中外製薬がよくわかるストーリー

- Step1:医療用医薬品への特化と確かな製品力
-
がん領域国内シェアナンバーワン、
骨・関節、腎領域国内トップクラスの製品力中外製薬は医療用医薬品に特化した研究開発・製造販売を行う製薬会社です。
一般用医薬品と比べメディアへの露出も多くないため、多くの方にとってあまりなじみがあるとは言えないかもしれません。【用途別医薬品売上高の状況(2018年:7兆3,351億円)】
医薬品市場の大部分は、医師から処方される医療用医薬品で占められています。
たとえば、日本人の2人に1人はかかると言われている「がん」。
中外製薬は、がん領域製品で16.4%(2019年)*と、2008年より12年連続で国内No.1のシェアを誇ります。さらに、骨・関節領域においても国内トップクラスのシェアを獲得しています。
豊富な製品ラインアップを揃えるだけでなく、各領域に精通したエキスパートである約1,300名のMR(医薬情報担当者)を擁し、現場の医療関係者の方々にさまざまな情報提供を行っています。- * Copyright ©️ 2020 IQVIA. 出典:医薬品市場統計2019年12月MATをもとに作成 無断転載禁止 市場の範囲は中外製薬定義による
【がん領域における中外製薬の製品シェア】
強みであるがん領域において、中外製薬の製品は国内シェアNo.1を誇ります。
長期的視点に立ったパイプラインの構築が、
安定的な成長の実現につながります。「パイプライン」とは、新薬の臨床試験から発売に至るまでの開発状況を示したもの。そこに多くの製品が揃っているということは、それだけ「継続的に新薬を創出していくことが期待できる」ということでもあり、パイプラインは、言わば製薬会社の将来を占う未来予想図ともいえるものです。
がん領域を例にとってみても、中外製薬のパイプラインの数は、国内屈指の充実度を誇ります。くすりを開発し、世に送り出すまでには、10年、あるいはそれ以上の長い時間がかかるものです。それだけに安定して継続的に新薬を上市し、企業としての持続的成長を実現できるよう、長期的展望に立った開発体制で、パイプラインの充実をはかっています。
新製品開発状況はこちらよりご覧ください。
新製品開発状況 - Step2:画期的新薬を生み出す原動力
-
最先端の医療を支える、業界トップレベルの
バイオ医薬品・抗体医薬品の創薬技術。中外製薬は30年以上前からバイオ医薬品の研究開発に取り組んできました。バイオ医薬品とは、タンパク質や生物由来の物質から創られる医薬品のこと。なかでも、抗体医薬品は特定の細胞や組織に作用することで高い効果を発揮する、副作用の少ない医薬品として注目されています。
中外製薬は、国産初の抗体医薬品である「アクテムラ®」を世に送り出すことに成功。抗体医薬品の分野において、国内シェアNo.1**を獲得しています。「アクテムラ®」の開発成功によって、抗体医薬品の開発は大きな一歩を踏み出すことができました。
有効性・安全性に関する多くのデータやノウハウの蓄積は、同分野における中外製薬の高い優位性につながっています。- ** Copyright ©️ 2020 IQVIA. 出典:医薬品市場統計2019年12月MATをもとに作成 無断転載禁止 市場の範囲は中外製薬定義による
【国内抗体医薬品 売上高推移】
抗体医薬品の分野において、国内シェアNo.1を獲得しています。
時代に求められている技術と知見の蓄積が、
持続的成長の実現につながる。世界の創薬のトレンドとして、低分子化合物を使った従来の医薬品から抗体医薬品へのシフトが進んでいます。ただし、抗体医薬品は構造が非常に複雑であるため、創薬には高い技術力が必要となります。
中外製薬は、抗体医薬品の特許出願件数ランキングにおいて、同じグループ企業である米国のジェネンテック社とともにトップグループを形成しています***。中外製薬独自の創薬技術と、長年培ってきた研究・開発の膨大な知見の蓄積は、画期的なくすりを生み出し続ける最大の原動力です。
大きく変化しつつある創薬トレンドにおいて、中外製薬独自の技術と知見は、まさに時代に求められているものだと言えます。
- *** 出典)特許庁「平成26年度 特許出願技術動向調査報告「抗体医薬」」(平成27年3月)
【特許保有(出願中含む)・特許取得件数】
国境を越えた日本のものづくり
そこは、様々な国籍や専門性を持つ研究者たちが集い、革新的な抗体医薬品の創製に取り組むサテライトラボ。
2012年1月にシンガポールに設立されたChugai Pharmabody Research Pte. Ltd.(CPR)は、中外製薬独自の抗体エンジニアリング技術を用いた抗体医薬品の研究・開発に特化したサテライト研究所です。CPRは、現地のシンガポール科学技術研究庁(A*STAR)との共同研究にも取り組んでおり、現在、デング熱、新型コロナウイルスに対する抗体医薬品の開発が進行中です。
中外製薬ではオープンイノベーションの一環として、国内だけにとどまらず、内外の研究機関とのネットワーク構築に積極的に取り組んでいます。革新的な抗体医薬品を生み出すため、国境も国籍も越えて、日本のものづくりは世界へと拡がっています。
- Step3:より革新的に。よりグローバルに
-
ロシュ社との戦略的アライアンスにより、
パイプラインの充実と海外への販路を確保しています。ロシュ社はスイスを本社とする、世界トップクラスの製薬会社です。およそ150カ国で展開し、バイオ医薬品やがん・免疫系疾患・中枢神経系疾患などの医療用医薬品を強みとしています。中外製薬は2002年以降、ロシュ社と戦略的なアライアンス体制を築くことによって、さまざまなシナジー効果を生み出しています。
たとえば、中外製薬とロシュ社で開発パイプラインを共有することによって、将来にわたる安定した経営を実現することが可能であるとともに、ゲノム研究のツールや低分子化合物ライブラリーといった創薬基盤にアクセスできることにより、世界最高水準の研究開発体制を実現しています。また、ロシュ社にとってもアメリカ、EU、中国に次ぐ世界有数の医薬品市場である日本での確かな基盤を確保できるなど、双方にとってWIN-WINの関係を築いています。
いつでも、どこでも、同じように。
世界中の患者さんにくすりを届けること。一般的に、国内の製薬企業にとって、海外への展開は営業基盤の問題もあり、大きな障壁があると言われています。中外製薬では、世界各国に拡がるロシュ社の販路を活用し、自社製品を世界中に展開しています。事実、中外製薬が開発した国産初の抗体医薬品「アクテムラ®」も、ロシュ社を通じて世界110カ国以上で承認されています(2020年3月時点)。
医薬品は世界各国の事情により適用や承認の条件が異なり、すべての国で同じように流通しているわけではありません。
当たり前のようですが、くすりは開発して終わりではなく、患者さんのもとに届いてこそ、意味を持つものです。くすりを待ち望む患者さんのためにも、製薬会社には国内だけではなく、グローバルに展開することが求められています。世界中どこでも同じくすりが提供され、治療を受けられるようになってほしい。中外製薬はこの想いをもとに、ロシュ社とのアライアンスを通じた自社製品の世界展開を進めていきます。アクテムラ®は世界110カ国以上で承認
このストーリーは、社員やお客様など、さまざまなステークホルダーに対して行ったインタビューから抽出した「中外製薬の強み」について、「患者さんに対する価値」と「競合優位性」から評価し、外部からの評価分析などを通じて集約した「5つの強み」を再構成し、3つのステップでご紹介したものです。
詳しくはアニュアルレポート2019(統合報告書)をご参照ください。

IRニュースメールはこちらよりご登録いただけます。