中外製薬のニュースリリースは、当社関連の最新情報をステークホルダーの皆様にお伝えするために実施しています。医療用医薬品や開発品の情報を含む場合がありますが、報道関係者や株主・投資家の皆さまへの情報提供を目的としたものであり、これらはプロモーションや広告、医学的なアドバイス等を目的とするものではありません。

2020年05月29日

FoundationOne CDx がんゲノムプロファイル、ノバルティス社のMET阻害剤カプマチニブのMET遺伝子エクソン14スキッピング変異を有する非小細胞肺がんに対するコンパニオン診断として承認を取得

  • MET遺伝子エクソン14スキッピングを生じる変異を有する進行・再発の非小細胞肺がん患者さんに対するMET阻害剤カプマチニブのコンパニオン診断として承認を取得
  • ノバルティス社が厚生労働省に対し、カプマチニブを承認申請中
  • MET遺伝子エクソン14スキッピング変異は非小細胞肺がん患者さんの約3~4%1)に認められる

 中外製薬株式会社(本社:東京、代表取締役会長 CEO:小坂 達朗)は、遺伝子変異解析プログラム「FoundationOne® CDx がんゲノムプロファイル」に関し、現在、ノバルティスファーマ株式会社(ノバルティス社)が開発中のMET阻害剤カプマチニブ(INC280)のMET遺伝子エクソン14スキッピングを生じる変異を有する切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん(NSCLC)に対するコンパニオン診断として、本日、厚生労働省より承認を取得しましたのでお知らせいたします。

 代表取締役社長 COOの奥田 修は「このたび、FoundationOne CDx がんゲノムプロファイルが、MET阻害剤として開発中のカプマチニブに対するコンパニオン診断機能の承認を取得できたことを嬉しく思います。非小細胞肺がんはドライバー変異と言われる遺伝子変異の有無に基づいた治療が標準となっており、治療方針決定の補助を目的とした包括的ゲノムプロファイリングがとりわけ貢献可能ながん種の一つと考えています」と述べるとともに「引き続き多くのバイオファーマパートナーとの協業をすすめることで、コンパニオン診断機能を拡充し、プレシジョンメディシンの実現に向けて取り組んでまいります」と語っています。

 今回の承認は、本プログラムにより次世代シークエンサーを用いてMET遺伝子エクソン14スキッピング変異を検出することで、カプマチニブのMET遺伝子エクソン14スキッピング変異を有する切除不能な進行・再発NSCLCの適応判定の補助を行うことを目的としています。MET遺伝子エクソン14スキッピング変異は、NSCLC患者さんの約3~4%1)に認められ、深刻な予後不良の指標とされています2)。カプマチニブは選択的な経口MET阻害剤で、MET遺伝子エクソン14スキッピング変異に対する強い阻害活性が認められています3)。カプマチニブの有効性・安全性は、進行・再発NSCLCの成人患者さんを対象に、ノバルティス社が実施した第II相国際共同治験であるGEOMETRY mono-1試験において検討され、現在厚生労働省に対して医薬品製造販売承認申請中です。

 本プログラムは、米国のファウンデーション・メディシン社が開発した、次世代シークエンサーを用いた包括的ながん関連遺伝子解析システムです。患者さんの固形がん組織から得られたDNAを用いて、324の遺伝子における置換、挿入、欠失、コピー数異常および再編成などの変異等の検出および解析、ならびにバイオマーカーとして、マイクロサテライト不安定性(Microsatellite Instability: MSI)の判定や腫瘍の遺伝子変異量(Tumor Mutational Burden: TMB)の算出を行います。また、国内既承認の複数の分子標的治療薬のコンパニオン診断として、適応判定の補助に用いることが可能です。

 オンコロジー領域のリーディング企業である中外製薬は、包括的ゲノムプロファイリングの普及を通じ、がん領域におけるより高度な個別化医療を実現し、患者さんおよび医療従事者に貢献できるよう取り組んでまいります。

製品情報 下線部分が追加されました。
使用目的又は効果

  • 本品は、固形がん患者を対象とした腫瘍組織の包括的なゲノムプロファイルを取得する。
  • 本品は、下表の医薬品の適応判定の補助を目的とし、対応する遺伝子変異等を検出する。
遺伝子変異等 がん種 関連する医薬品
EGFRエクソン19欠失変異及びエクソン21 L858R変異 非小細胞肺癌 アファチニブマレイン酸塩、エルロチニブ塩酸塩、ゲフィチニブ、オシメルチニブメシル酸塩
EGFRエクソン20 T790M変異 オシメルチニブメシル酸塩
ALK融合遺伝子 アレクチニブ塩酸塩、クリゾチニブ、セリチニブ
ROS1融合遺伝子 エヌトレクチニブ
MET遺伝子エクソン14スキッピング変異 カプマチニブ塩酸塩水和物
BRAF V600E及びV600K変異 悪性黒色腫 ダブラフェニブメシル酸塩、トラメチニブ ジメチルスルホキシド付加物、ベムラフェニブ
ERBB2コピー数異常(HER2遺伝子増幅陽性) 乳癌 トラスツズマブ(遺伝子組換え)
KRAS/NRAS野生型 結腸・直腸癌 セツキシマブ(遺伝子組換え)、パニツムマブ(遺伝子組換え)
NTRK1/2/3融合遺伝子 固形癌 エヌトレクチニブ
BRCA1/2遺伝子変異 卵巣癌 オラパリブ

上記本文中に記載された製品名は、法律により保護されています。

出典

  1. Salgia R. MET in Lung Cancer: Biomarker Selection Based on Scientific Rationale. Mol Cancer Ther. 2017; 16(4):555-565.
  2. Tong JH, Yeung SF, Chan AWH, et al. MET Amplification and Exon 14 Splice Site Mutation Define Unique Molecular Subgroups of Non–Small Cell Lung Carcinoma with Poor Prognosis. Clin Cancer Res. 2016; 22(12):3048-3056.
  3. Fujino T, Kobayashi Y, Suda K, et al. Sensitivity and Resistance of MET Exon 14 Mutations in Lung Cancer to Eight MET Tyrosine Kinase Inhibitors In Vitro. J Thorac Oncol: 2019 Oct;14(10):1753-1765

以上

本件に関するお問い合わせ先:
中外製薬株式会社 広報IR部

  • 報道関係者の皆様
  • メディアリレーションズグループ
  • Tel:03-3273-0881
  • mailto: pr@chugai-pharm.co.jp
  • 投資家の皆様
  • インベスターリレーションズグループ
  • Tel:03-3273-0554
  • mailto: ir@chugai-pharm.co.jp
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