2018年05月16日

ALK阻害剤「アレセンサ®」がALK陽性非小細胞肺がんにおける一次治療として台湾で承認

-台湾においても早期からの治療が可能に-

中外製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長 CEO:小坂 達朗)は、当社の100%子会社である台湾中外製薬股份有限公司(本社:台北市、董事長:斉藤 好正)がALK阻害剤「アレセンサ®」について台湾衛生福利部食品薬物管理署(台湾FDA)より、「ALK陽性の進行非小細胞肺癌(NSCLC)の一次治療」について承認を取得したことをお知らせいたします。

上席執行役員プロジェクト・ライフサイクルマネジメント共同ユニット長の伊東 康は、「当社主導のJ-ALEX試験、および海外で実施されたALEX試験の成績は、アレセンサの早期からの投与が患者さんの治療に大きく貢献できることを裏付けています」と述べるとともに、「2017年の欧米での一次治療の承認に続き、アジア圏において日本、韓国に次いで台湾でも一次治療で使用できることは、当社にとって大きな喜びです」と語っています。

今回の追加承認は、第III相国際共同治験であるALEX試験の成績に基づいています。本試験では、一次治療におけるアレセンサとクリゾチニブの有効性および安全性を比較しました。

有効性については、独立評価委員会判定で、クリゾチニブ投与群に対しアレセンサ投与群では、病勢進行または死亡リスクが47%低下しました(主要評価項目、HR=0.53、95%CI:0.38-0.73、層別log-rank検定、p<0.0001)。無増悪生存期間中央値は、アレセンサ投与群では25.7カ月(95%CI:19.9-未到達)、クリゾチニブ投与群では10.4カ月(95%CI:7.7-14.6)でした。

安全性については、両群ともこれまでの報告と同様であり、新たな所見は認められませんでした。

また、中枢神経への転移および中枢神経病変の増悪は、クリゾチニブ投与群に対しアレセンサ投与群で84%低下しました(HR=0.16、95%CI:0.10-0.28、層別log-rank検定、p<0.0001)。これは、中枢神経病変の病勢進行までの期間の解析に基づいています。中枢神経系で最初の病勢進行が認められた患者さんは、アレセンサ投与群で12%、クリゾチニブ投与群では45%でした。

アレセンサについて
アレセンサは、中外製薬が創製したALK選択性の高い経口ALK阻害剤です。海外では米国、欧州、クウェート、イスラエル、香港、カナダ、韓国、スイス、インド、オーストラリア、シンガポール、台湾、タイ、リヒテンシュタイン、アルゼンチン、アラブ首長国連邦、サウジアラビアおよびトルコにて、「クリゾチニブに不応または不耐容のALK陽性の転移性(進行)非小細胞肺癌」を効能・効果とした承認を取得しています。あわせて、米国、欧州、オーストラリア、トルコ、スイスおよび韓国では、「ALK陽性の進行非小細胞肺癌(一次治療)」についても承認されています。

国内での効能・効果は「ALK融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」であり、販売名「アレセンサ®カプセル150mg」として、中外製薬が販売しています。なお、日本国内の用法・用量は、「通常、成人にはアレクチニブとして1回300mgを1日2回経口投与する」です。

注:ALEX試験は、アレクチニブとして1回600mgを1日2回経口投与で行われており、国内用法・用量とは異なっております。

上記本文中に記載された製品名は、法律により保護されています。

以上

本件に関するお問い合わせ先:
中外製薬株式会社 広報IR部

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