臨床の観点から新薬創出に貢献。豊富なパイプラインがあるからこそ実現する臨床開発を

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本インタビューに回答する社員

医薬品の開発計画立案や臨床試験の実施、治験結果の解析、規制当局の対応まで、臨床開発過程において重要な役割を果たすクリニカルサイエンティスト。そのリーダーを務める松本と木下。クリニカルサイエンティストの経験を活かし臨床機能リーダーとして活躍する平岡が、中外製薬で働く魅力と臨床開発に携わる醍醐味を語る。

※中外製薬公式talentbook(https://www.talent-book.jp/chugai-pharm)より転載。記載内容・所属は2023年8月時点のものです

オンコロジー、スペシャリティの各領域で、臨床開発をサイエンスの観点からリード

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中外製薬にとって、革新的な新薬候補の臨床的価値を早期に明らかにすることは最重要課題である。臨床開発の中でも、開発方針を決めて臨床試験の計画・立案から規制当局への対応まで、科学的な観点からリードするのがクリニカルサイエンティストの仕事だ。


木下 非臨床・早期開発から後期臨床へ移行するに当たって、臨床試験の設計、試験の進行、データの収集と解析など、多くの側面を考慮しながら臨床開発の計画を立案します。また、治験結果を解析して報告書を作成し、規制当局(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構)に提出し、承認を得るための対応も私たちが行います。

さらに、製品価値の最大化、つまりどうすれば患者さんに貢献できるかを考えるのも重要です。どんなデータがあれば製品をより良いものにできるかなど、新薬に期待される効果をもっとも適切に表現できる方法を考えながら業務を進めています。


松本 新薬を開発する際、非臨床から得られた薬剤のポテンシャルを評価し、臨床での有効性と安全性を評価できる方法を考慮して臨床計画を立案します。

治験の運営は主に臨床試験オペレーションチームが担当しますが、収集されたデータの解析や規制当局とのコミュニケーションにおいて、再びクリニカルサイエンティストが重要な役割を果たします。


オンコロジー臨床開発部でシニアマネージャーを務める平岡。現在は臨床機能リーダーと疾患領域リーダーを担当している。


平岡 ロシュ社の抗がん剤の臨床機能リーダーとして、サイエンスとオペレーションの両方をまとめる役割を担い、それと並行して、消化器がん領域の疾患領域リーダー(臨床)も担当しています。

入社後、一貫してオンコロジーの領域に携わってきました。臨床開発モニターとしてオペレーションを経験した後、クリニカルサイエンスに携わり、現在は双方の経験を活かして臨床開発全体を見ています。


松本は平岡と同じオンコロジー臨床開発部に所属し、木下はスペシャリティ臨床開発部でそれぞれ、クリニカルサイエンスリーダーとして臨床開発を科学的な観点でリードしている。


松本 私は同時進行で走っている肝細胞がんを対象とした複数の臨床試験にクリニカルサイエンティストとして関わっています。中外製薬では、クリニカルサイエンティストが複数の試験を受け持つのが一般的です。治験が始まって医療機関とやり取りしているもの、申請を控えているものなど、さまざまな段階の試験を担当しています。


木下 私は眼科領域を担当しています。2022年に眼科の製品が発売されたことを受け、眼科用薬を製造・販売する会社から転職してきました。現在はクリティカルサイエンスリーダーとして、導入評価やサイエンスの観点からの臨床試験遂行、承認申請などを担当しています。

パイプラインの豊富さが魅力。ロシュ社とのパートナーシップが生み出す新たな可能性

本インタビューに回答する社員

自社開発品だけでなくライセンス契約によってロシュ社、またその子会社であるジェネンテック社が創製した品目も有する中外製薬。同社でクリニカルサイエンスに関わる魅力は開発パイプラインの豊富さにあると3人は口を揃える。


木下 開発パイプラインが豊富で、さらに革新的なものが多いと感じています。難治性疾患を抱えている患者さんの力になれるような革新的なパイプラインを持つことは簡単なことではありません。社会貢献度が高い仕事を担当できるところに魅力を感じています。


松本 ロシュ社、ジェネンテック社とやり取りする機会が多く、グローバルな視点でクリ二カルサイエンスのプロセスが学べているのも中外製薬ならではですね。

また、当社の独自のサイエンス力と技術力により自社で創製した開発品もあります。社内では国内外に向けてどんな開発をしていくべきかが活発に議論されていて、グローバルな観点からクリニカルサイエンスに関われるところも当社の魅力だと思います。

以前、初めて人に薬剤を投与する第I相試験の臨床試験がジェネンテック社で行われた際、患者さんの安全性を担保しつつ、ガイドラインにとらわれないチャレンジングな試験デザインをしていたことがとても印象的でした。それまで「ガイドラインは遵守すべき」と思って疑わなかった私にとってまさに目から鱗。ガイドラインは遵守した上で、工夫しながらスピード感をもって開発を進めて当局とも積極的に折衝し、計画を実現していく姿勢からは多くを学びました。当時学んだことを、今後試験デザインを計画するときに役立てたいと思っています。


