中外製薬のニュースリリースは、当社関連の最新情報をステークホルダーの皆様にお伝えするために実施しています。医療用医薬品や開発品の情報を含む場合がありますが、報道関係者や株主・投資家の皆さまへの情報提供を目的としたものであり、これらはプロモーションや広告、医学的なアドバイス等を目的とするものではありません。

2021年03月05日

アクテムラ、成人の全身性強皮症に伴う間質性肺疾患において肺機能低下の進行を遅らせる初めての生物学的製剤として米国FDAが承認

News Summary

本資料は、中外製薬と戦略的アライアンスを締結しているエフ・ホフマン・ラ・ロシュ社が3月5日(バーゼル発)に発表したプレスリリースの一部を和訳・編集し、参考資料として配布するものです。正式言語が英語のため、表現や内容は英文が優先されることにご留意ください。
原文は、https://www.roche.com/media/releases/med-cor-2021-03-05b.htmをご覧ください。

 ロシュ社は3月5日、米国食品医薬品局(Food and Drug Administration:FDA)が、治療選択肢が限られた消耗性疾患である、全身性強皮症に伴う間質性肺疾患(systemic sclerosis with interstitial lung disease:SSc-ILD)に対し、成人における肺機能低下の進行を遅らせる治療薬として、アクテムラ®(トシリズマブ)皮下注製剤を承認したことを発表しました。アクテムラは、本疾患の治療薬としてFDAに承認された最初の生物学的製剤です。

 全身性強皮症(SSc)は多くが重篤な症状を伴う自己免疫疾患であり、進行性かつ治癒が困難です。SScは免疫系の異常により、皮膚や肺組織の肥厚や硬化を引き起こします1-3。SScは世界で約250万人が罹患しています4。間質性肺疾患はSSc患者の約80%に生じる可能性があり、肺に炎症や瘢痕化を引き起こし、生命を脅かすことがあります5

 今回の承認は、成人SSc患者212例を対象とした無作為化二重盲検プラセボ対照第III相臨床試験であるfocuSSced試験の成績に基づいています。無作為化二重盲検プラセボ対照第II/III相臨床試験であるfaSScinate試験の結果も補助的に参照されました。focuSSced試験において、主要評価項目であるmodified Rodnan skin score(mRSS:SScにおける皮膚線維化の標準評価指標)の48週時点におけるベースラインからの変化は達成されませんでした。faSScinate試験においても、主要評価項目であるmRSSに統計学的な有意差は認められませんでした。

 focuSSced試験の全体集団において、アクテムラ投与群は、48週時点におけるベースラインからの努力肺活量(forced vital capacity:FVC)および%肺活量(percent predicted FVC:ppFVC)の低下がプラセボ投与群と比較し小さいことが認められました。FVCは呼気量に対する一般的な肺機能の評価指標であり、ppFVCはFVCを年齢、性別、人種および身長が同じ健康な人の予測肺活量と比較した評価指標です。FVCの結果はfaSScinate試験でも同様でした。

 focuSSced試験における48週までのアクテムラの安全性プロファイルは、SSc-ILD患者およびSSc患者全体における安全性プロファイルと同様でした。また、focuSSced試験とfaSScinate試験の両方でこれまでに認められている同剤の安全性プロファイルと同様でした。アクテムラ投与群における主な有害事象は感染症でした。

 アクテムラは、FDAよりこの病態に対する優先審査指定を受けていました。当該指定は、重篤な疾患の治療や予防、診断において、有効性あるいは安全性に顕著な改善をもたらす可能性があると判断された医薬品に行われます。

focuSSced試験について
 focuSSced試験(NCT02453256)は、全身性強皮症(SSc)におけるアクテムラの有効性と安全性をプラセボと比較して評価する、多施設共同無作為化二重盲検プラセボ対照群間比較第III相臨床試験です。試験参加者は、48週のプラセボ対照期間中、1:1の割合で無作為に割り付けられ、アクテムラ162mg又はプラセボが毎週皮下投与され、その後の48週間の非盲検延長期間中は、アクテムラ162mgが毎週皮下投与されました。治療期間中、%肺活量が10%以上低下した場合は16週以降、皮膚線維化が悪化した場合は24週以降にレスキュー治療が認められました。

アクテムラについて
 アクテムラは、炎症性サイトカインの一種であるIL-6の作用を阻害する働きを持つ、中外製薬創製の国産初の抗体医薬品です。国内では2005年6月に販売を開始し、点滴静注用製剤では関節リウマチをはじめ6つの適応症(キャッスルマン病、関節リウマチ、全身型若年性特発性関節炎(sJIA)、多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎(pJIA)、腫瘍特異的T細胞輸注療法に伴うサイトカイン放出症候群、成人スチル病)、皮下注製剤では3つの適応症(関節リウマチ、高安動脈炎、巨細胞性動脈炎)で承認を取得しています。現在、世界110カ国以上で承認されています。

上記本文中に記載された製品名は、法律により保護されています。

出典:

  1. Denton CP, Khanna D. Systemic sclerosis. Lancet. 2017. pii: S0140-6736(17)30933-9.
  2. Del Papa N, Zaccara E. From mechanisms of action to therapeutic application: A review on current therapeutic approaches and future directions in systemic sclerosis. Best Pract Res Clin Rheumatol. 2015; 29:756-69.
  3. Hao Y et al. Early Mortality in a Multinational Systemic Sclerosis Inception Cohort. Arthritis Rheumatol. 2017; 69(5):1067-1077.
  4. University of Michigan Health. What is Scleroderma. Accessed March 2, 2021. https://www.uofmhealth.org/conditions-treatments/rheumatology/what-scleroderma
  5. Khanna D, Tashkin DP, Denton CP, Lubell MW, Vazquez-Mateo C, Wax S. Ongoing clinical trials and treatment options for patients with systemic sclerosis-associated interstitial lung disease. Rheumatology (Oxford). 2019 Apr 1;58(4):567-579.

以上

本件に関するお問い合わせ先:
中外製薬株式会社 広報IR部

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