中外製薬のニュースリリースは、当社関連の最新情報をステークホルダーの皆様にお伝えするために実施しています。医療用医薬品や開発品の情報を含む場合がありますが、報道関係者や株主・投資家の皆さまへの情報提供を目的としたものであり、これらはプロモーションや広告、医学的なアドバイス等を目的とするものではありません。
2019年01月31日
2018年12月期連結決算および2019年12月期計画
- 売上収益5,798億円、Core営業利益1,303億円。いずれも2期連続で過去最高を更新
- 2018年度期末配当予定額は、期初予想比24円増配の55円(年間配当86円)
- 2019年度は海外製商品売上高とロイヤルティ及びプロフィットシェア収入の増加により増収増益の見通し
中外製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長 CEO:小坂 達朗)は、本日2018年12月期連結決算および2019年12月期計画を発表いたしました。
2018年度の業績は、血友病A治療薬ヘムライブラ®、がん免疫チェックポイント阻害剤テセントリク®をはじめとする新製品の貢献や国内外における主力品の好調、長期収載品の譲渡および糖尿病領域開発品の導出に伴う一時金収入を主因とするロイヤルティ及びその他の営業収入の増加が牽引し、増収増益でした。売上収益、営業利益、当期利益は、いずれも2期連続で過去最高を更新しました。こうした好業績を反映し、当社の配当方針を踏まえ、期末配当金は期初予想に10円の増配及び14円の特別配当を加えた1株当たり55円を予定し、この結果、年間配当金は1株当たり86円、Core配当性向は48.7%となります。
(億円) | 2018年 | 2017年 | 前年同期比 |
---|---|---|---|
連結損益(Core実績) | |||
売上収益 | 5,798 | 5,342 | +8.5% |
製商品売上高 | 5,278 | 4,993 | +5.7% |
ロイヤルティ及びその他の営業収入 | 519 | 349 | +48.7% |
営業利益 | 1,303 | 1,032 | +26.3% |
当期利益 | 973 | 767 | +26.9% |
連結損益(IFRS実績) | |||
売上収益 | 5,798 | 5,342 | +8.5% |
営業利益 | 1,243 | 989 | +25.7% |
当期利益 | 931 | 735 | +26.7% |
2019年度は、後発品を含む競合および薬価改定の影響により国内製商品売上高は減少を見込むものの、アレセンサ®のロシュ向け輸出の伸長およびアクテムラ®の持続的な数量成長による海外製商品売上高の増加、主にヘムライブラに関するロイヤルティ収入の増加等により、増収増益の見通しです。配当予想額は1株当たり96円、予想Core配当性向は48.5%です。
(億円) | 2019年見通し | 2018年実績 | 前年同期比 |
---|---|---|---|
売上収益 | 5,925 | 5,798 | +2.2% |
Core営業利益 | 1,430 | 1,303 | +9.7% |
2018年12月期連結決算
[売上収益]
- 国内製商品売上高は、自社創製の血友病A治療薬ヘムライブラ、がん免疫チェックポイント阻害剤テセントリクをはじめとする新製品の貢献や骨・関節領域の主力品の堅調な推移により薬価改定の影響を補い、タミフル®を除くベースで前年並みの3,892億円(+0.2%)となったものの、行政備蓄が大きく減少したタミフルの影響により、全体として3,999億円(△1.3%)となり前年より減少しました。
- がん領域:4月に発売したテセントリクの売上が91億円となり、主力品であるALK阻害剤アレセンサが好調に推移したものの、4月の薬価改定の影響等を受けてハーセプチン®とリツキサン®の売上が減少し、全体として前年並みでした。
- 骨・関節領域:関節リウマチ治療薬アクテムラ、骨粗鬆症治療剤エディロール®を中心とする主力品の堅調な推移により増収でした。
- 腎領域:4月の薬価改定の影響等を受け、二次性副甲状腺機能亢進症治療剤オキサロール®や腎性貧血治療薬ミルセラ®等の売上減により、減収となりました。
