2018年11月01日

非感染性疾患(NCDs)の診断および治療の支援(2018年度)

ミャンマーでの持続的な保健医療へのアクセス向上を目指して

患者さん中心の持続可能な医療 グローバルヘルス 社会貢献 医療

非感染性疾患(Non-communicable diseases; NCDs)、例えばがん、心血管疾患、糖尿病等はミャンマーにおいて看過できない状況にあります。WHOによる調査では、ミャンマーにおいて高血圧症と診断された患者のうち、36.9%は診断以前に血圧を測ったことが一度もなく、また、高血圧症と診断された後も、血圧降下剤を使用した患者は34.9%に過ぎないことが報告されています1。ミャンマーの保健スポーツ省は他国からの援助について、NCDsの扱いの強化を望んでおり、国連機関や国際NGOとの会合でNCDsに対する支援の必要性を強く訴えています。

中外製薬は、AMDA – MINDS(AMDA – Multisectoral and Integrated Development Services)2と連携し、2018年11月よりマンダレー地域のメティラ郡の農村部において、NCDs患者の診断と治療を支援しています。ミャンマーの中央乾燥地帯に位置し、貧困度が高い地域として知られるこの地域では、NCDsの予防は差し迫った重要課題として認識されているためです。

この支援活動は、健康診断とフォローアップ治療への連携を行うモバイルクリニック(移動型診療)の運営を通じて患者の診断や治療をサポートするもので、重篤な状態の患者には病院での入院治療を促しています。また、地域住民に対し、保健に関する教育研修やパンフレットの提供も行っています。地域の病院および行政の主体的参加を支援することによって、地域住民だけでなく行政側のNCDs対策に関する実施運営能力が強化されることも目的としているため、計画の詳細は、郡の保健局とメティラ総合病院のスタッフが進行役を務めるワークショップで決定しています。

これらの活動が中外製薬の目指す持続可能な解決策の提供に繋がると期待しています。

*1 “Report on National Survey of Diabetes Mellitus and Risk Factors for Non-communicable Diseases in Myanmar” World Health Organization (WHO), Myanmar, Ministry of Health, (2014)
*2 岡山市に本拠を置くGlobal Healthに取組むNGO(https://www.amda-minds.org/

  • Facebookのシェア(別ウィンドウで開く)
  • ポストする(別ウィンドウで開く)
  • Lineで送る(別ウィンドウで開く)
  • メールする(メールソフトを起動します)
トップに戻る