2025年04月16日

「中外ライフサイエンスパーク横浜」が環境省の「自然共生サイト」に認定

環境

中外ライフサイエンスパーク横浜は、施設コンセプトを「Green Innovation Village~緑の中に点在する最先端創薬研究所」とし、地域社会との自然の調和、環境との共存をコンセプトに建てられました。

ここは横浜市水と緑の基本計画の「水と緑の回廊像」の、「柏尾川流域」にあり、舞岡公園、戸塚公園などのまとまりのある緑地をつなぐ緑の軸となっている柏尾川沿いに立地しています。生物多様性の向上を目指し、地域在来種を中心に植生することで、近隣の舞岡公園や柏尾川に生息する生物のハビタットとして重要な場となっています。建設工事前の環境アセスメントで確認された神奈川県レッドリスト*1に掲載されているコチドリについては、繁殖を考慮して設けたコチドリ広場(礫地)において繁殖期に継続的に成鳥・幼鳥の生息が確認されています。

また、敷地西側は敷地境界沿いに長さ約300mを超える大規模な緑地帯を整備し、緑地帯には地域にも開放された遊歩道を設け、地域住民の散歩や休息などの癒しの場の提供、環境活動団体の環境教育イベントに利用されおており、レインガーデンを整備するなど生態系サービスの提供にも力を入れています。

この取り組みが評価され、「中外ライフサイエンスパーク横浜」の緑地が、環境省の「自然共生サイト」(令和6年度後期)に認定されました。

2025年3月18日 自然共生サイト認定証授与式

「自然共生サイト」とは、ネイチャーポジティブの実現に向け、民間の取組等によって生物多様性の保全が図られている区域を、環境省が認定する制度です。本制度は、2022年12月に開催された生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)において、世界目標として採択された「30by30目標*2」の達成に向け、2023年より開始されました。認定区域は、保護地域との重複を除き、「OECM (Other Effective area-based Conservation Measures)」として、国際データベースに登録されます。


環境省:自然共生サイト
https://policies.env.go.jp/nature/biodiversity/30by30alliance/kyousei/


今後も、継続的なモニタリングにより状況を把握し、専門家の意見を聞きながら、適切な管理を実施していきます。また、地域住民や社員が参加する環境イベント・プログラムの実施など環境教育にも力を入れ、さらなる生物多様性増進に取り組んでいきます。

*1 絶滅の恐れがある野生生物種のリスト
*2 2030年までに、陸と海の30%以上を健全な生態系として効果的に保全しようとする目標。2022年12月に生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)で採択された「昆明・モントリオール生物多様性枠組」の、2030年グローバルターゲットの1つです。

中外ライフサイエンスパーク横浜の公開緑道

ショウリョウバッタモドキ(神奈川県レッドリスト*1掲載)

敷地内で確認されたコチドリ(神奈川県レッドリスト*1掲載)の幼鳥

当社の生物多様性保全の取り組みについて詳しくはこちらをご覧ください。
https://www.chugai-pharm.co.jp/sustainability/environment/biodiversity.html