2025年04月09日
患者さんと医療従事者の声をかたちに ~より良い製品づくりへ~
患者さん中心の持続可能な医療
中外製薬グループの大切な価値観に「患者中心」があります。私たちは、患者さん一人ひとりの健康と幸せを最優先に考えています。そのために、患者さんや医療従事者の声を製品改良や開発に活かしています。
製品改良・開発に患者さんや医療従事者の声を取り入れるプロセス
- 医薬情報担当者(MR)やお問合せ窓口を通じていただいたご意見やご要望を、迅速に社内システムに集めています。
- 集められたご意見やご要望は、社内システムや定期的な情報共有の場を活用して、複数の部門(お問合せ窓口、製品設計部門、品質保証部門、営業部門など)で共有されます。
- 共有された情報を各部門の担当者が確認・検討し、より使いやすく、安全で高品質な製品を目指して社内で連携しながら、改良・開発を行います。
患者さんの声が製品改良(投与補助具を含む)につながった事例
-
自己注射(自分で注射をすること)の際に投与方向を間違えないように、薬のキャップの色を変更しました。
オートインジェクター(ボタンを押すだけで薬を自動的に投与できる注射器)の両端の色が同じため、誤って逆さに持ってしまう可能性があるというご意見をいただきました。そこで、針のキャップを紫に、リングの色を赤に変更し、逆さ持ちによる指への針刺しを防止しました。 -
自己注射をしやすくするために、注射補助具を作成しました。
オートインジェクターのボタンが押しにくいというご意見をいただきました。そこで、ボタンを指で押さずに皮膚に押し付けるだけで注射できる補助具を作成しました。 -
注射部位の痛みを和らげるための器具を用意しました。
皮下注射の際、特に子供が痛みを嫌がるというご意見をいただきました。そこで、注射時の痛みを緩和する医療機器を用意しました。(この薬剤を使用しており、かつ必要な方にのみ医療従事者を通じて本機器を配布しています。) -
経管投与チューブ(鼻や口から胃や腸に挿入するチューブ)から薬を投与できるように、専用のコネクター(接続部品)を作成しました。
経管投与チューブを使用している方から、薬(液剤)を飲むのが難しいというご意見をいただきました。そこで、薬を飲む際に使用する器具を経管投与チューブに接続するためのコネクターを作成しました。 -
安全キャップ(チャイルドレジスタンスキャップ)が開けられない方のために、簡単に開けられるキャップを作成しました。
薬の入った容器の安全キャップが固くて開けられないというご意見をいただきました。そこで、どうしても安全キャップを開けられない方のために、子供が開けにくいように配慮しつつ、開けやすいキャップを作成しました。(この薬剤専用のもので、開封困難な方にのみ医療従事者を通じて配布しています。)
中外製薬は今後も、患者さんや医療従事者のご意見をもとに、製品の改良や開発を進めてまいります。