2025年05月27日

血友病の方とそのご家族が血友病とともに、より自分らしい日々を過ごすためにCommunication Design Advisory Meetingを開催

患者さん中心の持続可能な医療

写真左から:梅原 昌宏先生(メガロポリスTOKIO運営責任者/薬剤師)、近澤 悠志先生(東京医科大学臨床検査医学分野 助教)、座長を務めていただいた西田 恭治先生(国立病院機構大阪医療センター 血友病科 GM/感染症内科 医長)、平井 啓先生(大阪大学大学院人間科学研究科 准教授)


中外製薬は患者さんを「ともに課題解決を目指すパートナー」として位置づけ、患者団体との協働を基軸とした活動を通じて、患者さん一人ひとりが最適な治療を選択できる医療の実現に向けて取り組んでいます。

この取り組みの一環として、血友病の方とそのご家族が血友病とともに、より自分らしい日々を過ごすために重要となる観点について話し合うことを目的に、「Communication Design Advisory Meeting」 を2025年1月18日に開催しました。 テーマはShared Decision Making(シェアード・ディシジョン・メイキング:SDM)でした。SDMとは患者さんと医療者が情報と価値観を共有しながら、ともに最適な治療方針を決定するプロセスです。

ミーティングではSDMに関する3つの講演とグループディスカッションを通して、血友病におけるSDMの課題と解決策について、ご参加いただいた血友病の方、血友病診療に携わる医療関係者(医師、メディカルスタッフ)全員で考えました。

講演セッションでは、以下の3つの講演が行われました。

  1. 血友病におけるSDM ~日本においてSDM推進のために必要なこと~
    近澤 悠志先生(東京医科大学臨床検査医学分野 助教)
  2. 伝える? 伝わる? SDM ~患者コミュニケーション編~
    梅原 昌宏先生(メガロポリスTOKIO運営責任者/薬剤師)
  3. SDMとリバタリアン・パターナリズム
    平井 啓先生(大阪大学大学院人間科学研究科 准教授)

グループディスカッションでは、参加者が4つのグループに分かれ、モデル症例をもとにSDMを推進するための課題と解決策について意見を交換しました。

このミーティングを通じて、SDMの浸透に向けて血友病の方や医療関係者が目指すべき具体的な姿を描き、患者さんと医療者がより良いコミュニケーションを取り、最適な治療選択ができるよう、SDMの重要性について理解を深め、実践方法の検討に向けた活発な意見交換ができました。

今回のミーティングで確認できたSDM浸透に向けた課題や解決のためのアイデアを基に、ご参加いただいた方々との継続的な連携・協力のもとで解決ツールの検討・開発を進めるなど、さらなる血友病診療の発展のためにSDMの実践に向けた取り組みを推進していきたいと考えています。

血友病患者さんと医療者が目指すより良いコミュニケーションと治療選択
Shared Decision Makingの浸透を目指して~ [PDF 1.6MB]