中外製薬のニュースリリースは、当社関連の最新情報をステークホルダーの皆様にお伝えするために実施しています。医療用医薬品や開発品の情報を含む場合がありますが、報道関係者や株主・投資家の皆さまへの情報提供を目的としたものであり、これらはプロモーションや広告、医学的なアドバイス等を目的とするものではありません。

2019年10月04日

テセントリク、未治療の局所進行または転移性尿路上皮がんに対し白金製剤ベースの化学療法と併用した第III相臨床試験について、ロシュが良好な成績を発表

News Summary

本資料は、中外製薬と戦略的アライアンスを締結しているエフ・ホフマン・ラ・ロシュ社が9月30日(バーゼル発)に発表したプレスリリースの一部を和訳・編集し、参考資料として配布するものです。正式言語が英語のため、表現や内容は英文が優先されることにご留意ください。
原文は、https://www.roche.com/media/releases/med-cor-2019-09-30d.htmをご覧ください。

  • IMvigor130試験は、がん免疫療法を含む併用療法が未治療の局所進行または転移性尿路上皮がん患者さんにおいて良好な結果を示した初めての第III相臨床試験
  • テセントリク併用療法は、化学療法単独と比較し、患者さんの病気の悪化または死亡のリスクを減少
  • 本成績は9月30日に欧州臨床腫瘍学会(ESMO)2019で発表される

 ロシュ社は9月30日、テセントリク®(アテゾリズマブ)の第III相臨床試験であるIMvigor130試験の良好な試験成績を発表しました。本試験は、シスプラチンに適格および不適格の未治療の局所進行または転移性尿路上皮がん*(mUC)患者さんを対象に、一次治療としてのテセントリクと白金製剤ベースの化学療法の併用と化学療法単独を評価した試験です。本試験において、テセントリクと化学療法の併用は、化学療法単独と比較し、統計学的に有意なPFS(progression free survival: 無増悪生存期間)の改善を示しました[PFS中央値: 8.2カ月 vs 6.3カ月、ハザード比: 0.82、95%信頼区間: 0.70-0.96、p=0.007]。ITT(Intent to treat)解析集団におけるOS(overall survival: 全生存期間)も改善の兆候が認められましたが、本中間解析の時点では統計学的な有意差には至りませんでした[OS中央値: 16.0カ月 vs 13.4カ月、ハザード比: 0.83、95%信頼区間: 0.69-1.00]。テセントリクと化学療法の併用における安全性は、これまでにそれぞれの薬剤で認められている安全性プロファイルと同様であり、本併用療法による新たな安全性上の懸念は示されませんでした。

 また今回ITT解析集団およびPD-L1の発現レベル別の集団におけるテセントリク単剤投与についても発表されました。PD-L1高発現(IC2/3)の患者さんにおいて、テセントリクの単剤投与によりOSの改善の兆候が認められましたが、階層構造に基づいて統計解析を行う試験デザインであることから、本成績は検証的な位置づけではありません。フォローアップは次に計画されている解析まで継続されます。

 これらの試験成績は、9月30日(月)の午後5時53分~午後6時5分(現地時間)(抄録番号:LBA14)に欧州臨床腫瘍学会(ESMO)2019のPresidential Symposiumにて発表されるとともに、学会公式プログラムとして取り上げられました。

*尿路上皮がんは最も一般的な膀胱がんの組織型であり膀胱がんの約90%を占めます。尿路上皮がんは腎盂、尿管または尿道にも発生します。

IMvigor130試験について
 IMvigor130試験は、転移病変に対する全身薬物療法を受けていないmUC患者さんを対象とし、テセントリクと化学療法の併用およびテセントリク単剤療法を化学療法単独と比較し、有効性および安全性を検討した多施設共同ランダム化部分盲検第III相臨床試験です。本試験では、1,213名の患者さんが以下の3群に割り付けられました。

  • テセントリクおよび白金製剤ベースの化学療法(シスプラチンまたはカルボプラチン+ゲムシタビン)併用
  • テセントリク単剤
  • 白金製剤ベースの化学療法(シスプラチンまたはカルボプラチン+ゲムシタビン)およびプラセボ(対照群)

テセントリク併用群における主要評価項目はRECISTv1.1に基づく主治医評価によるPFSおよびOSです。

 テセントリクと化学療法の併用における安全性は、これまでにそれぞれの薬剤で認められている安全性プロファイルと同様であり、本併用療法による新たな安全性上の懸念は示されませんでした。化学療法単独と比較し、化学療法にテセントリクを追加することによる忍容性の悪化は認められませんでした。グレード3-4の有害事象はテセントリクと化学療法併用群で85%、化学療法単独群で86%に報告されました。治療と関連するグレード3-4の有害事象はそれぞれ83%、81%に報告されました。重篤度に関係なく治療中止に繋がった有害事象はそれぞれ11%、7%に認められました。

上記本文中に記載された製品名は、法律により保護されています。

以上

本件に関するお問い合わせ先:
中外製薬株式会社 広報IR部

  • 報道関係者の皆様
  • メディアリレーションズグループ
  • Tel:03-3273-0881
  • mailto: pr@chugai-pharm.co.jp
  • 投資家の皆様
  • インベスターリレーションズグループ
  • Tel:03-3273-0554
  • mailto: ir@chugai-pharm.co.jp
  • Facebookのシェア(別ウィンドウで開く)
  • ポストする(別ウィンドウで開く)
  • Lineで送る(別ウィンドウで開く)
  • メールする(メールソフトを起動します)
トップに戻る