リスク管理

企業活動は、内外に存在するさまざまな不確実な事象(リスク)に影響を受けるため、企業価値を維持・増大していくには、リスクを適切に管理することが重要であり、不可欠です。中外製薬では、リスク管理をサステナビリティ基盤にかかわる重点課題ととらえ、日々進化を目指しています。

1. 当社グループのリスク管理 ~ERM導入によるリスク管理の高度化~

ERM(Enterprise Risk Management=全社的リスクマネジメント)とは、企業価値の最大化を図るため、事業活動に係るあらゆるリスクを可視化し、統合された仕組みで管理を行うリスク管理手法のことを言います。当社グループでは、従来から部門ごとにリスクの抽出・評価、対策実施状況のモニタリングなどERMを行ってきましたが、リスク管理の高度化に向け、2021年からは、戦略に関するリスク管理を包含する新たなERMのフレームワークの導入・運用を開始しました。具体的には、リスク選好に係る方針を「リスクアペタイト ステートメント」として明示し、健全なリスクカルチャーの醸成を目指します。そして、全社的に対処すべきリスクを「戦略リスク(=戦略の意思決定に内在するリスクや戦略の遂行を阻害するリスク)」と「オペレーショナルリスク(=事業の円滑な運営を阻害するリスク)」に分け、これらのリスクを一元的に把握・整理・可視化し、全社的に共有・議論を行うことで、効果的・効率的なリスク管理を図るともに、社外のステークホルダーへの説明責任をさらに強化していきます。

「事業等のリスク」の詳細はこちらをご覧ください。

ERMの運用イメージ図。リスクアペタイトステートメントに基づいたリスク管理活動を行うこと、また全社的に対処すべきリスクは「戦略リスク」と「オペレーショナルリスク」に分け、これらを一元的に把握・整理・可視化し、共有・議論を行うことを示したもの。

2. 中外製薬リスクアペタイト ステートメント

当社グループでは、社会との共有価値を創造し、企業価値を高める企業活動の根幹となるミッションステートメント(=企業理念)を基点とした事業経営において、経営目標の達成や戦略遂行を阻害する事象を「リスク」と捉えています。
戦略の意思決定や事業の円滑な運営を適切に行うために、リスクへの対応方針である「リスクアペタイト ステートメント」を定め、リスクカルチャーの醸成を図るとともに、従業員の一人ひとりがこれに基づいた判断・行動を徹底します。

「中外製薬リスクアペタイト ステートメント」の全文はこちらをご覧ください。

3. 戦略リスクの管理

「戦略リスク」の特定および評価にあたっては、経営戦略に大きな影響を与えると想定される重要リスクとその具体的な影響を描き、定期的な経営環境動向の分析により、リスクの変化を把握するとともに、経営活動の進捗に基づいて戦略への影響を評価し、適時適切な対応を図っています。

具体的には、科学・技術の著しい発展や新型コロナウイルス感染拡大に伴う社会システムの変容など、企業を取り巻く環境が大きく変化する中、経営の重要課題(マテリアリティ)と成長戦略「TOP I 2030」を遂行する上で、「技術・イノベーション」「医療制度や薬事規制」「市場・顧客」「事業基盤」に関わるリスクを重要リスクと定め、取り組んでいます。

4. オペレーショナルリスクの管理

当社グループでは、事業活動の円滑な運営を阻害するリスクを「オペレーショナルリスク」として、それらリスクを適切に管理することに日々努めています。

リスク管理の体制・取り組み

リスク管理の体制として、「リスク管理ポリシー」および「リスク管理規程」を制定し、経営専門委員会として代表取締役を委員長とする「リスク管理委員会」、各部門および国内外の子会社ごとに「部門リスク管理委員会」を設置しています。

「リスク管理委員会」では、各部門におけるリスク管理状況を全社的な視点でモニタリングし、報告内容について評価するとともに、必要に応じ経営会議に報告しています。また、部門での対応状況や、業界・外部環境動向などを踏まえて、特に経営に重大な影響を及ぼしかねないリスクについては、「中外製薬グループリスク課題」として特定し、全社的な対応策の進捗状況を経営会議に報告しています。

「部門リスク管理委員会」では、部門内の事業活動におけるリスクを抽出したリスクマップを作成し、定量的に評価しています。なかでも、優先して対応すべきリスクについては「部門リスク課題」として年間対応計画を策定し、その進捗状況を四半期ごとに「リスク管理委員会」に報告しています。

リスク管理体制図

前述の体制を図式化したリスク管理体制のピラミッド図。上から「経営」「管理部門」「各部門・国内外子会社」の3層となり、下階層からの報告に基づき上階層からの指示がされていることを示したもの。

ITシステム活用によるリスク管理の効率化

全社的なリスク情報の把握・分析・フィードバックを効率的に推進するため、独自のリスクマネジメントシステムを開発し、グローバルで運用しています。このシステムでは、各部門がリスクマップや年間リスク対応計画、インシデント報告を登録し、それらの情報をデータベース化して一元管理することで、グループ全体のリスク分析や各部門での対策の状況をモニタリングしています。

リスクマネジメントシステムの概念図。データベースで情報を一元管理し、その情報を進捗管理に活用するほか、分析しフィードバックする流れを示したもの。

有事の対応体制

各部門・国内外の子会社においてトラブルが発生した場合は、各部門・子会社において迅速な対応を行うとともに、遅滞なく「リスク管理委員会」に報告します。

大規模災害や重大トラブル発生時は、CEOを本部長とする「緊急対策本部」や、部門横断的な「リスク対応分科会」を設置し、全社的な有事対応を行います。

また、事業継続にかかるリスク(大規模地震、パンデミックの発生、サイバー攻撃など)に対しては、事業継続計画(BCP)を整備しており、定期的な訓練を行っています。

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