中外製薬のニュースリリースは、当社関連の最新情報をステークホルダーの皆様にお伝えするために実施しています。医療用医薬品や開発品の情報を含む場合がありますが、報道関係者や株主・投資家の皆さまへの情報提供を目的としたものであり、これらはプロモーションや広告、医学的なアドバイス等を目的とするものではありません。

2021年11月05日

抗体カクテル療法「ロナプリーブ」、新型コロナウイルス感染症の発症抑制薬として適応追加の承認を取得

  • COVID-19の発症を抑制する初の抗体製剤として、患者との濃厚接触者および無症状のSARS-CoV-2陽性者に対する使用が新たに承認される
  • 海外第III相臨床試験にて、感染者との濃厚接触者にあたる、非感染者および無症状のSARS-CoV-2陽性者の発症リスクの低下を確認
  • 既承認の静脈内投与に加えて、皮下投与での使用が可能となる

 中外製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長 CEO:奥田 修)は、抗SARS-CoV-2モノクローナル抗体「ロナプリーブ®」[一般名:カシリビマブ(遺伝子組換え)/イムデビマブ(遺伝子組換え)]について、SARS-CoV-2による感染症(新型コロナウイルス感染症、COVID-19)の発症抑制の適応追加に対し、厚生労働省より医薬品医療機器等法第14条の3に基づく特例承認を本日付で取得したことをお知らせいたします。本承認により、ワクチン未接種またはワクチンによる効果が不十分な、COVID-19患者との濃厚接触者または無症状の陽性者(いずれも原則として重症化リスク因子を有する方)に対し、静脈内投与および皮下投与での治療が可能となります。また既承認のCOVID-19への治療においても、静脈内投与ができずやむを得ない場合、皮下投与が可能となります。

 代表取締役社長 CEOの奥田 修は、「ロナプリーブが、COVID-19の発症を抑制する初の抗体製剤として、国内のCOVID-19対策にさらに貢献できることを嬉しく思います。COVID-19の予防の基本はワクチンですが、人によっては、基礎疾患や使用している薬剤の影響などで、ワクチンが使用できなかったり、十分な効果が期待できないことがあります。ロナプリーブは、このような方が濃厚接触者や無症状の陽性者となった場合の重要な選択肢となります」と述べるとともに、「また皮下投与による投与法の追加は、静脈内投与が困難な軽症や中等症患者への新たな治療機会の提供となることに加え、在宅治療等における負担軽減への貢献が期待されます」と語っています。

 今回の承認は、COVID-19患者との濃厚接触者(非感染者および無症状のSARS-CoV-2陽性者)を対象とした海外第III相臨床試験REGN-COV 2069試験の成績、投与量・投与方法の検討を目的とした海外第II相臨床試験REGN-COV 20145試験、および、日本人における安全性と忍容性、薬物動態の評価を目的とした国内第I相臨床試験JV43180試験の成績に基づいています。

 本抗体カクテル療法は、SARS-CoV-2に対する2種類のウイルス中和抗体カシリビマブおよびイムデビマブを組み合わせ、COVID-19に対する治療および予防を目的として、米国リジェネロン社およびロシュ社により開発されています。両社は2020年8月に製造、開発、販売について共同で実施することを発表しています。中外製薬は2020年12月に日本における開発権および今後の独占的販売権をロシュ社より取得し、2021年7月に「SARS-CoV-2による感染症」を効能又は効果として特例承認を取得しています。国内におけるロナプリーブの供給は、日本政府との合意に基づき、2021年分が確保されています。

添付文書情報(下線:変更箇所)

効能又は効果: SARS-CoV-2による感染症及びその発症抑制
用法及び用量: 通常、成人及び12歳以上かつ体重40kg以上の小児には、カシリビマブ(遺伝子組換え)及びイムデビマブ(遺伝子組換え)としてそれぞれ600mgを併用により単回点滴静注又は単回皮下注射する。

【参考情報】
抗体カクテル療法「ロナプリーブ点滴静注セット」、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対し、世界で初めて製造販売承認を取得(2021年7月19日プレスリリース)
https://www.chugai-pharm.co.jp/news/detail/20210719220000_1129.html

開発中の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する抗体カクテル療法(casirivimabimdevimab)に関する日本政府との合意について(2021年5月10日プレスリリース)
https://www.chugai-pharm.co.jp/news/detail/20210510150000_1105.html

皮下投与によるcasirivimabimdevimabの抗体カクテル療法が、予防目的の第III相臨床試験で症候性COVID-19の発症リスクを81%減少(2021年4月16日プレスリリース)
https://www.chugai-pharm.co.jp/news/detail/20210416160000_1101.html

入院をしていないCOVID-19患者を対象とした第III相臨床試験において、casirivimabimdevimabの抗体カクテル療法が入院または死亡のリスクを70%減少(2021年4月2日プレスリリース)
https://www.chugai-pharm.co.jp/news/detail/20210402150000_1096.html

中外製薬、ロシュよりCOVID-19に対する抗体カクテル療法を導入(2020年12月10日プレスリリース)
https://www.chugai-pharm.co.jp/news/detail/20201210170001_1046.html

ロナプリーブについて
 ロナプリーブは、2種類のモノクローナル抗体のカクテルであり、COVID-19の原因ウイルスであるSARS-CoV-2による感染防止を目的として、リジェネロン社によって創製されました。創薬過程においては、ヒト免疫機能を持つよう遺伝子組換えされた、リジェネロン社独自のVelocImmune®マウスによって産生された何千もの完全ヒト抗体、およびCOVID-19から回復した患者から同定された抗体が評価されています。
 2種類の強力なウイルス中和抗体であるカシリビマブおよびイムデビマブは、ウイルスのスパイクタンパク質の受容体結合部位に非競合的に結合することで、SARS-CoV-2に対して中和活性を示し、in vitroの検討からデルタ株を含むすべての懸念される変異株・注目すべき変異株(2021年10月時点)に対しても効果を示すことが期待されます1, 2。また、in vitroの検討からエスケープ変異の発生抑制効果も期待されます3

特例承認について
 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第14条の3第1項の規定に基づき、以下のいずれにも該当する医薬品について、厚生労働大臣は、薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて、その品目に係る承認を与えることができるとされています。

  1. 疾病のまん延防止等のために緊急の使用が必要、かつ、当該医薬品の使用以外に適切な方法がない
  2. 外国(医薬品に関し日本と同等の水準にあると認められる薬事制度を有しているとして認められる国)で販売等が認められている

 上記本文中に記載された製品名、およびVelocImmune®は、法律により保護されています。

出典

  1. Alina Baum, Benjamin O Fulton, Elzbieta Wloga, et al. Science 2020 Aug 21; 369(6506):1014-1018.
  2. FACT SHEET FOR HEALTH CARE PROVIDERS EMERGENCY USE AUTHORIZATION (EUA) OF REGEN-COV (casirivimab and imdevimab)
  3. Richard Copin, Alina Baum, Elzbieta Wloga, et al. Cell. 2021 Jul 22;184(15):3949-3961.

以上

本件に関するお問い合わせ先:
中外製薬株式会社 広報IR部

  • 報道関係者の皆様
  • メディアリレーションズグループ
  • Tel:03-3273-0881
  • mailto: pr@chugai-pharm.co.jp
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  • Tel:03-3273-0554
  • mailto: ir@chugai-pharm.co.jp
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