平岡 おふたりの意見に同感で、私も開発パイプラインの豊富さに中外製薬の優位性があると思っています。臨床開発部では第II相試験、第III相試験など後期相を主に担当していますが、第I相やその直前のフェーズにある自社開発品も中外製薬は数多く手がけており、今後それらが後期相へと進むことが予想されます。

後期相の開発はロシュ社へ導出後となることが多いのですが、中外製薬が情報をインプットしたり、共に開発計画を練りあげたりする機会が今後は増えていくはずです。ロシュ社のグローバルトップサイエンティストたちと共同開発することで、サイエンス力はもとより、グローバルリーダーシップや人間性の面でも学びが広がるのではないかと感じています。

また近年は、メディカルや非臨床などの他機能と連携し、さらにドクターや患者さんの視点も加味しながら開発計画を立案したりデータ収集したりしようとする動きが強まってきました。さまざまな機能、ステークホルダーと緊密に連携することで、多様な視点が学べることも当社の魅力だと思います。


一方、中外製薬では、患者さんにおける治療上の安全性にいち早く気づき治療改善することを目的として、デジタルデバイス、ウェアラブルデバイスの開発にも力を入れている。そうした新しい取り組みに挑戦する機会が多いのも、同社でクリニカルサイエンスに関わっているからこそだと言う。


松本 臨床試験に新しいことを積極的に取り入れようとするのが中外製薬の文化。「他社がやっているからうちもやろう」「従来通りに試験を進めていこう」というのではなく、もっと新しく良くしていけるはずだという考えが社内に浸透しています。


木下 ロシュにもクリ二カルサイエンスがあるので、中外製薬のクリ二カルサイエンスの存在意義を明確にしていく必要があるでしょう。私たちがプレゼンスを示すためには、新しいことに挑戦し続けることが不可欠ですが、コンフォートゾーンに留まることを良しとせず、変化を恐れないところが当社のクリ二カルサイエンスの最大の魅力かもしれません。

育成、キャリア支援、ワークライフバランス。中外製薬だからかなう自由度の高い働き方

本インタビューに回答する社員

中外製薬の社風にも魅力を感じていると話す3人。それぞれの立場や経験から、同社で働く人の特性や強みをこう表現する。


平岡 各職種ごとにロール・アンド・レスポンシビリティが策定されていますが、自分の守備範囲を守るだけでなく、プラスアルファのスキルを突き詰めて自己研鑽に励む人がとても多いと思います。

また、臨床開発本部は非常に大きい組織。仲間意識があり、チームワークを重視する協力的な人が多いのも特徴である。


松本 チームワークを大事にする方が多いのは私も同意見です。とくに臨床開発ではさまざまな部署の方と関わることもあり、高いコミュニケーションスキルがあり、周囲のことが見えている方が多いと感じます。チャレンジ精神のある人も多いですね。


木下 相互扶助の精神が根づいていると思います。以前、新しく加入するメンバーのためにナレッジを共有できる仕組みづくりをすべきと提案したところ、すぐに資料のリスト化や勉強会を実施する環境が整いました。それぞれがフラットに意見を出しながら、協力してより良い組織にしていこうという意識が感じられます。


3人のうち唯一、中外製薬に新卒入社している平岡。同社にはOJTをはじめとする充実した育成体制やキャリア支援制度があると言う。


平岡 新入社員共通導入研修のほかに、臨床開発部ではCLOVER研修と呼ばれる自社オリジナルの新人教育プログラムを実施していて、約半年にわたって臨床開発に関わるさまざまな部署をローテーションで経験することができます。また、先輩社員がOJTコーチとしてついてくれたのもありがたかったです。

キャリア支援に関しては、クォーターごとに上司と相談する機会が設けられています。キャリア形成について意見を聞いてくれたり助言してくれたりする上司がとても多いというのが個人的な印象です。

私の場合、臨床機能リーダーになるにはオペレーションもクリニカルサイエンスも経験しておきたいと考えていたので、まず臨床開発モニターを経験し、その後はオペレーションを担うスタディリーダー、そしてその次はクリニカルサイエンスリーダーというように、上司と相談しながら一つひとつステップを踏みながら仕事の幅を広げることができました。


中外製薬にキャリア入社した松本が前職で担当していたのは非臨床の研究。臨床開発は未経験ながら、OJTコーチのもとで無理なくキャッチアップすることができたと振り返る。


松本 入社してすぐにプロジェクトにアサインされ、OJTコーチと共に実務に取り組みながら学んでいきました。自分の経験値やレベルに応じてプロジェクトにアサインいただいた印象があり、熟練の先輩社員と一緒に仕事をできたのはとても良い経験になりました。

