中外製薬のニュースリリースは、当社関連の最新情報をステークホルダーの皆様にお伝えするために実施しています。医療用医薬品や開発品の情報を含む場合がありますが、報道関係者や株主・投資家の皆さまへの情報提供を目的としたものであり、これらはプロモーションや広告、医学的なアドバイス等を目的とするものではありません。

2025年08月27日

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経口GLP-1受容体作動薬orforglipronに関するEli Lilly社の発表について

上場会社名 中外製薬株式会社
コード番号 4519(東証プライム市場)
本社所在地 東京都中央区日本橋室町2-1-1
代表者 代表取締役社長 CEO 奥田 修
問い合せ先 責任者役職名 広報IR部長
氏名 宮田 香絵
電話番号 報道関係者の皆様 03(3273)0881
投資家の皆様 03(3273)0554
  • ATTAIN-2試験において、orforglipronは主要評価項目および全ての重要な副次的評価項目を達成し、良好な有効性と注射型GLP-1製剤と一貫性のある安全性プロファイルを示す
  • 減量がより困難とされる肥満または過体重の2型糖尿病患者さんにおいて、最高用量群では平均22.9ポンド(10.4㎏)(10.5%)の体重減少、HbA1cは平均1.8%の低下を示す

 中外製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長 CEO:奥田 修)が創製し、Eli Lilly and Company (以下、Eli Lilly社、本社:米国・インディアナポリス、CEO:デイビッド・A・リックス)が開発中の経口GLP-1受容体作動薬orforglipronにつきまして、2025年8月26日(現地時間)、肥満または過体重の2型糖尿病の成人を対象とする第Ⅲ相ATTAIN-2試験におけるポジティブなトップライン結果について、Eli Lilly社よりプレスリリースが発出されましたので、お知らせいたします。

 本試験において、orforglipronの3つの用量全てが72週時点で主要評価項目および全ての重要な副次的評価項目を達成し、統計学的に有意な体重減少、臨床的に意義のあるHbA1c低下、心血管代謝系リスク因子の改善を示しました。主要評価項目において、摂食および飲水の制限なく1日1回orforglipron 36mgを服用した被験者は、有効性 estimand※1を用いた解析では、プラセボ群の2.2%(5.1ポンド(2.3㎏))に対し、平均10.5%(22.9ポンド(10.4㎏))の体重減少を認めました。

 重要な副次的評価項目において、orforglipronはベースライン時のHbA1c 8.1%から、各用量群で1.3%~1.8%の低下を示しました。別の重要な副次的評価項目では、最高用量を服用した被験者の75%が、米国糖尿病学会(ADA)が定義する糖尿病の閾値1であるHbA1c値6.5%以下を達成しました。さらに、orforglipronは、non-HDLコレステロール、収縮期血圧、トリグリセリドといった主要な心血管リスク因子においても臨床的に意義のある改善を示しました。

 ATTAIN-2試験におけるorforglipronの全般的な安全性プロファイルは、これまでに確立されたGLP-1受容体作動薬と一貫性のある結果でした。最も多く報告された有害事象は消化器症状で、概ね軽度から中等度の重症度でした。有害事象に伴う投与中止率は、orforglipron群で6.1%(6mg)、10.6%(12mg)、10.6%(36mg)で、プラセボ群は4.6%でした。全般的な投与中止率は、orforglipron群で19.1%(6mg)、22.3%(12mg)、20.5%(36mg)で、プラセボ群は20.0%でした。また、ATTAIN-2試験において肝機能に関する安全性シグナルは観察されませんでした。

 ATTAIN-2試験の詳細な結果は、今後の医学会で発表され、査読付き学術誌に掲載される予定です。

 Eli Lilly社のプレスリリース全文は、以下リンクのLatest Newsよりご参照ください。
Lilly’s oral GLP-1, orforglipron, is successful in third Phase 3 trial, triggering global regulatory submissions this year for the treatment of obesity
https://investor.lilly.com/

 本件に伴う、2025年1月30日に公表した2025年12月期連結業績予想への影響はありません。

※1 有効性estimandは、無作為化を受けた参加者が、試験で禁止されている体重管理治療法(血糖値の評価項目の場合は血糖値に対するレスキュー療法も含む)を開始することなく、72週にわたり試験介入を完了できた(途中の投与中断や用量変更は可)ときの有効性を示します。

出典:
  1. American Diabetes Association. (n.d.). Understanding diabetes diagnosis. Diabetes Diagnosis & Tests | ADA. [Internet; cited August 2025]. Available from: https://diabetes.org/about-diabetes/diagnosis

 以 上

    本件に関するお問い合わせ先:
    中外製薬株式会社 広報IR部

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