2023年02月17日

カンボジアの医療関係者を対象とした第3回チーム医療ワークショップをオンラインで開催

患者さん中心の持続可能な医療 グローバルヘルス 社会貢献 医療

飛躍的な経済成長の一方、カンボジアの保健・衛生事情は未だ発展途上であり、国民の医療・衛生に関する知識不足、保険制度の不備、医療設備の不足など、解決すべき課題が数多く残されています。とりわけ医療関係者の絶対数の不足は深刻であり、国民の質の高い医療へのアクセスを阻む大きな障害となっています。この課題の解決に向け、中外製薬は特定非営利活動法人ジャパンハート(以下、ジャパンハート*)と共にカンボジアにおけるチーム医療ワークショップを2022年12月13日と14日に開催しました。

中外製薬は、医療のさまざまな担い手が目的と情報を共有し、互いに連携・補完したうえで医療を提供する「チーム医療」の日本国内での推進に長年携わってきました。この経験をもとに、限られた人的資源の連携を支援し、カンボジアにおける質の高い医療の実現に貢献すべく、現地の医療関係者を対象とするチーム医療のワークショップを2020年から開催しています。3度目となる今回は、日本におけるCOVID-19の流行を鑑み、2021 年と同様に日本からのオンライン講義による開催となりました。

過去の活動内容は以下のリンクからご覧ください。

オンライン チーム医療のワークショップの様子

写真提供:ジャパンハート

前年の参加者からのフィードバックを踏まえ、今回は「Resolving Workplace Conflict」をテーマとしたワークショップを実施しました。2日にわたる日程のうち、初日は現地クメール人スタッフを対象にクメール語の通訳を介し日本語で実施、2日目は日本人スタッフを対象に開催し、合わせて17名が参加しました。普段、お互いが気づかなかった双方のコミュニケーションの課題も見え、今後のチーム医療をさらに推進するための改善策のヒントとなったと参加スタッフからもコメントを頂きました。

今後も中外製薬の強みを活かした継続的な支援活動により、患者中心の高度で持続可能な医療の提供を目指し、引き続きグローバルヘルスへの貢献に努めていきます

 

参加者のコメント

ジャパンハート 理事・医師・カンボジア病院事業責任者 神白 麻衣子氏
この度の研修では、前回同様にオンラインでの長時間での実施の中、さらに内容もスタッフ間でのコンフリクトマネジメントと難易度が高いものでしたが、参加したスタッフが前向きに受講している姿を見ることができました。
日本人のスタッフも同様の研修を受講いたしましたが、和気あいあいと普段話さないことを話すことができ、有意義な時間でした。日本人でさえ内容は難しかったという声が上がっていたほどですが、カンボジア人のスタッフは積極的に質問も出ていたという話を講師の先生からお聞きし、カンボジア人のスタッフが主体的に研修に参加していたことが伺えて嬉しく思いました。 
普段の業務の中では聞こえてこないような、スタッフ間で抱えている悩みを知り、当たり前の話ではありますが、日本人だけでなくカンボジア人も同様にどうすれば組織を円滑に動かし、仕事を進められるかを悩んでいることがわかりました。
今回の気づきを生かし、組織の団結力を高め、活動していきたいと思います。

ジャパンハートこども医療センター  アドミン リーダー Run Sopheap(ラン ソフェアップ)氏
今回、こうした機会をいただきありがとうございます。
クメール語に通訳をしていただき、とても親切なワークショップでした。複雑で難しい内容であったため、時折ニュアンスがわからないことや、テキストの英語が少し私にはレベルの高いものでしたが、それでも普段の仕事の中で実際に起きているテーマだったので、今回参加したカンボジア人スタッフのリーダーたちにとっては、とても興味深い内容でした。
ワークショップを通して、どうすればスタッフ間の問題を解決できるかを考えるきっかけになりました。今回扱った問題は、言語の問題だけでなく、考え方の違いで起きる問題なので、日本人とカンボジア人の間だけでなく、カンボジア人同士でも良く起こります。
今後、今回学んだことを意識して仕事に取り組んでいきたいと思います。
改めて、本当にありがとうございました、深く感謝します。

 

参照
*特定非営利活動法人ジャパンハートホームページ https://www.japanheart.org/



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