中外製薬のニュースリリースは、当社関連の最新情報をステークホルダーの皆様にお伝えするために実施しています。医療用医薬品や開発品の情報を含む場合がありますが、報道関係者や株主・投資家の皆さまへの情報提供を目的としたものであり、これらはプロモーションや広告、医学的なアドバイス等を目的とするものではありません。
2020年07月27日
2020年12月期第2四半期連結決算
- 売上収益3,681億円(+14.9%)、Core営業利益1,437億円(+38.8%)。いずれも第2四半期として過去最高
- 海外製商品売上高およびロイヤルティ等収入及びその他の営業収入の伸長を主因として、売上・利益とも二桁増
- エンスプリングの国内での製造販売承認取得、ヘムライブラの後天性血友病Aでの臨床試験開始をはじめとした自社創製品プロジェクトの進展を含め、研究開発も順調に進捗
中外製薬株式会社(本社:東京、代表取締役会長 CEO:小坂 達朗)は、本日、2020年12月期第2四半期連結決算について発表いたしました。
代表取締役会長 CEOの小坂 達朗は、「新型コロナウイルス感染症により事業活動に多方面にわたる影響を受けたものの、業績へのマイナス影響は限定的であり、好調を維持することができました。また、次の成長ドライバーの一つである初のリサイクリング抗体エンスプリング®の国内承認を取得するとともに、事業基盤の強化に向けたコーポレート構造改革等も順調に進展しています。不透明な事業環境は続いていますが、中外製薬にしかできないイノベーションの実現に向け、引き続き邁進してまいります」と語っています。
<2020年12月期第2四半期業績概要>
2020年12月期第2四半期の業績(Coreベース)は、国内製商品売上高が薬価改定及び後発品浸透の影響を受け微減となったものの、海外製商品売上高、ロイヤルティ等収入及びその他の営業収入がともに伸長し、売上収益、営業利益とも前年同期比二桁増となりました。
売上収益は14.9%増加しました。製商品売上高では、本年4月の薬価改定と後発品浸透の影響により主にがん領域及び腎領域における主力品が減少し、国内は2.6%の減少でした。一方、新型コロナウイルス肺炎を対象とした臨床試験用を含むアクテムラ®のロシュ向け輸出の増加や、通常出荷価格による血友病A治療薬ヘムライブラ®のロシュ向け輸出を主因に、海外製商品売上高は39.5%増加しました。ロイヤルティ等収入及びその他の営業収入は、ヘムライブラに関するロイヤルティ及びプロフィットシェア収入の大幅な増加と、一時金収入によるその他の営業収入の増加により、64.9%増加しました。
製商品原価率は、自社品の製品別売上構成比の変化等により、前年同期比で2.2%ポイント改善し42.9%でした。経費は、主に新型コロナウイルスの感染拡大に伴う活動減により販売費、一般管理費が前年同期より減少したものの、開発テーマの進展等により研究開発費がおおむね期初の想定通り二桁増となり、経費全体として若干の増加となりました。営業利益は、ロイヤルティ及びプロフィットシェア収入の大幅増と製商品原価率の改善に伴い、38.8%増加しました。
研究開発活動も順調に進展しています。当社創製の抗IL-6レセプターリサイクリング抗体エンスプリングが「視神経脊髄炎スペクトラム障害(視神経脊髄炎を含む)の再発予防」を効能又は効果として国内の製造販売承認を6月に取得しました。また、ヘムライブラについて、後天性血友病Aでの国内第III相臨床試験を開始しています。新型コロナウイルス感染症に対しては、アクテムラの重症新型コロナウイルス肺炎による入院患者を対象とする国内第III相臨床試験を実施中であり、2020年中の承認申請を目指しています。また、中外ファーマボディ・リサーチ(CPR)では、シンガポール科学技術研究庁(A*STAR)との新型コロナウイルス感染症に対する抗体医薬品の共同研究を開始しています。
<新型コロナウイルス感染症への取り組み及び業績への影響について>
第2四半期までの業績影響については、売上収益及び各段階利益に大きなマイナスインパクトはなかったものの、事業活動の進捗は多方面にわたり一定の影響を受けました。主な内容は以下の通りです。
- 従業員/ステークホルダーの安全を最大限確保の上、製品の安定供給体制を維持。これまでのところ国内外とも製品供給への影響なし
- 営業活動の自粛・抑制、入院・外来患者数の減少等によるテセントリク、ヘムライブラなどの新製品や適応拡大品の国内市場導入の遅れ
- 新型コロナウイルス肺炎を対象とした臨床試験用を含むアクテムラのロシュ向け輸出の増加
- 薬事申請・承認時期に大きな影響なし
- 開発中のプロジェクトにおける治験開始や進捗などが一部遅延。今後は解消を予想
- 創薬活動における優先度の高いプロジェクトの遅延はなし
- 中外ライフサイエンスパーク横浜の建設工事が一時中断。6月に再開し、全体工期への影響は限定的
- 海外渡航の中止や国内営業活動の自粛等による一部経費の抑制
【2020年12月期第2四半期実績】
(億円) | 2020年 第2四半期 | 2019年 第2四半期 | 前年同期比 |
---|---|---|---|
連結損益(Core実績) | |||
売上収益 | 3,681 | 3,203 | +14.9% |
製商品売上高 | 3,057 | 2,824 | +8.3% |
ロイヤルティ等収入及びその他の営業収入 | 625 | 379 | +64.9% |
営業利益 | 1,437 | 1,035 | +38.8% |
四半期利益 | 1,045 | 751 | +39.1% |
連結損益(IFRS実績) | |||
売上収益 | 3,681 | 3,203 | +14.9% |
営業利益 | 1,406 | 951 | +47.8% |
四半期利益 | 1,023 | 693 | +47.6% |
<製商品売上高の内訳>
(億円) | 2020年 第2四半期 | 2019年 第2四半期 | 前年同期比 |
---|---|---|---|
製商品売上高 | 3,057 | 2,824 | +8.3% |
国内 | 2,046 | 2,100 | △2.6% |
がん領域 | 1,122 | 1,146 | △2.1% |
骨・関節領域 | 505 | 520 | △2.9% |
腎領域 | 137 | 172 | △20.3% |
その他領域 | 282 | 262 | +7.6% |
海外 | 1,010 | 724 | +39.5% |
【研究開発活動の進展】(2020年4月24日~2020年7月27日)

Core実績について
当社はIFRS移行を機に2013年よりCore実績を開示しております。Core実績とはIFRS実績に当社が非経常事項と捉える事項の調整を行ったものであり、ロシュが開示するCore実績の概念とも整合しております。当社ではCore実績を、社内の業績管理、社内外への経常的な収益性の推移の説明、並びに株主還元をはじめとする成果配分を行う際の指標として使用しております。
上記本文中に記載された製品名は、法律により保護されています。
以上
本件に関するお問い合わせ先:
中外製薬株式会社 広報IR部
- 報道関係者の皆様
- メディアリレーションズグループ
- Tel:03-3273-0881
- mailto: pr@chugai-pharm.co.jp
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