中外製薬のニュースリリースは、当社関連の最新情報をステークホルダーの皆様にお伝えするために実施しています。医療用医薬品や開発品の情報を含む場合がありますが、報道関係者や株主・投資家の皆さまへの情報提供を目的としたものであり、これらはプロモーションや広告、医学的なアドバイス等を目的とするものではありません。

2024年02月05日

  • 研究開発

FoundationOne CDx がんゲノムプロファイル、PARP阻害剤タラゾパリブのBRCA遺伝子変異陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺がんに対するコンパニオン診断として承認を取得

  • ファイザー株式会社のタラゾパリブに対するコンパニオン診断として承認を取得
  • 8つのがん種、計25の薬剤に対するコンパニオン診断機能を保有

 中外製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長 CEO:奥田 修)は、遺伝子変異解析プログラム「FoundationOne® CDx がんゲノムプロファイル」について、ファイザー株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:原田 明久)が国内における製造販売承認を取得しているポリアデノシン5’二リン酸リボースポリメラーゼ(PARP)阻害剤「ターゼナ®カプセル」(一般名:タラゾパリブトシル酸塩)のBRCA遺伝子変異陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺がんに対するコンパニオン診断として、2月2日に厚生労働省より承認を取得しましたのでお知らせいたします。

 代表取締役社長 CEOの奥田 修は「この度、FoundationOne CDx がんゲノムプロファイルが、タラゾパリブのBRCA遺伝子変異陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺がんに対するコンパニオン診断として承認されたことを嬉しく思います」と述べるとともに、「去勢抵抗性前立腺がんは、治療が困難な進行がんとみなされており、高いアンメットメディカルニーズが存在しています。コンパニオン診断の拡充により治療方針検討を支援する検査としての価値を高め、前立腺がんの患者さんのアクセス改善、およびがん治療進展への貢献を目指してまいります」と語っています。

 今回の承認は、FoundationOne CDx がんゲノムプロファイルによりBRCA1/2遺伝子変異を検出することで、BRCA遺伝子変異陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺がんに対するタラゾパリブの使用について、適応判定の補助を可能にすることを目的としています。BRCA遺伝子変異陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺がんにおけるタラゾパリブとエンザルタミド併用療法の有効性・安全性は、第III相国際共同臨床試験TALAPRO-2試験にて評価され、2024年1月18日にファイザー株式会社が厚生労働省より製造販売承認を取得しました。

 オンコロジー領域のリーディング企業である中外製薬は、包括的ゲノムプロファイリングの普及を通じ、がん領域におけるより高度な個別化医療を実現し、患者さんに貢献できるよう取り組んでまいります。

 エンザルタミドは、アステラス製薬株式会社が製造販売承認を有する前立腺がん治療剤「イクスタンジ®錠」の一般名です。

電子化された添付文書情報 下線・太字部分が追加されました。

使用目的又は効果

  • 本品は、固形がん患者を対象とした腫瘍組織の包括的なゲノムプロファイルを取得する。
  • 本品は、下表の医薬品の適応判定の補助を目的として、対応する遺伝子変異等を検出する。
遺伝子変異等がん種関連する医薬品
活性型EGFR遺伝子変異 非小細胞肺癌 アファチニブマレイン酸塩、エルロチニブ塩酸塩、ゲフィチニブ、オシメルチニブメシル酸塩、ダコミチニブ水和物
EGFRエクソン20 T790M変異 オシメルチニブメシル酸塩
ALK融合遺伝子 アレクチニブ塩酸塩、クリゾチニブ、セリチニブ、ブリグチニブ
ROS1融合遺伝子 エヌトレクチニブ
MET遺伝子エクソン14スキッピング変異 カプマチニブ塩酸塩水和物
BRAF V600E及びV600K変異 悪性黒色腫 ダブラフェニブメシル酸塩、トラメチニブ ジメチルスルホキシド付加物、ベムラフェニブ、エンコラフェニブ、ビニメチニブ
ERBB2コピー数異常(HER2遺伝子増幅陽性) 乳癌 トラスツズマブ(遺伝子組換え)
KRAS/NRAS野生型 結腸・直腸癌 セツキシマブ(遺伝子組換え)、パニツムマブ(遺伝子組換え)
高頻度マイクロサテライト不安定性 ニボルマブ(遺伝子組換え)
高頻度マイクロサテライト不安定性 固形癌 ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)
腫瘍遺伝子変異量高スコア ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)
NTRK1/2/3融合遺伝子 エヌトレクチニブ、ラロトレクチニブ硫酸塩
BRCA1/2遺伝子変異 卵巣癌 オラパリブ
BRCA1/2遺伝子変異 前立腺癌 オラパリブ、タラゾパリブトシル酸塩
FGFR2融合遺伝子 胆道癌 ペミガチニブ

FoundationOne CDx がんゲノムプロファイルについて
 FoundationOne CDx がんゲノムプロファイルは、米国のファウンデーション・メディシン社により開発された、次世代シークエンサーを用いた包括的ながん関連遺伝子解析システムです。患者さんの固形がん組織から得られたDNAを用いて、324の遺伝子における塩基置換、挿入/欠失、コピー数異常および再編成などの変異等の検出および解析、ならびにバイオマーカーとして、マイクロサテライト不安定性(Microsatellite Instability: MSI)の判定や腫瘍の遺伝子変異量(Tumor Mutational Burden: TMB)の算出を行います。また、国内既承認の複数の分子標的薬のコンパニオン診断として、適応判定の補助に用いることが可能です。

上記本文中に記載された製品名は、法律により保護されています。

以上

本件に関するお問い合わせ先:
中外製薬株式会社 広報IR部

  • 報道関係者の皆様
  • メディアリレーションズグループ
  • Tel:03-3273-0881
  • mailto: pr@chugai-pharm.co.jp
  • 投資家の皆様
  • インベスターリレーションズグループ
  • Tel:03-3273-0554
  • mailto: ir@chugai-pharm.co.jp
  • Facebookのシェア(別ウィンドウで開く)
  • ポストする(別ウィンドウで開く)
  • Lineで送る(別ウィンドウで開く)
  • メールする(メールソフトを起動します)
トップに戻る