2017年05月11日

アレセンサ®のJ-ALEX試験成績がThe Lancet電子版に掲載

-国内PI/II試験のThe Lancet Oncology掲載に続き、権威ある学術誌に掲載-

中外製薬株式会社(本社:東京、代表取締役会長 CEO:永山 治)は、ALK融合遺伝子陽性の非小細胞肺癌患者さんを対象としたアレセンサの国内第III相臨床試験であるJ-ALEX試験の成績が、2017年5月10日(現地時間)にThe Lancet電子版に掲載されたことをお知らせいたします。http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(17)30565-2/fulltext

J-ALEX試験の成績は2016年6月6日に、米国シカゴにて開催された米国臨床腫瘍学会年次総会(The American Society of Clinical Oncology:ASCO)にて発表されています。

上席執行役員プロジェクト・ライフサイクルマネジメントユニット長の伊東 康は、「J-ALEX試験成績のThe Lancet電子版への掲載は、アレセンサのALK融合遺伝子陽性の非小細胞肺癌患者さんの一次治療での確固たるポジショニングを確立させるものです」と述べるとともに、「これまでの二次治療に加え、今後、一次治療でも患者さんに貢献できると確信しています」と語っています。

J-ALEX試験は、中外製薬が実施したアレセンサとクリゾチニブの有効性および安全性を比較した第III相非盲検ランダム化比較試験です。J-ALEX試験には207名のALK阻害剤未投与で化学療法未施行もしくは化学療法が1レジメン施行されたALK融合遺伝子陽性の進行・再発非小細胞肺癌患者さんが登録されました。J-ALEX試験の主要評価項目は、独立効果判定委員会の判定による無増悪生存期間、副次的評価項目は全生存期間、奏効率および安全性等でした。

クリゾチニブ単独投与群に対するアレセンサ単独投与群の無増悪生存期間のハザード比は0.34であり、アレセンサ単独投与群で無増悪生存期間の統計学的に有意な延長が示されました(99.7%信頼区間:0.17-0.71、層別log-rank検定、p<0.0001)。無増悪生存期間中央値はクリゾチニブ単独投与群では10.2カ月(95%信頼区間:8.2-12.0)で、アレセンサ単独投与群では中間解析時には到達しませんでした(95%信頼区間:20.3-未到達)。アレセンサ単独投与群で30%以上の患者さんに発現した有害事象は便秘(35%)でした。一方、クリゾチニブ単独投与群では悪心(74%)、下痢(73%)、嘔吐(58%)、視覚障害(55%)、味覚異常(52%)、便秘(44%)、ALT上昇(32%)、およびAST上昇(31%)が認められました。グレード3-4の有害事象は、アレセンサ単独投与群では26%、クリゾチニブ単独投与群では52%で発現しました。いずれの群でも、治療関連死は認められませんでした。

2016年2月、当初より計画されていた中間解析が行われ、その結果を独立データモニタリング委員会が検討し、アレセンサ単独投与群において無増悪生存期間の延長が統計学的有意に示されたため、独立データモニタリング委員会からJ-ALEX試験の早期有効中止が勧告されました。

J-ALEX試験の成績を基にアレセンサは、米国食品医薬品局(U.S. Food and Drug Administration:FDA)よりALK陽性非小細胞肺癌患者さんの一次治療での使用について、2016年9月に画期的治療薬(Breakthrough Therapy)に指定されています。

以上

本件に関するお問い合わせ先:
中外製薬株式会社 広報IR部

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