2017年12月11日

未治療の局所進行または転移性腎細胞癌患者さんを対象とした
IMmotion151試験において
アテゾリズマブおよびアバスチンの併用療法がスニチニブと比較し、PD-L1の発現が認められる患者さんにおいて無増悪生存期間を有意に延長

中外製薬株式会社(本社:東京、代表取締役会長 CEO:永山 治)は、未治療の局所進行または転移性腎細胞癌患者さんを対象とした第III相国際共同治験であるIMmotion151試験において、アテゾリズマブとアバスチン®による併用療法がスニチニブの単剤療法と比較し、主要評価項目のひとつである、PD-L1の発現が認められる患者さん(PD-L1発現≧1%)における主治医評価による無増悪生存期間(PFS)を統計学的に有意に延長したことをお知らせいたします。

試験開始前に規定していたサブグループの解析結果から、リスクファクターにより層別化した全ての患者グループ(低・中・高リスクグループ)において、PD-L1の発現が認められる患者さんではアテゾリズマブとアバスチン併用療法が、スニチニブ単剤療法に比べ、良好であることが示されました。しかしながら、本試験の試験デザインではこれらに対しての検出力が担保されていないため、記述的なものにとどまります。また、もうひとつの主要評価項目である全ての患者さんにおける全生存期間(OS)については、解析に必要となるイベント数に達していないため、副次評価項目とともに、引き続き検証を行います。 アテゾリズマブおよびアバスチン併用による安全性プロファイルはこれまでの各薬剤で認められているものおよび第II相臨床試験であるIMmotion150試験で報告されたものと同様であり、新たな安全性の懸念は認められませんでした。本試験の結果は、2018年の学会で発表される予定です。

上席執行役員 プロジェクト・ライフサイクルマネジメントユニット長の伊東 康は、「海外ではアバスチンはインターフェロンとの併用により腎細胞癌の治療薬として承認されています。今回、日本人患者さんも参加している本試験において新たにアテゾリズマブとアバスチンの併用による有用性が示せたことを喜ばしく思います」と述べるとともに、「アテゾリズマブとアバスチンの併用が、局所進行または転移性腎細胞癌の新たな治療選択肢として1日も早く患者さんに提供できるよう、承認申請にむけて迅速に準備を進めていきます」と語っています。

IMmotion151試験について
未治療の局所進行または転移性腎細胞癌患者さんを対象に、アテゾリズマブとアバスチン併用療法の有効性と安全性をスニチニブ単剤療法と比較検討した、オープンラベルランダム化多施設共同第III相臨床試験です。

  • 主要評価項目は、免疫細胞(IC)においてPD-L1の発現が1%以上認められる患者さんにおけるPFS、およびITT(intent-to-treat)解析集団におけるOSです。PD-L1の発現は、免疫組織化学(IHC)検査により、ロシュ社が開発したSP142を利用して測定しています。
  • 1~5項目のリスクファクターにより、患者さんを低リスク(該当リスク項目が0)、中リスク(該当リスク項目が1~2)、高リスク(該当リスク項目が3以上)の3つのグループ分類しています。
  • 本試験の試験デザイン
    915名の患者さんをアテゾリズマブ(1,200mg静注)およびアバスチン(15mg/kg静注)併用または、スニチニブ(50mg経口)単剤のいずれかに1:1の割合でランダム化し、各群の投与レジメンに従い薬剤を投与しました。

なお、アバスチンについては、現在国内において腎細胞癌の適応は有しておりません。

アテゾリズマブについて
アテゾリズマブは、腫瘍細胞または腫瘍浸潤免疫細胞に発現するPD-L1(programmed death ligand-1)と呼ばれるタンパク質を標的としたモノクローナル抗体です。PD-L1は、T細胞の表面上に見られるPD-1、B7.1の双方と結合しT細胞の働きを阻害します。アテゾリズマブはこの結合を阻害することで、T細胞の抑制状態を解除し、T細胞による腫瘍細胞への攻撃を促進すると考えられています。
アテゾリズマブ(海外製品名:TECENTRIQ®)は、PD-L1を標的とする免疫チェックポイント阻害剤です。米国においては、2016年5月に局所進行または転移性尿路上皮癌の二次治療に対して迅速承認を受け、同年10月に白金製剤ベースの化学療法施行中または施行後に病勢が進行した転移性非小細胞肺癌に対して、承認されています。また、本年4月にはシスプラチンベースの化学療法が不適格な局所進行または転移性尿路上皮癌の一次治療に対しても、迅速承認されています。欧州においては本年9月に局所進行または転移性尿路上皮癌の二次治療および白金製剤ベースの化学療法施行中または施行後に病勢が進行した転移性非小細胞肺癌、ならびにシスプラチンベースの化学療法が不適格な局所進行または転移性尿路上皮癌の一次治療に対して承認を取得しています。国内では本年2月に切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌について、厚生労働省に承認申請を行っています。

上記本文中に記載された製品名は、法律により保護されています。

以上

本件に関するお問い合わせ先:
中外製薬株式会社 広報IR部

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