- その他領域:5月に発売した血友病A治療薬ヘムライブラが順調に市場浸透し30億円の売上となったものの、太陽ファルマ株式会社へ譲渡した長期収載品の減少等により、二桁の減収でした。
- 海外製商品売上高は、アクテムラ、アレセンサのロシュ向け輸出の増加により、1,279億円(+36.1%)に増加しました。
- ロイヤルティ及びその他の営業収入は、太陽ファルマ株式会社への長期収載品の譲渡や、イーライリリー・アンド・カンパニーへの糖尿病領域開発品OWL833の導出に伴う一時的な収入等により、519億円(+48.7%)に大きく増加しました。
(億円) | 2018年 | 2017年 | 前年同期比 |
---|---|---|---|
製商品売上高 | 5,278 | 4,993 | +5.7% |
国内 | 3,999 | 4,053 | △1.3% |
タミフルを除く | 3,892 | 3,884 | +0.2% |
がん領域 | 2,257 | 2,259 | △0.1% |
骨・関節領域 | 1,005 | 933 | +7.7% |
腎領域 | 363 | 393 | △7.6% |
その他領域 | 268 | 299 | △10.4% |
タミフル | 107 | 169 | △36.7% |
通常 | 101 | 119 | △15.1% |
行政備蓄等 | 5 | 50 | △90.0% |
海外 | 1,279 | 940 | +36.1% |
[Core営業利益]
- 製品別売上構成比の変化およびロイヤルティ及びその他の営業収入の増加等により原価率が改善し、Core売上総利益は3,179億円(+13.0%)の二桁増でした。
- Core売上総利益の増加に対し、研究開発費を中心とするCore経費(1,876億円、+5.3%)の増加は一桁台にとどまりました。この結果、Core営業収益は1,303億円(+26.3%)となり、対売上収益営業利益率は22.5%で前年同期比3.2%pts改善しました。
2019年12月期計画
[売上収益]
- 国内製商品売上高は、ヘムライブラやテセントリク等の新製品の伸長の一方、後発品を含む競合及び薬価改定の影響による売上高の減少がこれを上回り、3,891億円(△2.7%)と前年を下回る見通しです。
- 海外製商品売上高は、アレセンサのロシュ向け輸出の順調な伸長とアクテムラの持続的な数量成長により、1,389億円(+8.6%)に増加する見通しです。
- ロイヤルティ等収入及びその他の営業収入は、645億円(+24.3%)となる見込みです。このうちロイヤルティ及びプロフィットシェア収入は、主にヘムライブラに関するロシュからのロイヤルティ収入の増加により、535億円(+122.0%増)となる見込みです。その他の営業収入は、前年に長期収載品の譲渡による一時金収入を計上したこと等により減少し、110億円(△60.6%)となる見通しです。
[Core営業利益]
- 売上収益の増加を主要因とし、Core売上総利益は3,400億円(+7.0%)となる見通しです。
- Core経費は1,970億円(+5.0%)となる見込みです。このうち研究開発費は、1,020億円(+8.3%)を見込んでいます。
- 上記によりCore営業利益は1,430億円(+9.7%)となる見通しです。
Core実績について
当社はIFRS移行を機に2013年よりCore実績を開示しております。Core実績とはIFRS実績に当社が非経常事項と捉える事項の調整を行ったものであり、ロシュが開示するCore実績の概念とも整合しております。当社ではCore実績を、社内の業績管理、社内外への経常的な収益性の推移の説明、並びに株主還元をはじめとする成果配分を行う際の指標として使用しております。
上記本文中に記載された製品名は、法律により保護されています。
以上
本件に関するお問い合わせ先:
中外製薬株式会社 広報IR部
- 報道関係者の皆様
- メディアリレーションズグループ
- Tel:03-3273-0881
- mailto: pr@chugai-pharm.co.jp
- 投資家の皆様
- インベスターリレーションズグループ
- Tel:03-3273-0554
- mailto: ir@chugai-pharm.co.jp