2025年01月30日
地球環境保全への貢献
〜生産拠点における水源保全活動2024〜

中外製薬グループは、地球環境保全をすべての事業活動を支える重要な基盤と捉え、地球環境への影響を最小限に抑制する取り組みを積極的に推進しています。
水は医薬品の製造にとって重要な原材料の一つであるとともに、持続的な社会に欠くことのできない重要な資源です。中外製薬グループは、水の使用量削減、排水管理に加え、生産拠点における森林整備を通じた水源保全活動を行うことで、当社の生産活動が地球環境に及ぼす影響を最小限に抑えるだけでなく、流域に住む方々と共同で使う豊かな水資源の保全に貢献していきたいと考えています。
2024年、当社藤枝工場で使用する水の水源となる静岡県川根本町では、NPO法人「地球と未来の環境基金」の協力およびNPO法人「かわね来風」の指導のもと9月7日に藤枝工場の従業員とその家族が灌木1)除去・メンテナンス作業を、11月17日には、間伐作業2)に加えて木工体験として、間伐材で作られた「木のたまご」の色付けワークショップを実施しました。

静岡県川根本町での活動


浮間工場の水源となる埼玉県秩父郡横瀬町では、2023年4月に締結した、「埼玉県森林(もり)づくり協定」4)のもと、2024年10月5日、間伐作業を実施しました。当日は小雨のため、予定していた従業員とその家族が参加しての活動を縮小し、公益社団法人埼玉県農林公社のご指導のもと、間伐作業経験者少人数で実施しています。

埼玉県秩父での活動

さらに2024年4月には、当社研究拠点である中外ライフサイエンスパーク横浜のある横浜市の水道局(横浜市水道局長 山岡 秀一)と、「水源エコプロジェクトW-eco・p(ウィコップ)」5)の協定を締結しました。
中外製薬グループは、水を大切に使い、きれいにして自然に返すことを事業活動の中で実践し、さらに水を育んでくれる森林を整備するこの活動を今後も継続することで、自然との共生社会の構築に貢献します。
当社の生物多様性保全の取り組みについて詳しくはこちらをご覧ください。
https://www.chugai-pharm.co.jp/sustainability/environment/biodiversity.html
1)灌木:丈が短く、幹が発達しない樹木
2)間伐作業:森が茂りすぎるのを防ぐために、一部の木を伐採し適正な密度の健全な森林に導く作業です。間伐することで、それぞれの樹木へ日光を届けることができ、さらに低木の育成も促すことができるため、健全な森林に導くことができます。植林・枝打ち・下草刈り・間伐などの整備を行っていくことで、水源涵養機能3)をもった健全な森林を守っていくことができます。
3)水源涵(かん)養機能:樹木が大地にしっかりと根を張ると、雨水はすぐに森林から流れ出ることなく、地中(土壌)に浸透し、地下水となりゆっくりと流れ出ます。このことで土壌の流出も防ぎ、洪水や渇水を緩和し、澄んだ美しい水を私たちに供給してくれる働きです。
4)埼玉県民共有の財産である森林を守り育てるため、森林づくり活動を行う企業や団体、活動場所を提供する市町村等及び埼玉県の三者が協定を結び、協力して森林づくりを行うもの。
5)横浜市水道局が企業や団体とともに、きれいな水を創り出す豊かな森林を育み、次世代に引き継ぐために、横浜市が所有する山梨県道志村の水源林を整備する取り組み。