キャリア支援に関しては、開発パイプラインが豊富なことも関係していると思いますが、早いタイミングでチャンスが与えられる環境があると思います。すべての希望がかなうわけではありませんが、若い方をリーダーに登用するなど、社員の希望を受け入れてくれる傾向があるのも、中外製薬の良い文化ですね。実際、私自身も希望していた通りクリニカルサイエンスリーダーを務めることができています。


同じく転職組の木下。主体的に学べる環境の中で成長してきたと入社後の1年半を思い返す。


木下 オンライン学習動画サービスを自由に活用できるなど、自分で勉強したい人を後押ししてくれるのが中外製薬の良いところだと思います。中でも印象的だったのが、「中外アカデミア」。これは自ら学びたいテーマを提案し、それに共感する人たちが部署を超えて集まって一緒に勉強するというもの。

入社1年目、中外製薬のビジネスモデルについて営業本部や品質保証部の方と一緒に勉強したのですが、社内のネットワークもできてとても有意義でした。


一方、それぞれ子どもを育てる親としての顔も持つ3人。中外製薬には育児と仕事を両立しやすい環境があると言う。


平岡 コアタイムのないフレックスタイム制度が導入されていて、AM5時からPM10時までの好きな時間で働くことができます。私には3人の子どもがいますが、おかげで時短勤務を取得することなくフルタイムで働くことができています。

以前、時短勤務をしていた時期もありましたが、業務量を減らしながらもチャレンジしたいロールなどの希望は聞いてもらっていました。社員の想いに最大限寄り添おうとする会社の姿勢にとても感謝しています。


松本 私もフレックスタイム制度に助けられています。子どものお迎えに行く時間や夕飯の支度のために中抜けし、その後に業務を再開できるので、産休育休から復帰するときも不安はありませんでした。


木下 自由度の高い働き方ができるのは本当に魅力的ですね。臨床開発部ではコロナ禍が明けたいま、出社は週1回以上が原則。強制されることはありませんが、チーム会議の後にランチするなど、出社したくなるような仕掛けを自分たちで考えて実行しているのも中外製薬らしいところだと思います。


松本 私も「週に何回は来なさい」と言われたことはないですね。


平岡 「どうしたら会社に来たくなる?」と上司から聞かれて、「ドーナツが置いてあったら行きます」とつぶやいたら、数日後に「ドーナツありますよ」と連絡があったことがありました。たまたまかもしれません(笑)。ドーナツを食べながらさまざまな機能の方と対話を楽しむカフェタイムを過ごせました。

新たな仲間と共に、中外製薬の臨床開発は新たなフェーズへ

本インタビューに回答する社員

中外製薬の臨床開発を支える3人。三者三様の未来を描いている。


平岡 臨床機能リーダーとなって1年半。ようやくいまのポジションに慣れてきました。まずはこのロールの務めを果たすべく成長していきたいですね。

また、中外製薬の臨床開発部ではロシュ品の新薬開発を担うことが少なくありません。同社が策定する臨床開発計画にしっかりアラインし一体となって進めていくのはもちろん、日本やアジアで多いがん種に対してどうアプローチしていくべきか積極的に提案するなど、そこからさらに歩みを進めることが今後のオンコロジー臨床開発に課された課題だと思っています。


松本 目下のところ、私は平岡さんのような臨床機能リーダーになることをめざしています。臨床機能リーダーとして他部署のメンバーと関わる機会をさらに増やしたり、プロジェクトを推進したりしながら、患者さんにとって最良なかたちで薬を提供できるよう、臨床をリードしていきたいです。

いずれは臨床開発以外の領域に挑戦することも考えています。中外製薬には、社内インターンシップ制度があり、別の部署の仕事を経験することが可能です。社内制度を有効活用しながら、新しい視点を身につけられたらいいですね。


木下 まずはいまの仕事を全うすることが当面の目標です。長期的には、松本さんと同じく、臨床機能リーダーとなって高い視座でプロジェクト全体を俯瞰しながら仕事ができたらと考えています。

また、眼科チームのひとりがジェネンテック社に出向していますが、そうやって海外のメンバーと一緒に研究開発に関わることも視野に入れています。さまざまなことに果敢にチャレンジし、いまよりもさらに医薬品開発に貢献していけるような存在になっていきたいです。


臨床開発部が国内外のチームと協力しながら開発戦略やプロトコル作成をリードしていく上で欠かせないのが新しいメンバー。共に次の成長ステージへと漕ぎ出していける仲間に向けて、松本と平岡はこう呼びかけます。


松本 他社では、クリニカルサイエンスと、臨床試験のオペレーションに関わるスタディマネジメントとで部署が分かれているのが一般的ですが、臨床開発部では同じ部署の中で両方に関わることができます。自分のロールをどんどん広げていきたいと思う方に来ていただけたらうれしいです。


平岡 5月から松本さんと同じプロジェクトを担当していますが、非臨床の経験がある彼女と一緒に仕事をすることが、ほかのメンバーにとって学びが深まるきっかけになっていると感じます。臨床開発の経験の有無は問いません。意欲のある方と一緒に仕事できることを心待ちにしています。