資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応
当社は資本コスト(WACC)や自己資本利益率(ROE)・投下資本利益率(ROIC)を意識した経営により、イノベーションの創出による企業価値向上に努めています。
中外製薬グループはイノベーションの創出による企業価値の向上を重視し、革新的な新薬の創出に優先的に経営資源の配分を行っています。長期にわたる投資効率の指標としてCore ROICを重点的に管理するとともに、短中期的にも安定的な利益成長を達成できるよう、機動的で柔軟な事業運営に努めています。また、株主が提供した自己資本に対する収益性を測るROEも重要な指標であると考え、Core ROICを基盤としつつ、ROEも重視することで、事業価値及び株主価値の最大化をともに追求していく方針です。
個別の開発テーマ等の事業性評価におきましては、資本コストを踏まえた投資価値評価を行い、収益性と効率性を重視した意思決定を行っています。当社の加重平均資本コスト(WACC)は、有利子負債が存在しないことから、株主資本コストにより算出されます。2026年の当社のWACCはリスクフリーレート(長期国債レート)の上昇を反映し、7.5%(前年比+0.5ポイント)となり、本内容について取締役会において議論・確認されました。2024年のROEはこれを大幅に上回る22.0%、Core ROICは42.9%となっています。このことから、当社は効率的な経営を実現できていると考えます。競争価値向上の視点においては、上述の事業戦略投資に加え、社会的投資も重要なテーマです。ESG活動などへの取り組みは、短期的には利益を圧縮する要因になりえますが、将来の投下資本の収益性を引き上げる効果、資本コストを押し下げる効果があり、優先順位を見極めながら一体的に管理・推進していくことが重要と考えています。
当社の市場評価を表す株価に関しては、株主・投資家との積極的な対話を行うとともに、中長期的な成長戦略の発信や、開示情報のさらなる充実を通じて、当社の成長性や非財務価値が市場から適正かつ十分に評価されることに努めています。なお、株主との共有価値や中長期の業績との連動性の重視等を理由に、役員報酬において譲渡制限付株式報酬を採用しています。その50%が株主総利回り(TSR)を基準とする業績連動型となっており、当社経営陣の株価に対する意識は適切に高められています。