中外製薬のニュースリリースは、当社関連の最新情報をステークホルダーの皆様にお伝えするために実施しています。医療用医薬品や開発品の情報を含む場合がありますが、報道関係者や株主・投資家の皆さまへの情報提供を目的としたものであり、これらはプロモーションや広告、医学的なアドバイス等を目的とするものではありません。

2022年02月02日

ファリシマブ、視力障害の主な原因である2つの疾患において、視力を改善・維持し、治療間隔を最大4カ月まで延長した試験成績がThe Lancetに掲載

News Summary

本資料は、中外製薬と戦略的アライアンスを締結しているエフ・ホフマン・ラ・ロシュ社が1月24日(バーゼル発)に発表したプレスリリースの一部を和訳・編集し、参考資料として配布するものです。正式言語が英語のため、表現や内容は英文が優先されることにご留意ください。
原文は、https://www.roche.com/media/releases/med-cor-2022-01-24.htmをご覧ください。

  • 新生血管を伴う加齢黄斑変性(nAMD)および糖尿病黄斑浮腫(DME)を対象としたファリシマブの第III相臨床試験における1年時点の結果がThe Lancetに2報掲載
  • 4つの臨床試験において、ファリシマブを投与された試験参加者の約半数が、4カ月の治療間隔を達成し、約4分の3が3カ月以上の治療間隔を達成
  • DMEにおけるファリシマブはアフリベルセプトに対し、一貫した中心領域網膜厚(CST)の減少および網膜内液の消失が示された。nAMDでは1年時点で意義のある同程度のCST減少が認められた

 ロシュ社は1月24日、開発中のバイスペシフィック抗体であるファリシマブについて、新生血管を伴う加齢黄斑変性(nAMD)および糖尿病黄斑浮腫(DME)を対象とした4つの主要な第III相臨床試験における1年時点の成績に関する論文2報がThe Lancetに掲載されたことを発表しました1,2。計3,000人以上が登録された4つの臨床試験はいずれも主要評価項目を達成し、ファリシマブの最長4カ月間隔投与群では、アフリベルセプトの2カ月間隔投与群と比較し、視力の改善における非劣性が示されました。更に、nAMDに対するTENAYA試験およびLUCERNE試験、DMEに対するYOSEMITE試験およびRHINE試験において、ファリシマブが投与された試験参加者の約半数は1年時点で4カ月の治療間隔、約4分の3は3カ月以上の治療間隔を達成しました1,2

 ファリシマブは、アンジオポエチン-2(Ang-2)と血管内皮増殖因子-A(VEGF-A)を中和することにより、視力低下の恐れのある多くの網膜疾患に関与する2つの異なる経路を標的として阻害します。今後薬事承認を取得した場合、眼科領域における初のバイスペシフィック抗体となります3

主な試験結果1,2

 nAMDを対象としたTENAYA試験およびLUCERNE試験では、1年時点におけるファリシマブ投与群のベースラインからの平均視力改善効果はそれぞれ+5.8文字、+6.6文字、アフリベルセプト投与群では+5.1文字、+6.6文字でした。両試験では、ファリシマブ投与群のうち、1年時点で3または4カ月間隔の投与スケジュールで治療を受けた参加者の割合を評価しました。重要な点として、TENAYA試験の参加者の46% (n=144/315)、LUCERNE試験の参加者の45% (n=142/316)が、1年時点において4カ月間隔投与を達成しました。加えて、TENAYA試験では34% (n=107/315)、LUCERNE試験では33% (n=104/316)の参加者が3カ月間隔投与を達成しました。これらをあわせると、ファリシマブを投与された参加者の80%近くが、最初の1年間において3カ月以上の治療間隔が可能となりました。視力と同様に、ファリシマブにより意義のある同程度のCST減少、同程度の脈絡膜新生血管の大きさおよび面積が減少しました。両試験とも、ファリシマブの忍容性は概ね良好であり、適正なベネフィット・リスクプロファイルが得られました。目における有害事象は各治療群間で同程度であり、nAMD患者における抗VEGFの眼内注射治療で予期される事象と一致しました。

 DMEを対象としたYOSEMITE試験およびRHINE試験では、1年時点におけるファリシマブの治療間隔延長群のベースラインからの平均視力改善効果はそれぞれ+11.6文字、+10.8文字、2カ月間隔投与群では+10.7文字、+11.8文字、アフリベルセプト投与群では+10.9文字、+10.3文字でした。両試験の副次的評価項目として、1年時点で3または4カ月間隔の投与スケジュールを達成したファリシマブの治療間隔延長群の割合を評価しました。重要な点として、ファリシマブの治療間隔延長群のうち、YOSEMITE試験で53% (n=151/286)、RHINE試験では51% (n=157/308)が1年時点において4カ月間隔投与を達成しました。加えて、ファリシマブの治療間隔延長群のうち、YOSEMITE試験で21% (n=60/286)、RHINE試験では20% (n=62/308)が3カ月間隔投与を達成しました。これらをあわせると、ファリシマブの治療間隔延長群のうち70%以上が、1年時点において3カ月以上の治療間隔が可能となりました。1年時点において、アフリベルセプト群に対しファリシマブ群で一貫したCSTの減少および網膜内液の消失が示されました。両試験とも、ファリシマブの忍容性は概ね良好であり、適正なベネフィット・リスクプロファイルが得られました。目における有害事象は各治療群間で同程度であり、DME患者における抗VEGFの眼内注射治療で予期される事象と一致しました。

 DMEにおけるファリシマブの2年時点の成績は、2月12日(土)に開催されるAngiogenesis, Exudation, and Degeneration 2022で発表される予定です。

【参考情報】
ファリシマブの新たな第III相臨床試験により、 視力障害の主な原因である2つの疾患において、初めて治療間隔を最大4カ月まで延長し、治療負担軽減の可能性がある眼内注射剤であることが示される(2021年2月16日プレスリリース)
https://www.chugai-pharm.co.jp/news/detail/20210216170000_1080.html

ファリシマブが新生血管を伴う加齢黄斑変性を対象とした2つの第III相グローバル臨床試験で主要評価項目を達成し、投与間隔を最長16週まで延長できる可能性を示す(2021年1月25日プレスリリース)
https://www.chugai-pharm.co.jp/news/detail/20210125153001_1066.html

ファリシマブが失明の主な原因のひとつである糖尿病黄斑浮腫に対する 2つの第III相グローバル臨床試験で主要評価項目を達成し、 良好な持続性を示す(2020年12月21日プレスリリース)
https://www.chugai-pharm.co.jp/news/detail/20201221153000_1054.html

【出典】

  1. Heier, et al. Efficacy, durability, and safety of intravitreal faricimab up to every 16 weeks for neovascular age-related macular degeneration (TENAYA and LUCERNE): two randomised, double-masked, phase 3, non-inferiority trials. The Lancet. 2022; https://doi.org/10.1016/S0140-6736(22)00010-1.
  2. Wykoff et al. Efficacy, durability, and safety of intravitreal faricimab with extended dosing up to every 16 weeks in patients with DME (YOSEMITE and RHINE): two randomised, double-masked, phase 3 trials. The Lancet. 2022; https://doi.org/10.1016/S0140-6736(22)00018-6.
  3. Sharma, et al. Faricimab phase 3 DME trial significance of personalized treatment intervals (PTI) regime for future DME trials. Eye. 2021; https://doi.org/10.1038/s41433-021-01831-4.

以上

本件に関するお問い合わせ先:
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