中外製薬のニュースリリースは、当社関連の最新情報をステークホルダーの皆様にお伝えするために実施しています。医療用医薬品や開発品の情報を含む場合がありますが、報道関係者や株主・投資家の皆さまへの情報提供を目的としたものであり、これらはプロモーションや広告、医学的なアドバイス等を目的とするものではありません。

2022年05月10日

  • サステナビリティ

中外製薬、ロシュと共に世界血友病連盟の人道支援プログラムへの参画を2028年まで延長

  • 延長により、血友病治療へのアクセスが不十分な地域の約1,000名におよぶ血友病Aの方々に対し、継続して出血予防療法を提供
  • 出血予防療法は、血友病の方々の出血を抑制し、血友病のない人と同様の生活の質(Quality of Life)を達成することを目的とする。途上国では、医療資源が緊急事態や急性出血への備えに向けられ、出血予防療法へのアクセスが特に限られている
  • 2019年2月のパートナーシップ開始以降、WFHを通じロシュ・グループの寄付が30カ国で940名以上に役立てられた

 中外製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長 CEO:奥田 修)は、ロシュが世界血友病連盟(WFH:World Federation of Hemophilia)による人道支援プログラムWFH Humanitarian Aid Programへの参画を2028年末まで延長することをお知らせいたします。WFH人道支援プログラムに対し、ロシュ・グループの有する出血予防療法が提供され、治療へのアクセスが不十分な地域の約1,000名に及ぶ血友病Aの方々への治療の提供が継続されます。提供される医薬品の創製元である中外製薬は、ロシュ・グループのメンバーとして、本プログラムにロシュと共に継続して参画します。2019年2月に開始されたロシュとWFHのパートナーシップは、開発途上国に出血予防治療へのアクセスを初めてもたらすものでした。寄付された医薬品は、30カ国で940名以上の治療に役立てられました。

 開発途上国において、出血性疾患の患者さんのほとんどは、診断、治療およびケアを受ける機会がなく1、健康、Quality of Life(QOL)および寿命に重大な影響を及ぼします。こうした地域では、医療資源が緊急事態や急性出血への備えとして確保され、多くの先進国で血友病Aの標準治療となっている出血予防療法へのアクセスは限定されています2,3。一部の開発途上国では、血友病の方々へより良いケアを提供するため、低用量での予防治療療法が開発されましたが4、これは「ゴールドスタンダード」と考えられている用量での標準治療を提供するものではありません2。これらの国では、重症血友病の方々が必要な治療にアクセスできず、成人期までの生存が叶わないことが多く5、成人した場合も多くは重い障害や孤立、慢性的な疼痛を伴います。

 WFH人道支援プログラムは、開発途上国における遺伝性出血性疾患の患者さんを対象とし、治療へのアクセス改善を図る画期的な取り組みです。本プログラムを通じ、これまでに112カ国以上で22,000名を超える血友病の方々に出血予防療法またはオンデマンド療法が提供され、うち2,000名以上が出血予防療法を受けられています6

 代表取締役社長 CEOの奥田 修は、「WFH人道支援プログラムにより、中外製薬創製の医薬品による出血予防療法をより多くの方にお役立ていただくことができます。本プログラムは個人に持続可能なケアを提供するだけでなく、その結果として社会全体に恩恵をもたらしています」と述べるとともに、「中外製薬とロシュがこのプログラムに引き続き参画し、WFHを通じ、我々の医薬品への安定したアクセスが確保されることを嬉しく思います」と語っています。

 中外製薬は、成長戦略「TOP I 2030」において、事業活動を通じたESGの取り組みが評価され、社会課題解決をリードする「世界のロールモデル」となることを、2030年に到達すべきトップイノベーター像の一つに掲げています。保健医療アクセスの向上は、経営上の重要課題(マテリアリティ)の一つです。今後も、「患者中心の持続可能な医療の実現」に向け、グローバルヘルスに向けた取り組みを推進していきます。

【関連リリース】
ロシュと共に、世界血友病連盟の人道支援プログラムに参画(2019年2月6日プレスリリース)
https://www.chugai-pharm.co.jp/news/detail/20190206150000_816.html

中外製薬におけるグローバルヘルスへの取り組み
 中外製薬は、SDGs開発目標において、中外製薬のミッションに直結する「3 すべての人に健康と福祉を」を最重点目標としています。アジアの開発途上国において、多職種連携のチーム医療アプローチおよびリソースに適したガイドライン開発などの取り組みを通じ、患者さん中心の質の高いがん医療へのアクセス向上を支援する活動を継続しています。なお、グローバルヘルスに関する基本的な考え方については、以下のページをご参照ください。
https://www.chugai-pharm.co.jp/sustainability/globalhealth/concept.html

出典:

  1. World Federation of Hemophilia. Achieving Global Impact – Strategic plan: 2021-2025 [インターネット:2022年5月確認]. Available from: https://wfh.org/wp-content/uploads/2021/12/WFH-Strategic-Plan-2021-2025.pdf.
  2. Poon MC and Lee A. Individualized prophylaxis for optimizing hemophilia care: can we apply this to both developed and developing nations? Thrombosis Journal. 2016; 14:32.
  3. De Kleijn P et al. Differences between developed and developing countries in paediatric care in haemophilia. Haemophilia. 2012;18:94-100.
  4. Sidharthan N and Sudevan R. Low Dose Prophylaxis in Hemophilia Care. Indian J Hematol Blood Transfus. 2020 Jan;36(1):16-25.
  5. Ghosh K and Ghosh K. Management of haemophilia in developing countries: challenges and options. Indian J Hematol Bloos Transfus. 2016 July-Sept; 32(3):347-355.
  6. World Federation of Hemophilia. Humanitarian Aid Program Impact Report [インターネット:2022年5月確認]. Available from: https://wfh.org/wp-content/uploads/2022/04/Humanitarian_Aid_2021_Impact_Report.pdf

以上

本件に関するお問い合わせ先:
中外製薬株式会社 広報IR部

  • 報道関係者の皆様
  • メディアリレーションズグループ
  • Tel:03-3273-0881
  • mailto: pr@chugai-pharm.co.jp
  • 投資家の皆様
  • インベスターリレーションズグループ
  • Tel:03-3273-0554
  • mailto: ir@chugai-pharm.co.jp
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