中外製薬のニュースリリースは、当社関連の最新情報をステークホルダーの皆様にお伝えするために実施しています。医療用医薬品や開発品の情報を含む場合がありますが、報道関係者や株主・投資家の皆さまへの情報提供を目的としたものであり、これらはプロモーションや広告、医学的なアドバイス等を目的とするものではありません。

2020年09月25日

テセントリクおよびアバスチン、切除不能な肝細胞がんに対する初めてのがん免疫療法として承認を取得

  • がん免疫療法として初めて肝細胞がんに対し有効性を示した併用療法として承認を取得
  • 全身薬物療法未施行の切除不能な肝細胞がんを対象とする第III相臨床試験IMbrave150試験の成績に基づき承認

 中外製薬株式会社(本社:東京、代表取締役会長 CEO:小坂 達朗)は抗悪性腫瘍剤/抗PD-L1ヒト化モノクローナル抗体「テセントリク®点滴静注1200 mg」[一般名:アテゾリズマブ(遺伝子組換え)]および抗悪性腫瘍剤/抗VEGFヒト化モノクローナル抗体「アバスチン®点滴静注用100 mg/4 mL、同400 mg/16 mL」[一般名:ベバシズマブ(遺伝子組換え)]について、切除不能な肝細胞癌(HCC: hepatocellular carcinoma)に対する適応追加の承認を本日、厚生労働省より取得しましたのでお知らせいたします。本治療は、2020年4月に同省より生命予後を改善したことを踏まえ優先審査に指定され、承認申請より7カ月での承認取得となりました。

 代表取締役社長 COOの奥田 修は、「予後不良かつ治療選択肢の限られたHCCに対し、テセントリクとアバスチンの併用療法が承認されたことを大変嬉しく思います」と述べるとともに、「がん免疫療法として初めてHCCに対する有効性を示した本治療を患者さんにお届けできることに喜びと責任を感じています。HCC治療への貢献を目指し、引き続き迅速な適正使用情報の提供に努めてまいります」と語っています。

 今回の承認は、全身薬物療法未施行の切除不能なHCCを対象に実施された第III相臨床試験IMbrave150試験の成績に基づいています。テセントリクとアバスチンの併用療法は、ソラフェニブ単剤と比較し、死亡リスクを42%、病勢進行または死亡リスクを41%減少させました(OSハザード比: 0.58、95%信頼区間: 0.42-0.79、p=0.0006[層別log-rank検定])(PFSハザード比: 0.59、95%信頼区間: 0.47-0.76、p<0.0001[層別log-rank検定])。テセントリクとアバスチンが投与された329例中276例(83.9%)に副作用が認められ、主な副作用(10%以上)は高血圧、蛋白尿、疲労、AST増加、そう痒症、注入に伴う反応、下痢、ALT増加、食欲減退でした。本試験成績は、2020年5月14日にNew England Journal of Medicineに掲載されました。

【参考情報】
テセントリクおよびアバスチンの切除不能な肝細胞がんに対する承認申請について(2020年2月14日発表プレスリリース)
https://www.chugai-pharm.co.jp/news/detail/20200214150000_949.html

ロシュ社は、肝細胞がん患者さんにおける全生存期間の延長を示したテセントリクとアバスチンの併用療法のピボタル試験成績を発表(2019年11月25日発表プレスリリース)
https://www.chugai-pharm.co.jp/news/detail/20191125160000_918.html

テセントリクとアバスチンの併用療法は、切除不能な肝細胞がん患者さんの初回治療における全生存期間および無増悪生存期間を延長(2019年10月21日発表プレスリリース)
https://www.chugai-pharm.co.jp/news/detail/20191021171500_903.html

 オンコロジー領域のリーディング企業である中外製薬は、テセントリクが新たな治療選択肢の一つとして切除不能肝細胞がんの治療に貢献できるよう、適正使用の推進に取り組んでまいります。

添付文書情報 ※関係部分を抜粋

販売名: テセントリク®点滴静注1200 mg
一般名: アテゾリズマブ(遺伝子組換え)
効能又は効果: 切除不能な肝細胞癌
用法及び用量: ベバシズマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200 mgを60分かけて3週間間隔で点滴静注する。なお、初回投与の忍容性が良好であれば、2回目以降の投与時間は30分間まで短縮できる。
販売名: アバスチン®点滴静注用100 mg/4 mL、同400 mg/16 mL
一般名: ベバシズマブ(遺伝子組換え)
効能又は効果: 切除不能な肝細胞癌
用法及び用量: アテゾリズマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはベバシズマブ(遺伝子組換え)として1回15 mg/kg(体重)を点滴静脈内注射する。投与間隔は3週間以上とする。

IMbrave150試験について
 IMbrave150試験は全身薬物療法未施行の切除不能なHCC患者さんを対象とした多施設共同オープンラベルのランダム化第III相臨床試験です。本試験では、501名の患者さんが2:1の比で、テセントリクおよびアバスチン併用群とソラフェニブ単剤群のそれぞれに割り付けられました。両群ともに薬剤の投与は、主治医判定により病勢進行または忍容できない毒性の出現のいずれかまで継続されます。主要評価項目は全生存期間(OS: overall survival)とRECIST v1.1に基づく中央判定による無増悪生存期間(PFS: progression-free survival)です。副次評価項目は、奏効率(ORR: objective response rate)、病勢進行までの期間(TTP: time to progression)および奏効期間(DoR: duration of response)のほか、患者報告アウトカム、安全性および薬物動態です。

肝細胞がんについて
 肝細胞がん(HCC)は肝臓がんの90%以上を占めており、予後不良かつ治療選択肢が限られているため、世界でのがんによる死亡の主な原因となります1, 2。国内では、毎年約4万人が肝臓がんと診断され、死亡数は約2万8千人となっています3。HCCは主にB型またはC型肝炎による肝硬変もしくはアルコール性肝炎から進展し、がんにいたります1。切除不能なHCCの予後は不良であり、全身薬物療法の選択肢は限られており、1年生存率は50%以下となります4

上記本文中に記載された製品名は、法律により保護されています。

以上

出典

  1. Llovet J et al. Hepatocellular carcinoma. Nat Rev Dis Primers. 2016;2:16018.
  2. 日本肝癌研究会. 「第20 回全国原発性肝癌追跡調査報告(2008~2009)」 肝臓 60巻8号258-293(2019)
  3. 国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」(2020年9月確認)https://ganjoho.jp/reg_stat/index.html
  4. Giannini G et al. Prognosis of untreated hepatocellular carcinoma. Hepatology. 2015;61(1):184-190.

本件に関するお問い合わせ先:
中外製薬株式会社 広報IR部

  • 報道関係者の皆様
  • メディアリレーションズグループ
  • Tel:03-3273-0881
  • mailto: pr@chugai-pharm.co.jp
  • 投資家の皆様
  • インベスターリレーションズグループ
  • Tel:03-3273-0554
  • mailto: ir@chugai-pharm.co.jp
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