を守り育てるため、森林づくり活動を行う企業や団体、活動場所を提供する市町村等及び埼玉県の三者が協定を結び、協力して森林づくりを行うもの。
2)間伐作業:森が茂りすぎるのを防ぐために、一部の木を伐採し適正な密度の健全な森林に導く作業です。間伐することで、それぞれの樹木へ日光を届けることができ、さらに低木の育成も促すことができるため、健全な森林に導くことができます。
3)水源涵(かん)養機能:樹木が大地にしっかりと根を張ると、雨水はすぐに森林から流れ出ることなく、地中(土壌)に浸透し、地下水となりゆっくりと流れ出ます。このことで土壌の流出も防ぎ、洪水や渇水を緩和し、澄んだ美しい水を私たちに供給してくれる働きです。
4)灌木:丈が短く、幹が発達しない樹木