遊んで学ぶ先端創薬。EXPO 2025 大阪・関西万博で中外製薬の社員が「いのち輝く未来社会のデザイン」に挑戦

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子どもが従来の抗がん剤と抗体医薬品の違いを表現したシューティングゲームをしている様子

「がん細胞をやっつけたよ!」「薬をつくるのって大変そうだけど面白い!」イベント会場には多くの家族連れが訪れ、子供たちの歓声が響きます。先端技術など世界の英知を集め新たなアイデアを創造・発信し、未来社会を「共創」(co-create)するというコンセプトの大阪・関西万博。中外製薬は「EXPO 2025 大阪・関西万博 inochiのペイフォワードWeek(大阪 夢洲 ギャラリーWEST)」に協賛し、会期中の6月29日にCHUGAI DAYを開催しました。今回はこのCHUGAI DAYの様子と企画に携わった中外社員を紹介すると共に、inochiのペイフォワードを監修する澤芳樹先生(大阪けいさつ病院 院長/一般社団法人inochi 未来プロジェクト理事長)にinochi未来プロジェクトへの想いを伺いました。

XRアトラクションで抗体医薬の世界を体験し、工場での生産過程も模擬体験

当社の展示会場で一番の行列となったのが、XRシアターでのXRゲーム。プロジェクション・シアターとARグラスを融合させた体験型アトラクションです。従来の抗がん剤と抗体医薬品の違いを表現したシューティングゲームに、大人も子供も夢中になっていました。

中外製薬の創薬コンセプトを伝える展示ブース
中外製薬の創薬コンセプトを伝える展示ブース
親子でXRシューティングゲーム「イマーシブ・ダイブ~がん細胞を駆逐せよ~」に挑戦
親子でXRシューティングゲーム「イマーシブ・ダイブ~がん細胞を駆逐せよ~」に挑戦

他にも人気だったのが、くすりが患者さんに届くまでのプロセスを学び、工場での医薬品生産の仕事を体験するコーナーです。バイアルとよばれる注射剤で使用される容器の検査工程にある、「バイアル目視検査」を模擬体験します。参加者は異物不良や外観不良を含むバイアルを一つずつ見比べて、どれが不良品なのか当てていきます。

模擬体験では5つのバイアルからあらかじめ紛れさせた不良品を探しましたが、実際に不良品が検出される確率は数万分の1といいます。参加者たちは真剣な表情でバイアルを一つ一つ手に取り異物を見逃さないよう慎重に観察し、正解するとカード型の合格証をもらいました。

バイアル目視検査を模擬体験
バイアル目視検査を模擬体験
合格証をもらった時の写真
合格証をもらったよ!

部門の垣根を超えて—中外社員が一丸となって挑んだ未来社会への貢献プロジェクト

CHUGAI DAYは中外製薬の関西統括支店のMR(医薬情報担当者)が中心となって企画し、当社の創薬コンセプトを軸に、「来場者が見たもの・感じたものを身近な人に話したくなるブース」にチャレンジしたものです。バイアル目視検査の模擬体験、複雑な構造を持つ抗体の製剤化やロボティクスを活用して多品種少量生産を目指す工場の取り組み紹介パネルは、中外製薬グループの中で生産機能を担う中外製薬工業の社員が制作しました。厳格な基準で行う検査業務を子どもたちにも理解できるよう企画を練り、実際の工場で使用している器具を安全に体験できるよう工夫を凝らしました。

「普段は接点のない営業や生産部門のメンバーが協力し、一緒に作り上げる経験は新鮮でした」「医薬品の研究開発・生産という自分たちの仕事がどのように社会に届くのかを改めて実感できました」といった声が、万博プロジェクトに参加した社員から聞かれました。

ゲノム創薬やAI創薬など先端の研究開発についても解説
ゲノム創薬やAI創薬など先端の研究開発についても解説
展示の企画や解説を行った中外製薬、中外製薬工業の社員
展示の企画や解説を行った中外製薬、中外製薬工業の社員

「いのちを大切にする」という共通のビジョン

今回のイベント出展に関わった澤先生と当社の嶋内の写真
左:澤芳樹先生(大阪けいさつ病院 院長/一般社団法人inochi 未来プロジェクト理事長) 右:嶋内隆人(中外製薬 カスタマーソリューション部長)

今回のイベント出展は、一般社団法人inochi 未来プロジェクトとのコラボレーションで実現したものです。理事長の澤芳樹先生は、「私は心臓血管外科医として40年、朝から晩まで手術をしていのちを救ってきましたが、私たちがいま生きているのは"偶然"とも感じます。いのちを大切にするソーシャル・イノベーションを起こすため2014年に同志と共に立ち上げたのが、inochi 未来プロジェクトです。"inochi"とローマ字で書くのは、ただの生命=lifeではないことの表現です。幸せな最期を迎えるために今を大切に生きる、その在り方をinochiという言葉に託しています。万博を通じて、このinochiが世界の共通語になってほしいと願っています」とプロジェクトへの想いを語ります。

 

中外製薬でCHUGAI DAYを統括する嶋内隆人(カスタマーソリューション部長)は、「澤先生にこのプロジェクトの話を最初に伺ったとき、医薬品の研究開発・販売を通じて患者さんに貢献する中外製薬が、何かの機会にこのような社会的な取り組みに貢献できないかと思っていました。今回、万博に協賛するかたちでご一緒できたことを嬉しく思っております。社員が社会活動に目を向けるきっかけとなると共に、エンターテイメントや共創という力を借りて、世界中のいのちを輝かせたいという、私たちの想いが伝わることを願っています」と語ります。

 

「私が1970年の大阪万博から刺激を受けたように、今回の万博も、現代の子どもたちが『科学こそ社会のゲームチェンジャーだ』と実感できる場であってほしいという思いを持っています。inochi、そして科学の力を感じた子どもたちが、未来の医学・医療を担っていってくれることを期待しています」と、澤先生は科学を担う子供たちへの期待をにじませます。

 

Chugai Dayの来場者は約2000名。多くの方に参加いただけたことは、関係者一同にとって大きな喜びです。当社は今後も未来社会への貢献に向けた活動を広げていきます。

万博イベント第二弾 大阪ヘルスケアパビリオンにて8月31日イベント開催

2025年8月31日(日)には、大阪ヘルスケアパビリオン リボーンステージにて、大阪府健康医療部と中外製薬の共催イベント「ラフ&ヘルス 笑って学んで健康に」も開催いたします。ぜひご参加ください。

 

inochi 未来プロジェクト「EXPO 2025 大阪・関西万博「inochiのペイフォワードWeek Presented by 中外製薬」とは

 

私たちの周りには、保険制度や献血をはじめ、だれかのいのちを思って行動し助け合っていくことの循環によって、お互いを支え合っていく取り組みが多く存在します。このような取り組みを「inochiのペイフォワード」と呼び、万博のテーマ「いのち輝く未来社会」を実現するための礎になるコンセプトだと考えています。そこで「inochiのペイフォワードWeek Presented by 中外製薬」では、Well-being for Well-dyingのメッセージを土台に、inochiのペイフォワードが溢れた未来社会を体感できるような展示と5日間の共創イベントを実施しました。尚、本活動は「TEAM EXPO 2025/共創チャレンジ」に登録されています。 

 

イベントHP:https://inochi-payitforward.com/