2017年09月25日

ロシュ社は特定のタイプの転移性肺癌および
2つのタイプの転移性尿路上皮癌患者さんへの
TECENTRIQ®(atezolizumab)の投与についてEUで承認を取得

News Summary

本資料は、中外製薬と戦略的アライアンスを締結しているF. ホフマン・ラ・ロシュ社が9月22日(バーゼル発)に発表したプレス・リリースの一部を和訳・編集し、参考資料として配布するものです。正式言語が英語のため、表現や内容は英文が優先されることをご留意ください。
原文は、http://www.roche.com/media/store/releases/med-cor-2017-09-22c.htmをご覧ください。

・TECENTRIQは、局所進行または転移性非小細胞肺癌の治療歴がある患者さんに対する新しい治療選択肢を提供

・TECENTRIQは白金製剤ベースの化学療法による治療歴がある、およびcisplatinベースの化学療法が不適格の転移性尿路上皮癌患者さんに対する新しい治療選択肢を提供

ロシュ社は22日、欧州委員会(European Commission:EC)より、化学療法の治療歴がある局所進行または転移性非小細胞肺癌に対し、PD-L1の発現状況に関わらず、TECENTRIQ(atezolizumab)の単剤療法について承認を取得しました。EGFRもしくはALK遺伝子変異陽性の非小細胞肺癌患者さんはTECENTRIQの投与前に、これら特定の遺伝子を標的とした医薬品による治療も受けていることが必要です。今回の承認は、大規模ランダム化第III相臨床試験であるOAK試験、およびランダム化第II相臨床試験であるPOPLAR試験の結果に基づいています。OAK試験において、PD-L1の発現状況に関わらない全集団でのTECENTRIQ群の本試験の主要評価項目である生存期間(OS)中央値は13.8カ月であり、docetaxelによる化学療法群と比較し、4.2カ月の延長を示しました[OS中央値:13.8カ月対9.6カ月;ハザード比(HR)=0.73、95%信頼区間(CI):0.62-0.87]。

また、ロシュ社はECより、白金製剤ベースの化学療法の治療歴のある、もしくはcisplatinベースの化学療法が不適格な局所進行または転移性尿路上皮癌に対しても、PD-L1の発現状況に関わらず、TECENTRIQの単剤療法について承認を取得しました。今回の承認はランダム化第III相臨床試験であるIMvigor211試験およびシングルアームの第II相臨床試験であるIMvigor210試験のコホート1(cisplatinベースの化学療法が不適格な患者群)およびコホート2(白金製剤ベースの化学療法による治療歴がある患者群)の成績に基づいています。第III相臨床試験であるIMvigor211試験において、TECENTRIQ群は主要評価項目(OS)を達成しませんでしたが、本試験の副次評価項目である奏効期間中央値は、化学療法群の7.4カ月(95%CI:6.1カ月-10.3カ月)に対し、TECENTRIQ群は21.7カ月(95%CI:13.0カ月-21.7カ月)を示しました。データカットオフ時点において奏効が持続していた患者さんは、化学療法群で21%であったのに対し、TECENTRIQ群は63%の患者さんに奏効の持続が認められました。第II相臨床試験であるIMvigor210試験のコホート1では、全集団におけるTECENTRIQのOS中央値は15.9カ月(95%CI:10.4カ月-NE)でした。

TECENTRIQは転移性非小細胞肺癌およびcisplatinベースの化学療法が不適格、または白金製剤ベースの化学療法施行後に病勢が進行した局所進行または転移性尿路上皮癌に対する治療薬として、米国をはじめとした数カ国で承認されています。

安全性プロファイルについて
TECENTRIQの安全性については、2,160人の転移性尿路上皮癌及び非小細胞肺癌患者さんからのデータに基づいた情報が蓄積されています。全てのグレードにおいて認められる最も一般的な有害事象は、疲労(35.4%)及び食欲減退(25.5%)、悪心(22.9%)、呼吸困難(21.8%)、下痢(18.6%)、発熱(18.3%)、発疹(18.6%)、嘔吐(15.0%)、関節痛(14.2%)、無力症(13.8%)、そう痒症(11.3%)でした。

【Atezolizumab(TECENTRIQ)について】
国内では、非小細胞肺癌を対象とした第II相および第III相国際共同治験、ならびに非小細胞肺癌の術後補助療法、小細胞肺癌、尿路上皮癌、筋層浸潤尿路上皮癌の術後補助療法、乳癌、腎細胞癌および腎細胞癌の術後補助療法、卵巣癌、去勢抵抗性前立腺癌を対象とした第III相国際共同治験に参加しています。合わせて肝癌および固形癌を対象とした第I相臨床試験を実施しています。また、2017年2月に切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌に対し、製造販売承認申請を行っています。

上記本文中に記載された製品名はすべて、商標権により保護されています。

以上

本件に関するお問い合わせ先:
中外製薬株式会社 広報IR部

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