2021年04月22日

非感染性疾患(NCDs)の診断および治療の支援、安全な施設分娩の促進(2020年度)

ミャンマーでの持続的な保健医療へのアクセス向上を目指して

患者さん中心の持続可能な医療 グローバルヘルス 社会貢献

メティラ郡 モバイルクリニックの様子(Au Yin Gone village)

中外製薬は、AMDA – MINDS(AMDA – Multisectoral and Integrated Development Services)*1と連携し、2018年11月よりミャンマーのマンダレー地域メティラ郡の農村部において、非感染性疾患(Non-communicable diseases; NCDs)患者の診断と治療を支援しています。また、同国のパウッ郡においては、安全な施設分娩をサポートする自立的な仕組みの構築を支援する活動に取り組んでいます。
過去の活動はこちらからご覧ください

ミャンマーでは地域総合病院の利用は緊急時や重症の入院治療に限定されています。特に農村部の患者さんにとって、通常の外来受診や治療は移動距離やコスト負担の面からハードルが高く、結果として初期治療が遅れて重症化につながることが課題となっています。こうした課題解決に貢献するため、中外製薬はメティラ郡において、健康診断とフォローアップ治療への連携を行うモバイルクリニック(移動型診療)の運営を通じて患者さんの診断や治療をサポートし、重篤な状態の患者さんには病院での入院治療を促しています。同時に、パウッ郡においては、妊産婦が緊急時に病院へアクセスできる体制を構築するために設立した、住民と共同のマッチングファンドによる搬送基金、及びパウッ郡総合病院に導入した超音波診断装置(エコー)について、運営及び活用状況をモニタリングしています。

 

2020年の活動内容

1.メティラ郡及びパウッ郡におけるCOVID-19感染拡大予防対策の支援
農村部における住民へのマスクの供与、医療機関への個人防護具等(ガウン、キャップ、フェイスシールド、マスク)の供与を行いました。

2.メティラ郡におけるモバイルクリニック(移動型診療)と健康教育の実施
郡保健局スタッフとのワークショップ及び研修を実施し、COVID-19感染予防対策を講じた上で、28村で健康診断と治療を行いました。受診された2,549人中、約31%が高血圧、糖尿病、心臓病等のNCDs患者と診断され、早期の投薬治療やその後のフォローアップに結び付けることができました。更に、医療資機材(血圧及び血糖値測定用)の供与、健康教育を実施しました。

3.パウッ郡における超音波診断装置(エコー)の活用状況及び21の搬送基金の利用状況のモニタリング

メティラ郡 モバイルクリニックの様子(Pyin Thar village)

メティラ郡 モバイルクリニック(健康教育)の様子(Yai Ngan village)

COVID-19の世界的流行により各国の注目が感染症対策に集まる中、高血圧、糖尿病、がんなどのNCDs患者は大きな打撃を受けています。WHOの調査によると、多くの国々でNCDsのための医療サービスの縮小、延期等が見られ、特に低中所得国と先進国の格差が広がっています*2。今後、母子保健サービスの低下による乳児死亡率への影響が心配され、NCDs患者の症状悪化、早期診断の減少等の影響が顕在化することが懸念されます。特にミャンマーなどの低中所得国のNCDs患者は、基礎疾患の治療へのアクセスが阻害され、更にCOVID-19感染時の重症化リスクにも晒されるなど、二重の苦難に直面していると考えられます。このような状況下において、当社が2019年以降メティラ保健局に提示しているモバイルクリニックのパイロットデータは、患者さんの重症化の広がりを予測する観点からも、その重要性が一層増しています。

COVID-19の感染拡大により、現地における活動の一部は一時中断したものの再開し、21年以降も継続しています。今後もこうした活動が、中外製薬の目指す現地ニーズに沿った持続可能な課題解決策の提供に繋がるものと考えています。

パウッ郡 COVID-19の感染予防について補助医師より住民に指導する様子

*1 岡山市に本拠を置くGlobal Healthに取組むNGO(https://www.amda-minds.org/
*2 WHO June 2020 survey

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