中外製薬のニュースリリースは、当社関連の最新情報をステークホルダーの皆様にお伝えするために実施しています。医療用医薬品や開発品の情報を含む場合がありますが、報道関係者や株主・投資家の皆さまへの情報提供を目的としたものであり、これらはプロモーションや広告、医学的なアドバイス等を目的とするものではありません。

2020年12月28日

FoundationOne CDx がんゲノムプロファイル、オラパリブのBRCA遺伝子変異陽性前立腺がんに対するコンパニオン診断として承認を取得

  • 前立腺がんに対するオラパリブのコンパニオン診断として承認を取得
  • オラパリブはBRCA遺伝子変異陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺癌の適応を12月25日に取得

 中外製薬株式会社(本社:東京、代表取締役会長 CEO:小坂 達朗)は、遺伝子変異解析プログラム「FoundationOne® CDx がんゲノムプロファイル」について、ポリアデノシン5’二リン酸リボースポリメラーゼ(PARP)阻害剤「リムパーザ®」(一般名:オラパリブ)のBRCA遺伝子変異陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺癌(mCRPC)に対するコンパニオン診断として、本年11月4日に厚生労働省より承認を取得しましたのでお知らせいたします。

 代表取締役社長 COOの奥田 修は「このたび、オラパリブの前立腺がんに対するコンパニオン診断として、FoundationOne CDx がんゲノムプロファイルが承認されたことを嬉しく思います」と述べるとともに、「卵巣がんに加え、前立腺がんにおいても、BRCA1/2遺伝子変異を検出し適切な治療を選択することの意義が明らかになりました。FoundationOne CDx がんゲノムプロファイルを通じ、オラパリブによる効果が期待される患者さんに適切な治療が届けられるようプロファイリング検査の適正使用を推進いたします」と語っています。

 今回の承認は、FoundationOne CDx がんゲノムプロファイルによりBRCA1/2遺伝子変異を検出することで、エンザルタミドまたはアビラテロンによる前治療後に進行したBRCA1/2遺伝子変異陽性mCRPCに対するオラパリブの使用について、適応判定の補助を可能にすることを目的としています。オラパリブのBRCA1/2遺伝子変異陽性mCRPCにおける有効性・安全性は、第III相臨床試験であるPROfound試験にて検討され、12月25日にアストラゼネカ株式会社が厚生労働省より承認を取得しました。オラパリブはアストラゼネカ社(LSE/STO/Nasdaq: AZN)およびMSD社(Merck Sharp & Dohme Corp、米国およびカナダではMerck & Co.)が共同開発・販売を行っています。

 オンコロジー領域のリーディング企業である中外製薬は、包括的ゲノムプロファイリングの普及を通じ、がん領域におけるより高度な個別化医療を実現し、患者さんおよび医療関係者に貢献できるよう取り組んでまいります。

製品情報 下線部分が追加されました。

使用目的又は効果

  • 本品は、固形がん患者を対象とした腫瘍組織の包括的なゲノムプロファイルを取得する。
  • 本品は、下表の医薬品の適応判定の補助を目的とし、対応する遺伝子変異等を検出する。
遺伝子変異等がん種関連する医薬品
活性型EGFR遺伝子変異 非小細胞肺癌 アファチニブマレイン酸塩、エルロチニブ塩酸塩、ゲフィチニブ、オシメルチニブメシル酸塩
EGFRエクソン20 T790M変異 オシメルチニブメシル酸塩
ALK融合遺伝子 アレクチニブ塩酸塩、クリゾチニブ、セリチニブ
ROS1融合遺伝子 エヌトレクチニブ
MET遺伝子エクソン14スキッピング変異 カプマチニブ塩酸塩水和物
BRAF V600E及びV600K変異 悪性黒色腫 ダブラフェニブメシル酸塩、トラメチニブ ジメチルスルホキシド付加物、ベムラフェニブ
ERBB2コピー数異常(HER2遺伝子増幅陽性) 乳癌 トラスツズマブ(遺伝子組換え)
KRAS/NRAS野生型 直腸・結腸癌 セツキシマブ(遺伝子組換え)、パニツムマブ(遺伝子組換え)
NTRK1/2/3融合遺伝子 固形癌 エヌトレクチニブ
BRCA1/2遺伝子変異 卵巣癌 オラパリブ
BRCA1/2遺伝子変異 前立腺癌 オラパリブ

FoundationOne CDx がんゲノムプロファイルについて
 FoundationOne CDx がんゲノムプロファイルは、米国のファウンデーション・メディシン社により開発された、次世代シークエンサーを用いた包括的ながん関連遺伝子解析システムです。患者さんの固形がん組織から得られたDNAを用いて、324の遺伝子における置換、挿入、欠失、コピー数異常および再編成などの変異等の検出および解析、ならびにバイオマーカーとして、マイクロサテライト不安定性(Microsatellite Instability: MSI)の判定や腫瘍の遺伝子変異量(Tumor Mutational Burden: TMB)の算出を行います。また、国内既承認の複数の分子標的薬のコンパニオン診断として、適応判定の補助に用いることが可能です。

BRCA遺伝子変異について
 BRCA1およびBRCA2は、損傷したDNAの修復を担うタンパクを生成する遺伝子であり、細胞の遺伝的安定性維持に重要な役割を果たします。これら遺伝子のいずれかに変異があるとBRCAタンパクが生成されないまたは正常に機能せず、DNA損傷が適切に修復されず細胞が不安定になる可能性があります。その結果、細胞はがん化につながるさらなる遺伝子異常を起こす可能性が高くなり、リムパーザを含むPARP阻害剤への感受性を高めます1-4

上記本文中に記載された製品名は、法律により保護されています。

[参考文献]

  1. Kirby, M. (2011). Characterising the castration-resistant prostate cancer population: a systematic review. International Journal of Clinical Practice, 65(11), pp.1180-1192.
  2. Wu J, et al. (2010) The role of BRCA1 in DNA damage response. Protein Cell. 2010;1(2):117-123.
  3. Roy R, et al. (2012). BRCA1 and BRCA2: different roles in a common pathway of genome protection. Nat Rev Cancer. 2011;12(1):68-78. Published 2011 Dec 23. doi:10.1038/nrc3181.
  4. Gorodetska I, et al. (2019). BRCA Genes: The Role in Genome Stability, Cancer Stemness and Therapy Resistance. J Cancer. 2019;10(9):2109-2127.

以上

本件に関するお問い合わせ先:
中外製薬株式会社 広報IR部

  • 報道関係者の皆様
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  • Tel:03-3273-0881
  • mailto: pr@chugai-pharm.co.jp
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