中外製薬のニュースリリースは、当社関連の最新情報をステークホルダーの皆様にお伝えするために実施しています。医療用医薬品や開発品の情報を含む場合がありますが、報道関係者や株主・投資家の皆さまへの情報提供を目的としたものであり、これらはプロモーションや広告、医学的なアドバイス等を目的とするものではありません。

2026年06月12日

  • 医薬品
  • 研究開発

テセントリク、局所進行の食道がんにおける根治的化学放射線療法後の維持療法として適応拡大申請

  • 局所進行の食道がんの根治的化学放射線療法後に進行が認められていない患者さんを対象とした維持療法として、承認されれば、テセントリクは初めての免疫チェックポイント阻害剤となる見込み
  • 国際共同第III相臨床試験(SKYSCRAPER-07)の成績に基づく適応拡大申請

 中外製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長 CEO:奥田 修)は、抗悪性腫瘍剤/抗PD-L1ヒト化モノクローナル抗体「テセントリク®点滴静注1200mg」[一般名:アテゾリズマブ(遺伝子組換え)]について、局所進行の食道がんにおける根治的化学放射線療法後の維持療法として適応拡大の承認申請を、本日、厚生労働省に行いましたのでお知らせいたします。

 代表取締役社長 CEOの奥田 修は、「局所進行の食道がんに対する根治的化学放射線療法後の維持療法において標準治療は確立されていません。SKYSCRAPER-07試験では、テセントリク単剤投与群はプラセボ群と比較し、全生存期間および無増悪生存期間の改善が示唆されました。一日でも早く新たな治療選択肢として患者さんにお届けできるよう、承認取得に向けて取り組んでまいります」と語っています。

 今回の適応拡大申請は、切除不能な局所進行食道扁平上皮がんで、根治的化学放射線療法後に病勢進行が認められていない患者さんを対象とした国際共同第III相臨床試験(SKYSCRAPER-07/YO42137)1の成績に基づいています。
 本試験は、テセントリクとチラゴルマブ(開発中止)併用による維持療法またはテセントリク単剤による維持療法の有効性および安全性をプラセボ群と比較した、ランダム化二重盲検多施設共同試験です。第1回中間解析2及び第2回中間解析の結果、主要評価項目である全生存期間(OS)及び副次評価項目である治験責任(分担)医師判定による無増悪生存期間(PFS)において、テセントリク単剤投与群は、臨床的有用性が継続して示されていることが確認されました。本試験の第2回中間解析結果は今後の医学系学会で発表される予定です。安全性については、テセントリクの既知の安全性プロファイルと同様であり、新たな安全性シグナルは認められませんでした。

 オンコロジー領域のリーディング企業である中外製薬は、革新的な医薬品によりがん治療におけるアンメットメディカルニーズを充足し、患者さんおよび医療関係者に貢献できるよう引き続き取り組んでまいります。

SKYSCRAPER-07(YO42137)試験について1

 切除不能な局所進行食道扁平上皮がんで、根治的化学放射線療法後に病勢進行が認められていない患者さんを対象とした国際共同第III相臨床試験です。
 本試験は、テセントリク+チラゴルマブ併用療法またはテセントリク単剤療法の有効性および安全性をプラセボ群と比較検証する、ランダム化二重盲検多施設共同試験として実施されました。なお、テセントリク+チラゴルマブの併用投与群は、PFSの主要解析、OSの第1回中間解析(2025年2月18日カットオフ)2の結果、有用性が認められなかったため、開発を中止しています。

局所進行の食道がんにおける根治的化学放射線療法後の維持療法について3

 食道がんは、日本における2021年の罹患率が男性34.7人/人口10万人対、女性7.7人/人口10万人対と報告されており、2024年の死亡者数は10,638人、5年相対生存率(2009~2011年)は41.5%とされています。
 日本では扁平上皮がんが多く、切除不能な局所進行食道扁平上皮がんにおいては、根治的化学放射線療法後に病勢進行が認められていない患者さんに対し明確な標準治療が確立されておらず、新たな治療選択肢の提供が望まれています。

テセントリクについて4

 テセントリクは、腫瘍細胞または腫瘍浸潤免疫細胞に発現するタンパク質であるPD-L1(Programmed Death-Ligand 1)を標的とする免疫チェックポイント阻害剤です。PD-L1は、T細胞の表面上に見られるPD-1、B7.1の双方と結合しT細胞の働きを阻害します。テセントリクはこの結合を阻害しT細胞の抑制状態を解除することで、T細胞による腫瘍細胞への攻撃を促進すると考えられています。国内では、2018年4月に発売し、非小細胞肺がんをはじめ7つの適応症(進展型小細胞肺がん、乳がん、肝細胞がん、胞巣状軟部肉腫、節外性NK/T細胞リンパ腫・鼻型、胸腺がん)で承認を取得しています。

上記本文中に記載された製品名は、法律により保護されています。

出典

  1. ClinicalTrials.gov. A Study of Atezolizumab With or Without Tiragolumab in Participants With Unresectable Esophageal Squamous Cell Carcinoma Whose Cancers Have Not Progressed Following Definitive Concurrent Chemoradiotherapy (SKYSCRAPER-07) https://clinicaltrials.gov/study/NCT04543617(2026年6月確認)
  2. I. Chau, et al. SKYSCRAPER-07: A phase III, randomised study of atezolizumab (atezo) with or without tiragolumab (tira) in patients (pts) with unresectable esophageal squamous cell carcinoma (ESCC) that has not progressed following definitive concurrent chemoradiotherapy (dCRT) Presented at: ESMO Congress; 2025 October 17-21; Berlin, Germany. Abstract #2094O
    https://www.annalsofoncology.org/action/showPdf?pii=S0923-7534%2825%2903636-1
    (2026年6月確認)
  3. がん情報サービス(食道):https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/cancer/4_esophagus.html(2026年6月確認)
  4. テセントリク点滴静注840mg・1200mg. 電子化された添付文書(2025年12月改訂、第12版)

以上

本件に関するお問い合わせ先:
中外製薬株式会社 広報IR部

  • 報道関係者の皆様
  • メディアリレーションズグループ
  • Tel:03-3273-0881
  • mailto: pr@chugai-pharm.co.jp
  • 投資家の皆様
  • インベスターリレーションズグループ
  • Tel:03-3273-0554
  • mailto: ir@chugai-pharm.co.jp