2018年04月18日

抗悪性腫瘍剤/抗PD-L1ヒト化モノクローナル抗体
「テセントリク®」の発売について

中外製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長 CEO:小坂 達朗)は、「切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」を効能・効果として本年1月19日に製造販売承認を取得した抗PD-L1ヒト化モノクローナル抗体アテゾリズマブ(遺伝子組換え)注-販売名『テセントリク®点滴静注1200 mg』(以下、「テセントリク」)について、本日薬価収載され販売を開始したことをお知らせいたします。

代表取締役社長 CEOの小坂 達朗は「がん免疫療法は、がん治療を大きく転換しうる画期的な治療法として期待を集めています。このたび、テセントリクの発売に至ったことは、革新的な治療薬を患者さんにお届けすることをミッションとする当社にとって大きな喜びです」と述べるとともに、「当社は、より多くのがん患者さんでの治療効果の持続、生存率の向上、ひいては治癒を実現するために、複数のがん種、併用療法での臨床開発を進めていきます」と語っています。

テセントリクは、腫瘍細胞または腫瘍浸潤免疫細胞に発現するタンパク質であるPD-L1(Programmed Death-Ligand 1)を標的とする免疫チェックポイント阻害剤です。PD-L1は、T細胞の表面上に見られるPD-1、B7.1の双方と結合しT細胞の働きを阻害します。テセントリクはこの結合を阻害しT細胞の抑制状態を解除することで、T細胞による腫瘍細胞への攻撃を促進すると考えられています。

日本では、肺がんの年間罹患者数は約128,700人(男性86,700人、女性42,000人、2017年予測値)と推計されています。また、国内の年間死亡者数は約78,000人(男性55,600人、女性22,400人、2017年予測値)であり、がんによる死亡原因の第1位(女性は2位)となっています*。

オンコロジー領域の国内トップ企業である中外製薬は、「切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」に対する新たな治療選択肢としてテセントリクが国内で発売されることにより、これまで以上に患者さんの治療に貢献できると確信するとともに、適正使用の推進を図ってまいります。

* 国立がん研究センターがん対策情報センター.2017年のがん統計予測(http://ganjoho.jp/)(2018年4月10日時点)

以上

添付文書情報

販売名: テセントリク®点滴静注1200 mg
一般名: アテゾリズマブ(遺伝子組換え)
効能・効果:
切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
<効能・効果に関連する使用上の注意>
1. 化学療法未治療患者における本剤の有効性及び安全性は確立していない。
2. 本剤の術後補助化学療法における有効性及び安全性は確立していない。
3. 臨床試験に組み入れられた患者の前治療歴等について、【臨床成績】の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。
用法・用量: 通常、成人にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200 mgを60分かけて3週間間隔で点滴静注する。なお、初回投与の忍容性が良好であれば、2回目以降の投与時間は30分間まで短縮できる。
承認日: 2018年1月19日
薬価基準収載日: 2018年4月18日
販売開始日: 2018年4月18日
使用期限: 3年
薬価: テセントリク®点滴静注1200 mg 625,567円/1バイアル

上記本文中に記載された製品名は、法律により保護されています。

本件に関するお問い合わせ先:
中外製薬株式会社 広報IR部

  • 報道関係者の皆様
  • メディアリレーションズグループ
  • Tel:03-3273-0881
  • mailto: pr@chugai-pharm.co.jp
  • 投資家の皆様
  • インベスターリレーションズグループ
  • Tel:03-3273-0554
  • mailto: ir@chugai-pharm.co.jp
  • Facebookのシェア(別ウィンドウで開く)
  • ポストする(別ウィンドウで開く)
  • Lineで送る(別ウィンドウで開く)
  • メールする(メールソフトを起動します)
トップに戻る